のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2009年4月:歌舞伎座 夜の部

2009-04-19 23:40:50 | 書いたぞ: 感想書きました~
うーん、年度の初めから、見事に半月以上、放置しました。_| ̄|○
年度初めのゴタゴタとか、風邪ひいたとか、いいわけは色々あるんですが、
最大の原因は、帰宅してからブログを書く気力がないこと。
春なのに、どうも気力が<(-_-;)

ブログの投稿の他にもやりたいこと、やらなきゃいけないことが色々あるけど
片付かない状況なんで、週末もブログの記事を書くのは優先順位があとまわしになってます。
そんなわけで、当面はこんな投稿率の低さが続くかもしれません。
書きたいことはあるんで、局地的に投稿ラッシュになるかもしれませんが。

というわけで、みなさま、今年度もこんな低空飛行ブログですが、
更新されてるかな~と、時々のぞきにきていただけると、ありがたいです。

というわけで、とりあえず大分おそくなっちゃいましたが、
先週観た歌舞伎座夜の部の感想を。
昼の部は、もちょっとあとで観劇予定です。

3月の演舞場は・・・下書きはあるんですが、今のとこ掲載できる文章にまで
たどり着ける見通しが・・・<(-_-;)
5月のヤジキタと一緒か、それまでにアップできるといいんですが・・・

歌舞伎座さよなら公演 四月大歌舞伎 夜の部
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公演日程 2008/4/2(木)~26(日)
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◆観劇概要
観劇日:2009/4/10(金) 16:30~21:24
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階B席正面上手より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:彦山権現誓助剱 毛谷村
幕間   30分
2:廓文章 吉田屋
幕間   15分
3:曽根崎心中



1:彦山権現誓助剱  毛谷村
◆配役
      毛谷村六助 吉右衛門さん
         お園 福 助さん
         お幸 吉之丞さん
 微塵弾正実は京極内匠 歌 昇さん
      杣斧右衛門 東 蔵さん


◆のたりの目
●事前チェックなポイント
そりゃもう、歌昇さん東蔵さん
でも、歌昇さん最初のほうだけで出番終了。(/_;)
東蔵さんの出番にいたっては半分見逃した(ーー;)
あのよく取る声で意識を取り戻したんですが・・・・

●そのほか注目ポイント
・お園さんが子役を抱えるときは、黒子さんフォロー付。
(黒子さんの片ひざついた ももの上に立つ)

・吉右衛門さんの六助
前半ななんかニヤつきすぎのような・・・

・福助さん
やっぱり時々キンキン声になるなぁ。

・おのぎの相方
終盤六助と子役さんの着替える場面でかかる相方。
着替えの場面でよくかかる相方だそうです。
私この相方、結構好きです♪

・お園さんの旅の色は赤紫

・義太夫は葵太夫さん

・舞台には紅白の梅があるが、六助さんがげんかつぎにもってくのは、紅梅と白い玉椿

・吉之丞さんのおっかさん:お幸
歩き方がちょこちょことしているようでかわいらしく感じてしまうけど
一方で足元がちょっと不安な感じも。
でも、おっかさんの気品は絶品!惚れるなぁ吉之丞さんのおっかさんには♪

・子役と吉右衛門さんが最後の段を一緒に飛び降りるところがほほえましい♪

・子役の着物の柄が気になる。あれは台車の上に…鯛?


2:夕霧 伊左衛門 廓文章  吉田屋
◆配役
   藤屋伊左衛門 仁左衛門さん
     扇屋夕霧 玉三郎さん
    太鼓持豊作 巳之助さん
     番頭清七 桂 三さん
    阿波の大尽 由次郎さん
 吉田屋女房おきさ 秀太郎さん
  吉田屋喜左衛門 我 當さん

◆のたりの目
・仁左さんのなんともいえない「丸み」が120%発揮。
いいなぁあの味!

