小春日和
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今朝の散歩は
いつものコースと
逆まわり
見慣れた風景が
少しだけ変わって見える
少しだけ得した気分
見慣れたベンチも
なんだかおしゃれ
きみの好きなベンチに
腰を掛けて
きょうも
本を読みます
きみの夢がもっと膨らむように
春のような日差しが心地よい
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柔らかな日差しに ほっと一休み
冬の初めのころの
ほんわりと暖かくてのんびり穏やかな
ちょっと春のような日差しのことを
「小春日」といい
そんな気持ちのいい天気のことを
「小春日和」といいます
小春日和が訪れるのは
旧暦の十月ごろ
俳句には冬の季語として
小春日和が登場しますが
それは
旧暦の冬が十月から始まっているからです
旧暦の十月というと
新暦の十一月から十二月にかけた時期に当たります
これから本格的に寒くなろうかという
冬本番を目前に控えたころですね
ですから
そんな時期に訪れる小春日和に
人々は心底ほっとするのです
小春日和の日差しで
少しばかり体を温めた後
わたくしたちは
本格的な冬に臨みます
小春日和というのは
寒い外出前の
一杯のホットココアのようなものなのかもしれません