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【1106/202:原発再起動問題】原子力安全・保安院の説明に「疑問が残る」と納得せず /福井県

2011-06-22 02:43:01 | Weblog
 経済産業省原子力安全・保安院の黒木慎一審議官は6月21日、全国最多の原発13基(商業炉)が立地する福井県を訪問し、満田誉副知事や県議会に原発の安全対策について説明、再稼働への協力を要請した。満田副知事は「説明を受けても疑問が残る」と答え、再稼働に同意できないとの姿勢を変えなかった。

 福井には福島第1原発と同様に稼働から30年以上の高経年(老朽)化の原発があるが、黒木審議官は「地震後も津波到達まで設備は正常に作動した」と主張し、高経年化による事故の影響について否定。中部電力浜岡原発を停止させ、他の原発を安全としていることついても「福井県周辺の日本海にはプレート境界が存在せず、大きな津波が発生する切迫性がない」とし、「原発の運転再開に安全上支障ない」とした。

 これに対し、満田副知事は高経年化の影響を判断するデータが不足しているとし、浜岡原発との違いを含めて「なお徹底した究明をお願いしたい」と求めた。

 西川一誠知事は「県の要請に対する回答になっていない。電力不足の心配を言いながら、立地地域の不安や再稼働の安全対策を積極的に進めない国の責任は大きい」とのコメントを発表した。

(6月21日付け産経新聞・電子版)

http://sankei.jp.msn.com/region/news/110621/fki11062122100006-n1.htm

【停止原発の再稼働議論は平行線 保安院が説明、福井県「不十分」】

(写真:原発の安全対策などを満田副知事(左)に説明する原子力安全・保安院の黒木審議官(右)=21日、県庁)

 経済産業省原子力安全・保安院の黒木慎一審議官は21日、福井県と県会に対し、県内原発の安全対策は適切で、運転には安全上支障ないと説明した。東京電力福島第1原発事故の原因として高経年化(老朽化)や地震の影響はないとの見解も示した。これに対し県や県会は「根拠がない」と反発。現段階で停止中の原発の再稼働は認めないとする立場を変えなかった。

 西川知事は同日「県のこれまでの要請に対する回答になっていない。国として前進させる意欲が全く見られず、再起動に向けた安全対策を積極的に進めない国の責任は大きい」とのコメントを出し、国の対応に強い不快感を示した。海江田万里経産相は本県など立地自治体を訪れ、再稼働を要請したい考えだが、会談の受け入れは困難な状況だ。

 黒木審議官は満田誉副知事と面談し、緊急安全対策や過酷事故対策などを説明した。県が説明を求めていた高経年化や地震の影響に関しては、データの解析からは安全上重要な設備に影響は見られず、事故原因ではないと指摘。停止要請した浜岡原発との違いについては「福井県周辺にはプレート境界がなく、大津波が襲来する切迫性がない」とした。

 高経年化と地震の影響に関し満田副知事は「(データ上)プラントが動いていたというだけで損壊していなかったと断じていいのか。なお徹底して原因究明すべきだ」と反論した。また、若狭湾で過去に大津波が襲ったことを示す文献があるとして「プレート間地震だけが大きな津波になると言えるのか」と疑問を呈した。

 実施された安全対策は「プラント全体の安全確保強化に結びついていない」との認識も示し、2、3年で取り組むとしている中長期対策の前倒し実施を要請。福島で新たな知見が得られた場合、速やかに安全対策や安全基準に反映させることも求めた。

 会談後、満田副知事は記者団に「高経年化の影響などでなお十分な説明が必要。疑問がきちんと解決されなければならない」と述べた。知事はコメントで、保安院と原子力安全委員会の一体的な責任ある姿勢が見えない点も指摘した。

 一方、黒木審議官はプラントなどの基礎データを使い、根拠を示した形で安全性をさらに説明する考えを示した。県との認識の差には「規制当局がギャップを埋める努力をしないといけない」と述べた。

(2月21日付け福井新聞・電子版)

http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/28662.html





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