・実際は
夕霧:実在。享年27歳
伊左は架空の人物。ま、そうだろ実在できないだろうな(^_^;)

・腰元衆の中にしのぶちゃん発見

・仁左さんの出のつらあかり
いつも面あかりあったっけ?うーむ。
今回は赤リボン付の黒子さんがニザさんの前後に1づつ2人で。

後ろのお兄ちゃんが背中に差し金のぼうをまわした状態で裾にひっこんでいったのが
なんかかっこよかった♪

・キザエモンを呼ぶイザエモンって、なんか音がにてるなぁ。(^_^;)

・仁左さんの紙子
崩し字がよめるといいなぁと思う一瞬。
「松嶋屋」ってたくさんはいってるみたい
ほかには「つれづれ」「ひとめ」「かしこ」
まぁ恋文だからね。

・総身が金のお大尽
伊左衛門が言うなら、ゆるせるなぁ。
封印切のはっつぁんみたいのが言ったら、嫌味で「ケっ」となりそうだけど(^_^;)

・我當さん、左足?
座るときとか歩きにぎこちなさが。
ん~、なんとなく田之助さんが座るときのような。
ってことは、足を怪我されてる?

・もってきたものは
秀太郎さんのおきささんが もってきた三方にのってるのはなんだろう?
なんかが敷き詰めてあって、松の小枝がささってるけど・・・

・仁左さん
高いこえがちょっときつそう。

・秀太郎さん
愛嬌があって、サイコー♪

・玉さんの衣装
裾の綿入りの部分が3連なのは、ちょっとへんな感じ。
うちかけの刺繍は2着ともみごと見事の一言。
特に2着目の赤字に金糸で鳳凰を刺繍したのは、まさに歌舞伎座さよなら公演用。

・常磐津連中は裃ではなく、羽織だった。
ちょっとめずらしい

・言葉
そうだ=夜鷹

・睡魔
伊左さんと喜左衛門夫婦のやりとり(夕霧がでてくるまでのところ)はすっごく
おもしろいんだけど、肝心の夕霧が出てきて伊左衛門とからむところは、
玉さんと仁左さんのきれいなカップルが拝めて眼福なんですが、
話の内容としてはちょっと眠くなるところが(^_^;)


◆花道度:大
伊左衛門の出のツラ明かりのところをもっと観たかったな~ということで。



3:曽根崎心中
◆配役
   天満屋お初    藤十郎さん
  平野屋徳兵衛    翫 雀さん
  天満屋惣兵衛    竹三郎さん
  田舎客儀兵衛    錦 吾さん
   手代茂兵衛    亀 鶴さん
   油屋九平次    橋之助さん
 平野屋久右衛門    我 當さん


◆のたりの目
実は、よっぽど帰ろうかと思ってたんですが、竹三郎さん出るし、
やっぱり観ておこうかなと観たら、思いがけず見入ってしまいました(^_^;)。

1.2度やっぱりこのコンビで見たことある演目だし、
展開も幕開きの藤の花を見たら思い出したんで、先の展開が読めなくて
ドキドキしたわけでもないです。

でも。前2本ではあんなに睡魔に襲われまくりだったのに、
この時は最後の心中の場面以外はちっとも
眠くならなかったんです。面白かったんです。

うーむ。「廓文章」が目で見る歌舞伎なら、こちらはドラマで魅せる歌舞伎
って感じでしょうか。

・置屋の下女のおたまちゃん
寿治郎さんがすっごくいい味出してます♪
イヤホンガイドによると持ち役にしているそうなんで、納得だったんですが、
役の雰囲気のほかにも声。
結構、高くて、ちゃんと女の子の声なんです。

寿治郎さんてそんなに若い役者さんでもないと思うのですが・・・
びっくりでした。

・若いといえば、
お初ちゃん。年齢設定は19・・・・
それはちょっと無謀なんでは…(^_^;)
ちなみに徳兵衛は25。まぁこれは妥当かな。

・我當さん
うーん、やっぱり正座ができないみたい。
どうしたのかな。

・橋之助さんの九平次
やなやつなんです。男として、人間としてしては
サイテーなやつだとは思うんですが・・・

橋之助さん、全部露見しちゃって 「ヤッベー」となってるときの姿に、
なんか男の艶気が溢れてるんですよ!

