十束尚宏 交響曲 マーラー 交響曲第1番 「巨人」 市川交響楽団の演奏会に初めて行ってきました。
市川市文化会館は以前、市川シニアの演奏会で、小ホールでしたが、行ったことがありました。 きれいなホールで今日は2/3ほどの入りでした。
最初の曲は指揮者の十束尚宏氏の作曲の2楽章編成の交響曲で、本邦初演のものでした。
第1楽章は少し不安な気分にさせる曲調で、でも力強く迫力のあるものでした。
第2楽章は静かな朝を迎えたような感じで、だんだん気持ちが明るくなるような印象の曲でした。
特に感じたのは、弦の扱いがまるごと響かせるような曲作りで、弦全体が響きのうねりのような一体化した感じが素晴らしかったです。
木管も金管も響きがすごく調和しているなという印象でした。
これは次に演奏したマーラーでさらに実感しました。マーラーの曲はもともとあまり聴いたことがありませんでした。
第1番も、昔聴いたことがあったかなという程度で、残念ながら勉強不足です。
でも、今日演奏を聴いてみたら、各楽章の主なテーマはほとんど知っているメロディーやフレーズで、この第1番は私でも知っている超有名な曲だったのです。びっくりしました。
マーラーというと難しいイメージがあったのですが、とても楽しめました。
第1楽章のカッコウのフレーズや「さすらう若者の歌」を引用したメロディーは心楽しいものでした。
第2楽章の弦の低音部の印象的なフレーズで始まる出だしは気持ちが高揚するものでしたし、10本のコンバスも迫力がありました。
第3楽章のコンバスがひきはじめるどこかで聴いたようなメロディーが、オーケストラ全体に広がっていき、中間部のこれまた「さすらう若者の歌」から引用された美しいメロディーを誘いだします。
第4楽章は金管の独壇場といった感じで、最後に行くにつれ、弦は狂ったように弓を動かし、管は力の限り吠えたて、しまいにはホルン奏者全員が立ち上がって演奏するという場面を目撃しました。
一瞬の間があって、万雷の拍手!!演奏者も力尽きたのでしょうか、アンコールもなしに終わりました。 素晴らしかったです。
こんな素晴らしい演奏会が無料で行われています。 これは維持会員を募って、有志の援助のもと、結成以来入場無料で続けてきたのだそうです。
市川市民の文化活動に対する意識の高さがうかがわれます。 私は市原市民ですが、越境して楽しませてもらいました。
hiroko
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