滋賀県内で昨年度、救急搬送された妊婦のうち5人が、ベッドが足りないなどの理由で県内の病院に受け入れを断られ、京都府内の病院に移送されていたことが9月18日、分かりまし。母体や新生児に異常はありませんでした。奈良県橿原市の死亡事例もありますが、県は「5人は決して多くない。今後も他府県との連携を重視して、適切に対応したい」としています。
県などによると、5人は「満床」や「処置中」などを理由に断られ、このうち4人が宇治市内、1人が京都市内の病院にそれぞれ移されました。このほか、1人がより高い医療処置が必要との理由で京都市内の病院に搬送されました。
昨年度に救急搬送され、最初の医療機関とは別の病院に転送された妊婦は290人いました。
このうち大津赤十字病院(大津市)がほかの病院などから報告のあった117人の受け入れを求めた医療施設数を調べたところ、5つ目の病院で受け入れられた妊婦が1人いました。4つ目が1人、3つ目が4人、2つ目は12人いました。
滋賀県では、大津赤十字病院と滋賀医大付属病院、近江八幡市立総合医療センター、長浜赤十字病院の4病院を、出産にかかわる周産期医療の拠点としており、4病院がハイリスクの妊婦を受け入れられない場合は、京都府内の病院に移すことにしています。
県によると、京都府内の病院との連携は、病院同士が個別に行っており、大津赤十字病院は京都第一赤十字病院と緊急時の連携を確認しているとのことです。県健康推進課は「今後、自治体レベルでも連携を密にしたい」としています。
(9月19日付け京都新聞が報道)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007091900045&genre=C4&area=S00