それまで「うー、なんかな~こういうヤツはな~<(-_-;)」
と思ってたのが一転、「あら♪」とちょっとびっくり。
うーん、こんなにサイテー男なのに、なんかいい男に
なっちゃってるぞ。

・暗転
場は3つあるのですが、いずれも暗転。
1幕目の最後では、暗転になってから徳兵衛が花道を走り去ったみたいだし、
ちょっと近松という古典にしては、演出がめずらしいかと。
新歌舞伎っぽいですね~。
あぁ、でも復活初演のことを考えると、新歌舞伎に入っちゃうのかな、これも。

・天満屋の入り口
夜、木戸を閉めるとき、「上からスライドして降ろす」
という仕組みに、やられた とおもいました。

面白いですね~あれ。
実際そうなってたんでしょうかね。そうなると、入り口は
だいぶ吹き抜けのように天井高かったんでしょうかね。
うーん。

・3幕(場?)
二人の出は、揚幕のチャリンはなし。

正直、個人的には2幕目の最後で九平次のペテンがバレて、みんなが
二人に「すまない」という思いを抱く、あの場面で終わってもいい気がしてまして、
「うーん、この3場はなしでもいいかな~」なんてチラッと考えてしまいました。

でも、この世の名残 世の名残…という名セリフは、ここ
なんですよね~。
うーん、ここをうまく2幕目の店を出てから引っ込みのところに
つけられないものか。

でも、見ててグッと来たのはお初ちゃんを殺すことになった
徳兵衛の心境を考えたこの3場だし。

「早く殺して」(だったかな)というお初ちゃんに
女のほうが怖いもの知らずなのか、死ぬことの怖さを
わかっていない若さなのか、と考えさせられたのもこの場だし。

ついでに、女を殺した後、男が死に損ねるパターンって多いんじゃないかなぁ
と思ってしまったのもこの場だし。

ところで、お初ちゃん、かみそりはどうするんでしょう?
せっかく持ってきたのに。

・誰も気がつかない
2幕目、花道を天神の森へ二人が駆けて行った後、店の外に放置された
お初ちゃんの黒い内掛け。
だれかが気がついてハッとなるのかと思いきや、最後まで無視。
うーん、なんか使いたいなぁ。

・妄想配役
このお話はこの二人以外にはなかなかできないもののようですが
あえて、別の人でやるならどーなる?と考えてみました。

年齢のことを気にしなければ、もっと幹部クラスの役者さんの
配役も、結構思い浮かぶんですが、でもやっぱり、あの上方の雰囲気と
藤十郎さんの当たり役であることを考えると、他の幹部クラスの役者さん
たちにはやりにくのかな~ なんてことも思ったりします。

というわけで、ここでは、チャレンジャーな花形世代をターゲットにして・・・
でも、まぁお初ちゃんは上方の遊女の雰囲気を違和感なく
出せないと駄目だろうから、上方の役者さんで・・・

扇雀さんとか孝太郎さん?
うーん、扇雀さんじゃ藤十郎さんと同じ系統になっちゃうし、
孝太郎さんはちょっと違うかな。

秀太郎さんはその点は文句なしにクリアしてるんだけど…
19歳はちょっと違うかな。
うーむ…と悩んで、あ、そーだ!と思い当たったのが 亀治郎さん。
若さも行けるし、上方の雰囲気もいけるんじゃないでしょうか。

じゃ、徳兵衛。これは翫雀さんでもいいんだけど、あえて新風を
吹き込むとすれば。でも上方のあの感じは保持したまんまで…
と考えると、愛之助さん・・・はちょっとかっこよすぎるかな。

あ、亀鶴さん!薪車さん!
・・・うーん、あの生き方不器用な感じがでるかな。
この二人もなんかかっこよすぎるよな。もてちゃいそうだよな。

ん~ あ、やっぱりかっこよくなっちゃいそうだけど、
染五郎さんあたりどうだろう?上方のお芝居にも結構挑戦してる
ような気がするし。

上方云々を気にしなければ、勘太郎さんという筋もありかと。
でも、お初ちゃんに七之助さんは、ちょっと違うかな~

まぁ、そんなこんなで、以上はあくまで妄想です(^_^;)

◆花道度:
見せ場の2幕目のお初ちゃんと徳兵衛のひっこみ。
お初ちゃんが徳兵衛を追い抜いて徳兵衛を引っ張る形で引っ込んで行くという
ものなんですが、3階から観るんで見れたことないんですよね~
一度くらい見てみたいな ということで「大」です。
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