goo blog サービス終了のお知らせ 

細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

神様のすること  平 安寿子

2010-02-27 23:45:22 | 読書メモ た行
《内容》
物語を書くことにしか情熱が持てない安寿子が、40歳間近で願ったことを、神様は100パーセント聞いてくれた。願いが叶うまでの、長い長い物語。
             (紹介文より)


☆☆☆☆☆
―――思い出は何かをなくしたあとで立ち上がるのだ。種から芽生える花のように。


―――多分、人間は重荷を背負うべきなのだ。でないと自分自身が重荷に変身してしまう。


―――冠婚葬祭に失敗はつきものだ、人は緊張を強いられると、ほころびを見せるようにできている。そして、恥ずかしい出来事ほど、一生ものの笑い話になる。
 滞りなくやりおおせてしまうと、思い出なんか残らない。愛すべきは、失敗なのだ。


―――年寄りの老いと死を看取るメリットは、他にもある。
歳をとるって、こういうことなんだ。死ぬって、こういうことなんだ。と、勉強できる。これは、大きい。

愛は苦手 山本幸久

2010-02-27 21:42:10 | 読書メモ や・ら・わ行
《内容》
「アラフォー」って自分で言うのは許せるけど、他人にそう呼ばれると、なぜかイヤ。20代はみんな私に優しくて、30代も大丈夫と思ってて。でもなんだか、気がついたら前に進めないよ……。高校生になった娘を持て余す彩子、ついに一人で家を買った可憐、ダメで強引で温かかったあの人の死を聞いた静子、よくわからない「愛」ってものを考えてみる茂絵。揺れる彼女たち八人の心を穏やかなユーモアに包んで描く連作集。
              (紹介文より)

☆☆☆☆★
―――ねえ、教えて。あの頃といまの私、どっちが幸せそうに見える?


―――なにも言わずに心が通じるなんてことはこの世にないんだ。何事も口にだしてはっきり言わなくちゃ駄目なんだよ。通じねえんだ。