木守柿(きもりがき)
***
遅くなってしまった
庭の柿の収穫
ひとつずつ丁寧に
ありがとう
いただきます と
枝から切り離す
ねぇえ ひとつ残ってるよ
あれはね
天への捧げものなの
来年へ感謝の気持ちも込めてね
・・・
***
木守柿(きもりがき)
柿は 収穫するとき
すべてを採ってしまわないで
木の先端のほうに
少しだけ残しておく風習があります
地方によっては
残す数はひとつだけだったり
数個だったりするようですが
日本各地に残る風習のようです
理由も鳥にあげるため
来年の豊作を祈るため
神(自然)に捧げるためなど さまざまです
残された柿が 直接
木を守っているわけではないようですが
それでも
鮮やかに熟した柿が
葉もまばらな木の先端で
秋風に吹かれているのを見ると
最期まで踏ん張って
その木を守っているように見えます
鳥への思いやりが
長い目で見れば連鎖で
自然を潤すことになるのでしょう
木守柿を残しながら 人もまた
自然を守ろうとしてきたのです