浮世
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生きている間は
この世の人の
初恋の話を聞いて楽しみ
死んでしまったら
あの世の
最終恋の話を
聞いて楽しもう
最終恋の話は
初恋の話よりも
長い時間かかるだろうな~
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この世はどんな世
中世ごろまでは
「憂世」と書きました
憂き(うき)
つまり 辛く苦しいのが
この世だったのですね
戦乱に明け暮れる毎日
天災、飢饉・・・・
そんな中 人々は
今生きているこの世よりも
死んでからのあの世に
憧れるようになっていきました
江戸時代になって
暮らしが豊かになるにつれて
「憂世」も「浮世」と書くようになりました
漢字を一文字変えただけで
まったく
生き方が変わってしまうこともあるのですね
ただ この「浮」は
「定めのない・空しい」「浮ついた」という
意味に解釈するようです
でも
「うきうきする」の「浮」だと思いたいですよね