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徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

景色を取り込んだこだわりの浴室-3

2016-04-26 08:43:16 | こだわりの趣味の部屋を作る
 ~月を眺めながら風呂に入りたい~という要望から、2階の東側に配置を決めた浴室。

 次に考えたのは一般的な住宅の風呂とは違った物にしたいということ。そうなるとユニットバスという選択肢は自ずとなくなった。

 非日常を日常にすることに発想を切り替えることにした。非日常の風呂といえば温泉宿の風呂だろうと。温泉宿の風呂といえば…檜風呂、そして露天だよなと想いをはせる。

 浴室の壁・天井はヒノキ。そしてもちろん浴槽もヒノキである。写真は実際に納入したヒノキの浴槽。

 

 さらに高級感を表現する為に、腰壁には御影石に似た黒っぽいタイルを採用することにした。

 あとは露天をどうやって具現化するかだ…。その答えは意外にもすんなり決着が付いた。


 ~つづく~

 
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景色を取り込んだこだわりの浴室-2

2016-04-19 08:30:53 | こだわりの趣味の部屋を作る
 周辺の景色を取り込み、月を見ながら風呂に入りたい。

 

 自ずと東側に広がる景観に向けて開かれた平面が頭に浮かぶ。LDK、和室は東側に面し、住宅と周辺景観を結ぶ位置には庭を設ける。

 周辺景観や庭を愉しみ玄関へとアプローチ。玄関からは竹を植えた坪庭が目に飛び込みホッとさせてくれる。

 そして月を眺める為に浴室は2階東側に。自ずとそんなゾーニングが頭の中に浮かび、それを具現化するためにペンを走らせた。

 月の角度・方向、月の上がる時間等々を調べ高さの設定の検討。浴室の素材、クライアントからの要望以外の工夫はないものかとイメージを膨らませる。

 骨太のコンセプトがあれば、設計作業も自然と楽しくなる。ペンを走らせる手が休むことを忘れているかのようだった。

 
 ~つづく~

 

 

 
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景色を取り込んだこだわりの浴室-1

2016-04-14 08:52:09 | こだわりの趣味の部屋を作る
 今回からはこだわりの浴室を紹介します。

 クライアントとのヒアリングで最初に言われたのは、「月を眺めながら風呂に入りたい」という一言。

 敷地は住宅街の外れにあり、東側には開放的な景色が広がる。そして遠くには山形県を二分する月山の姿も垣間見れる。その開放的な風景の中、夜にはきれいな月が上がる。

 

 クライアントが仕事から帰り、家での至福のひと時が入浴タイム。その入浴タイムを充実したものにしたい、その気持ちが前述のクライアントの言葉に表現されたのだ。

 「景色を、月を取り込む浴室」。住宅設計のコンセプトは暮らし方に対するものがいい。しかも明確で確固たる骨太のものがいい。まさにこのコンセプトはそれだった。私の頭の中には具体的なイメージが直ぐに沸いてきた。

 

 こういう間取りにしたい、と簡単な間取りを書いてくるクライアントはよくいるが、こんなこだわりの暮らし方を要望するクライアントは中々いない。

 このコンセプトを携えながら、設計作業は進んでいった。


 ~つづく~

 
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工夫した本棚のある書斎スペース-4

2016-03-24 08:32:19 | こだわりの趣味の部屋を作る
 今回は外壁部分を少し工夫した一例を紹介します。

 2階にパソコンいじったりする書斎スペースが欲しいとクライアントに要望を出され、寝室前のホールに書斎スペースを確保した。このスペースの連なった窓からは近隣住宅の屋根の間から鳥海山が垣間見れる。

 そんな書斎スペースの外壁部分を、他の部分の外壁より≒30cm程外側に出した。窓の位置は通常の位置と同じなので外から見ると窓が室内側にセットバックしているように見える。外観写真の木調の部分。

 

 窓が内側に付いていて外壁が出ている。その奥行きの余っているスペースを本棚として設置した。室内側から見ると、本棚が外壁に埋め込まれてる感じ。

 

 こんな感じです。窓の上下ともに4m程の長さを確保。机をおく予定であったので、窓下の本棚は机の高さに合わせている。

 

 外観デザインと機能の融合。窓がセットバックしているのは庇の効果も狙っています。こんな方法で作った本棚も有りですよね。鳥海山を見ながらの作業は捗ること間違い無しです。

 

 
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工夫した本棚のある書斎スペース-3

2016-03-18 08:23:42 | こだわりの趣味の部屋を作る
 本がいっぱいあるんですよ。こんな言葉をクライアントから投げかけられた。書斎は必須の部屋であった案件。

 個室と個室が床レベルの違うフロアでつながる構成の設計。その個室と個室の間のスペースに書斎スペースを確保し、部屋として区切らなかった。

 それは、子供の走り回れる家がいいという要望もあったため、子供と触れ合いながらの空間作りを第一とした為だ。そして今回も吹抜廻りに書斎スペースはある。

 

 前々回のように吹抜け廻りの手摺を本棚にすることは勿論、その他にもある工夫を…。

 

 

 子供部屋2つに挟まれたこの書斎スペース。子供部屋との仕切りの壁は一般的な壁の構造とはせず、本棚で仕切った。壁2面が全て本棚という仕組み。

 

 本の大きさに合わせて本棚の全て棚を可動できる。机の上部にも本棚。4方を見渡す限り本棚。

 子供が走り回れる階段、吹抜廻りにクライアントこだわりの本棚に囲まれた書斎スペースが完成した。
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