県地球温暖化防止活動推進センターは6月9日、「世界の現状と琵琶湖への影響」と題した講演会を大津市のコラボしが21で開きました。琵琶湖環境科学研究センターの熊谷道夫研究情報総括員が、地球温暖化が琵琶湖に及ぼす影響について解説しました。
熊谷氏は、冬になると、外気で冷やされるなどして重くなった酸素を含んだ上層の水が下層と混ざり合い、湖底に酸素を供給するメカニズムを紹介。そのうえで「地球温暖化の影響で、水が湖底まで届きにくく低酸素状態になり、酸素を湖底に届ける循環の時期が遅れている」と指摘しました。
低酸素化が進めば、生態系の影響や富栄養化などが懸念されるといい、熊谷氏は「IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告の通りにいくと、今世紀中に琵琶湖湖底の酸素濃度がゼロになる可能性が高い。化石燃料の使用を控えるなど私たちができることをしなければならない」と参加者に呼び掛けました。
(6月10日付け京都新聞が報道)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070610-00000017-kyt-l25