7月13日、月曜日。我が母校、酒田東高等学校野球部の夏の甲子園予選の初戦である。相手は米沢の強豪校、九里学園。侮れない相手であった。場所は九里の地元の皆川球場(米沢市営球場)、試合開始予定は12時半。
球場入りしたのが9時半、ゆっくりアップを始める選手たち。この日の最高気温の予想は35℃。既に厳しい日差しが照り付け、選手たちは相手の他にこの天気とも戦わねばならなかった。
酒田東に取ってはこれが初戦。九里は前日に1試合戦って勝ち上がって勢いに乗っている。夏の大会の初戦はどんなチームでも固くなるもの。初回を何とか0点で切り抜ければ…。そんな気持ちで選手たちの動きをスタンドで見つめた。

予定時刻通りに試合は始まった。九里の先攻。先頭バッターを打ち取り1アウトを取ってほっとしたのもつかの間、不安が現実になった。九里の主軸に集中打を浴びる。あっという間に4失点…。ものの10分もかからなかった。
その裏、酒東も負けてはいない。連打で1アウト満塁とすると5番、6番の連続タイムリーで2点を返し息を吹き返す。その後も取られては取り返す打撃戦となった。5回を終えて、4-8とリードを許す展開も追い上げムードが漂っていた。
4-8でこう着状態で迎えた8回表九里の攻撃。連打にエラー、四球絡みで大量6失点。4-14と10点差を付けられ、8回裏で4点を取らなければ、その時点でコールド負けとなる状況。ここからドラマは始まった。
控えの3年生が登場すると彼らがチャンスを作り、2年生で唯一スタメンで起用されている選手がセンターオーバーの3塁打で2点を返す。尚もセンター前ヒットで3点目。盗塁の後、2アウト2塁から3番のキャプテンがライト前に弾き返してついにこの回4点目。

スタンドはこの点差をひっくり返すような勢いのある攻撃に沸きに沸く。そして迎えるは4番。固唾を飲んで見守るが、打球は力なくファースト後方に上がった。ファールフライがミットに収まると、スタンドからは悲鳴にも似たため息が漏れた…。
結局試合は8-14で敗れた。3時間の打撃戦。九里の猛攻にもあきらめることなく反撃したが力及ばず。夏の大会の初戦は難しい…。
コールド負けを逃れよう、試合をひっくり返すぞと取り返した8回の4点。魂の4点。彼らはこの4点を誇りに変え、新しい人生の目標に向かって行くことだろう。3年生のみんな、お疲れ様でした。
春の県大会でベスト8入りを果たし、優勝を目指した酒田東高等学校野球部の長かった7月13日月曜日と、あまりにも短すぎた夏は終わった。
球場入りしたのが9時半、ゆっくりアップを始める選手たち。この日の最高気温の予想は35℃。既に厳しい日差しが照り付け、選手たちは相手の他にこの天気とも戦わねばならなかった。
酒田東に取ってはこれが初戦。九里は前日に1試合戦って勝ち上がって勢いに乗っている。夏の大会の初戦はどんなチームでも固くなるもの。初回を何とか0点で切り抜ければ…。そんな気持ちで選手たちの動きをスタンドで見つめた。

予定時刻通りに試合は始まった。九里の先攻。先頭バッターを打ち取り1アウトを取ってほっとしたのもつかの間、不安が現実になった。九里の主軸に集中打を浴びる。あっという間に4失点…。ものの10分もかからなかった。
その裏、酒東も負けてはいない。連打で1アウト満塁とすると5番、6番の連続タイムリーで2点を返し息を吹き返す。その後も取られては取り返す打撃戦となった。5回を終えて、4-8とリードを許す展開も追い上げムードが漂っていた。
4-8でこう着状態で迎えた8回表九里の攻撃。連打にエラー、四球絡みで大量6失点。4-14と10点差を付けられ、8回裏で4点を取らなければ、その時点でコールド負けとなる状況。ここからドラマは始まった。
控えの3年生が登場すると彼らがチャンスを作り、2年生で唯一スタメンで起用されている選手がセンターオーバーの3塁打で2点を返す。尚もセンター前ヒットで3点目。盗塁の後、2アウト2塁から3番のキャプテンがライト前に弾き返してついにこの回4点目。

スタンドはこの点差をひっくり返すような勢いのある攻撃に沸きに沸く。そして迎えるは4番。固唾を飲んで見守るが、打球は力なくファースト後方に上がった。ファールフライがミットに収まると、スタンドからは悲鳴にも似たため息が漏れた…。
結局試合は8-14で敗れた。3時間の打撃戦。九里の猛攻にもあきらめることなく反撃したが力及ばず。夏の大会の初戦は難しい…。
コールド負けを逃れよう、試合をひっくり返すぞと取り返した8回の4点。魂の4点。彼らはこの4点を誇りに変え、新しい人生の目標に向かって行くことだろう。3年生のみんな、お疲れ様でした。
春の県大会でベスト8入りを果たし、優勝を目指した酒田東高等学校野球部の長かった7月13日月曜日と、あまりにも短すぎた夏は終わった。