昨日の続き~
2幕目は賀の祝。
なんか、すごく久しぶりに見た気がしました。上演記録みたら、この前は23年の平成中村座。私はこれは見てないので、おそらく21年2月の上演以来なんで6年ぶりということに(^_^;)
歌舞伎座さよなら公演の時、バラバラの月ですが、全部やったような気がしてたんですが、賀の祝だけはやってない。
前半の場面に比べたら多いですが、前後の車引、寺子屋に比べたら上演回数が圧倒的に少ない場面でもあるんですねぇ。
単独でやると、桜丸が切腹するだけになるからかなぁ。
というわけで、今回の賀の祝。
奥さん方は、孝太郎さん、新悟さん、梅枝さん。孝太郎さん以外は初役かと思いきや、新悟さんが23年の平成中村座で同じ春さんの経験ありで後のお二人は初役。
やはり年の功で孝太郎さんが頭抜けてましたが、3人とも自然にそれぞれの旦那様を支える女房でした。
ここは愛之助さんと染五郎さんの子供じみた兄弟げんかが楽しいですが、その分、後半の菊之助さんの桜丸の場面の哀切が増してきます。
切腹を押しとどめる八重さんの梅枝さんと菊之助さんの目で交わされるやりとりが悲しいのですが、目が離せないくらい想いにあふれてました。
最後に出てくる梅王丸をみてて、ああ、そうだ、梅王丸が長男だった。と以前、松王が長男だと思ってたら梅王丸だったと知ってびっくりした時のことを思い出しました。
染五郎さんの松王は、箒でかかってくる親父様を押しとどめて、「明日には前髪剃り落として…」と語る所に惹きつけられました。花道を引っ込む時に、親父様の頭巾を改めて見るところまで、すごく良かったと思います。
親父様は左團次さん。やはり、左團次さん、親父様が上手い。
なぜか今回、足裏がとてもきれいだったところに、目が行ってしまいました(^_^;)
そういや、歌舞伎役者さんは、皆さん足裏きれいかも。
さて、最後は寺子屋。源蔵が松緑さん、戸波が壱太郎さん。
実は昼の部の源蔵と戸波は染五郎さんに梅枝さん。
通しの時は出来れば同じお役の方が混乱少ない気もするし、松緑さん松王もありかとは思うのですが、やはりこの座組みだと松王がお兄さんの染五郎さんになるのかな~と。
あと、今回、多分、初めて寺入りを見ました!
なるほど~、寺入りがつくと上演時間が20分くらい伸びるのですが、あった方がより松王夫婦のせつなさが増しますね~。出来ればつけてほしいな~、ここ。
賀の祝では旦那は子供じみたケンカはするし、奥さんも明るくほがらかだった松王夫婦が、グッと大人な夫婦になって出てくるその落差に、松王夫婦の苦しみが見える気がします。
全体にまとまりもバランスもよかったと印象でした。
壱太郎さんの戸浪が、お祖父さんにセリフ廻しが似てるなぁ(^_^;)と思いました。
あと、染五郎さんが、落ち着いた重さも出た声で良かった一方、同じくお父さんに声やセリフ廻しが似てる!と思うところがあちこちに。
ただ、お父さんに似てきた副産物か、セリフにクドさが感じられるところもあちこち…そこはちょっと惜しかった。
あと、特に咳き込むところは、クドかったなぁと。
お父さんだと、もう、個性になってる気がするんですが、染五郎さんだと、なんかクドさとしてひっかかる気が。
染五郎さんの良い所ととお父さんの良い所と上手く折り合いついた着地点が、これから見つかるんだと思うので、そこんところは次回の染五郎さん松王の寺子屋を見る時、楽しみです。
お~♪
芝雀さん、来年3月、雀右衛門襲名!
おめでとうございます~♪♪
歳を重ねるほどにどんどん可憐さと美しさが増していった雀右衛門さん。
芝雀さんもステキな雀右衛門さんになってくれると期待てしてます~♪