【写真:車に閉じこめられた人を救出する訓練をする警察官ら=長浜市神照町】
【写真:負傷者の様子を確かめる医師ら=近江八幡市立総合医療センター】
湖北地域で震度7の大規模な地震が発生し、多数の死傷者が出たと想定した県総合防災訓練が9月7日、長浜市を中心にした湖北地域の2市6町であった。県内外の各防災機関や企業、地域住民ら約1万4千人と車両355台、ヘリコプター3機などが参加し、本番さながらの訓練を繰り広げた。
メーン会場となった長浜市神照町の神照運動公園の訓練には、市民と防災関係者ら約2700人が参加した。土砂災害救出救助訓練では消防、警察、陸上自衛隊などが倒壊した家屋や土砂に埋まった車から閉じこめられた人たちを救出し、負傷者の一部を県の防災ヘリコプターで長浜赤十字病院へ搬送した。
長浜市以外の各市町でも、地震が起きたと想定した午前7時ごろから住民の避難や炊き出し、職員の非常参集、災害対策本部の設置などの訓練をした。
また近江八幡市の市立総合医療センターでも、大規模な地震を想定した災害医療訓練があった。医師や看護師らは、被災者の負傷程度や緊急性に応じて治療の優先順位を決めていく「トリアージ」の訓練に取り組んだ。
東近江地域で震度7の大規模な地震があり、多くの死傷者が出たとの想定で訓練した。医師らは、センターの玄関を次々と訪れる負傷者に「歩けますか」「痛いところはありませんか」などと声をかけ、症状を聞き取ったり専用のタグに情報を書き込んだりして、治療が必要な順序を素早く判断していた。
(9月8日付け朝日新聞・電子版:同日付け毎日、京都、中日の電子版なども報道)