細沼園のお茶飲み話

お茶の時間のひとときに、思いつくまま書きました。

なもなき はなやま

2008-10-08 23:25:46 | 読書メモ あ行
なもなき はなやま   著者 岩槻 優佑

《内容》
人の心が花を咲かせる不思議な山に住む老婆と
日々に鬱屈している女の子。
孤独を抱えた二人が柔らかに交錯する物語。


―――この世ばただ歩いているだけでも、いつだって心ば惑わせるようなもんがいっぺこと出てくるもんだ。健太ちゃんもこれから大人さねるまで、いろんな場所ば通過してくだろが、そこさはきっと、よんどころねえ分かれ道みてなのもあって、そのたんび迷って、我ががひとりで決めて進まねばなんねくなるべえな。


―――我がの手で出来っことなんか、たかがしれてっかもしんね。んだけどほかにやりようがねえなら、間の前さあるちんこい石でも、こつこつ積み上げていくしかねえ。あとのことまで知んねけど
、そればやらねば前さも後ろさも進めねんだおん。


―――秋はそこがいい。秋があるから、ほっくりすっこともあっし、実り迎えた季節に、心のたたずまいば取り戻す。




あぽやん

2008-10-08 23:09:20 | 読書メモ さ行
あぽやん   著者 新野 剛志

《内容》
エアポート、略してAPO。
そこで働く旅行会社のスタッフ=あぽやんたちの、
かなり愉快でちょっとミステリアスな物語。
            (紹介文より)


―――僕はあぽやんという言葉の響きが好きだ。
優しげで温かみがあって、日向でうずくまる猫を思い起こさせる。
朗らかで、軽やかで、二十回も口で繰り返せば元気がでる、たぶん。

あぽやん・・・
知りませんでした。こんなに人間味のある人、いるんですね。

会いに行きたくなりました。