滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

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【1204/49:県職員給与問題】民意なき改革は政権の命取りになる

2012-04-05 22:45:15 | Weblog

【滋賀報知新聞社説:民意なき改革は政権の命取りになる】

 平成22年7月の県知事選挙で嘉田知事は約42万票を得て、次点の上野賢一郎氏の約21万票に大差をつけて勝利した。
 その時の国政は迷走鳩山政権から菅政権が誕生し新たな民主政権に大きな期待がかかっていたが、1年と経たず平成23年4月の県議選で自民党系議員が念願であった県議会の過半数を奪還した。
 当時の菅政権には全く決断力がなく国民は失望して、民主党議員からも「早く辞めろ」と催促されていた菅政権末期の状態であった。
 滋賀県民の民意は決して安定しておらず、事あるたびにその時点での最善策を模索するように日々大きく変化している。
 国の財政もさることながら滋賀県の財政状況も限界近くまで悪化しており、嘉田知事は様々な予算を毎年大幅削減して何とか健全な財政に回復させようと大鉈を振るっており、県民の夢や希望も大幅削減や廃止の憂き目にあっている。
 県議会においては自ら身を切り議員報酬の2割削減を実施して財政再建に努力している。
 正にこのような状況下の2月県議会で、議員提案として県職員の地域手当を据え置き5・7%とする給与改定案を可決して県民あげて財政再建に臨む姿勢を示したが、嘉田知事は「再議権」を行使して3月29日に臨時県議会で議案審議をやり直させ、結果3分の2の賛成が得られず廃案となり、地域手当は6%金額にして平均1100円程度引き上げられることになった。
 再議の理由として「職員の士気の維持など」とあるが、直近の民意を無視した再議権行使には疑問が残り、むしろ嘉田県政に見切りをつける県民や職員も多いのではないだろうか。
 国家や滋賀県が窮するときに民意が反映できない政治にはとうてい明日は望めまい。

(4月5日付け滋賀報知新聞・電子版)

http://www.shigahochi.co.jp/search.php?type=editorial&run=true&sort=open_time&sort_PAL[]=desc



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