菊日和
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あなたが眠る
石碑の前には
たくさんの たくさんの
愛が集まる
天高く
雲ひとつない
秋の空
あなたも
そんな人だった
・・・・
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秋の日が菊に照り輝く
一面の菊に秋の日が
うらうらと輝いて
菊の香りが漂ってくる
「菊日和」という言葉から
おだやかで物静かな
心地よさを感じます
菊は平安時代に
中国から渡来しましたが
当時は薬用で
菊に宿る露を飲むと
長寿を保つ
菊を干して枕に詰めた
「菊枕」は頭痛を治す
九月九日の重陽の節句には
菊の花びらを浮かべた
「菊酒」を飲み干して長寿を願う
などの風習がありました
江戸時代になって
観賞用になり
百菊といわれるほど
多くの品種が生まれました
薬用だったころの菊の利用に仕方は
なんとも風流だったと思いませんか