ら、来月分の感想からはHPに掲載できるようにがんばります・・・(^_^;)
観劇日:2008/2/9(土) 11:00~16:05
劇場:歌舞伎座会場
観劇位置:3階正面後方
◆演目・構成・時間配分
1:小野道風青柳硯 | 約20分 |
幕間 10分 |
2:菅原伝授手習鑑 車引 | 約30分 |
幕間 30分 |
3:積恋雪関扉 | 約95分 |
幕間 10分 |
4:仮名手本忠臣蔵祗園一力茶屋の場 | 約110分 |
◆余談
イヤホンガイドに言われて気がつきましたが、昼の部は
3/4が王朝(平安)モノなんですね。
めずらしいかも。
1:小野道風青柳硯
◆配役
◆・演目について
初代吉右衛門が道風、初代白鸚が駄六を勤めた昭和21年の上演以来の上演だそうです。
◆のたりの眼
メモ
・始まりは浅黄の振り落とし
・上手2階の義太夫は葵太夫さん。太夫さん1人に三味線がお二人とちょっとめずらしい構成?
役者さん
・梅玉さん 手にした傘は 助六さんがさしてる蛇の目傘みたいに白い丸の入った傘だ。
上は黒で、あれだ、花札のスタイルなんだけど、本舞台来たら、
下は結構、派手なお召し物でした(^_^;)
ところで小野道風って、小野小町とか「毛抜」に出てくる小野春風さんなんかと親戚筋??
Wikipediaによると、小野篁のお孫さんらしい。
ちなみに小野小町は小野篁の孫の小野良真の娘(かもしれない)らしいから、
この二人は血縁みたいですね。
ちなみにこの道風さん、相撲に強いらしい。
あんまりそんなふうには見えないんですけど(^_^;)
あと!観そこねたんですが、もしかして、道風さん・・・
ようやく柳にしがみついたかえるちゃん、池にはたき落としました?
あと、取っ組み合いの最中に、もしかして、駄六のこと、噛みました??(^_^;)
うーん、あんまりおいしくなさそうですが・・・(^_^;)
・かえるちゃんみどりが鮮やかな差し金のかえるちゃんですが、
思ったより小さかったかな(^_^;)
そのせいか、差し金を遣う黒子さん、結構目立ちました。
開幕してから正面の茂みのところから、横になんかくろい筒みたいのが
とびだしてるな~なんだろう、まさかスモークでも出てくるんだろうか
と思ったら、どうもあれはあの茂みにひそんでた黒子さんがもってた
差し金の先だったみたいです(^_^;)
ちなみにかえるちゃんの声は赤貝の貝を擦り合わせて出すそうです。
・三津五郎さんおぉ~ 赤っ面だー。衣装がいいな~。ビロードの定式幕配色の縦ストライプの
お召し物。と思ったら、おっ、脱いだ♪ といっても、下は肉襦袢
なんですけどね(^_^;)
この肉襦袢、わたしてっきり、着ぐるみみたいに、背中に縦一直線に
チャックがあるのかと思ってたんですが、今日、よく観たら、
どうもナナメにあわせのように着るものなんですね。左の肩甲骨の辺りに
ナナメのあわせ目が見えました。
ちなみに柄フンです。白じゃないのは、強いからなのかな??
それとも単なるおしゃれ??
しかし、あの髪型のせいか、褌一丁になると、なんか金太郎さんのようだなぁ(^_^;)
この駄六、わりとあっさり道風さんに池に落とされちゃって、
道風さんが颯爽と花道引っ込んでいって、「これでおしまい?」
と思うと池から復活して、蛙になりきってかえるジャンプして観る側を
楽しませてくれます。
ちなみに このかえるジャンプの時、三津五郎さん、ものすごい高く後ろ両足
ハイキックしたんです。腕の力がつよいのかな~ すごいな~
ちなみに。チラシに「眼目の」とあった立ち回りの場面は、
結構意識が・・・(すみません^_^;)
◆花道度:中
道風さんの傘差してののんびりとした出と、駄六を池に落とした後の
颯爽とした引っ込み
最後は三津五郎さんが引っ込んでいきます。
2:菅原伝授手習鑑~車引~
◆配役役名 | 役者 |
---|
松王丸 | 橋之助さん |
梅王丸 | 松 緑さん |
杉王丸 | 種太郎さん |
金棒引:藤内 | 亀 蔵さん |
桜丸 | 錦之助さん |
藤原時平 | 歌 六さん |
◆のたりの眼
ん?最近、松王丸=海老蔵さん というのがあったな。
と思ったら、私は観そこねたんですが、2ヶ月前の12月公演で
「寺子屋」がかかってましたね。
時間軸さかのぼり上演だ。
そういや今月と来月も、一之谷嫩軍記で、今月が「熊谷陣屋」、
来月が「陣門・組打」と時間軸さかのぼり上演がありますね。
メモ
一瞬、「あれ?今月、両花道だっけ??」と思いましたが、
違いますね、今月は。なんで、桜丸は上手の揚幕から登場。
役者さん
歌六さん 隈取がきれい。時平公って、青隈ばりばりなんですが、
わりとこの隈の入り方が激しい(^_^;)役者さんが多い印象があります。
なんというか、こう、荒事系の太く強くにじんでる入り方みたいな。
今回の歌六さんは、にじみが少ないのかな、なんか、こう、
そう、公家さん風の、端整にまとまってる感じの隈でした。
でも、迫力はありました。十分。
ところで、時平公が牛車に乗るのが、チラッと見えましたが、
かなり、ギリギリ直前なんですね(^_^;)
しかし、歌六さん、今月、これだけか~。勿体ないなぁ。<(ーー;)
亀蔵さんうーん、やっぱり、よく通る、いい声ですねぇ亀蔵さん♪
金棒引きの声の響き具合が、なんとも耳にここちよい♪
種太郎さん
がんばっているのはとてもわかるのですが、
その調子の声の張り上げ方で行くと、多分、ひとつきもたないよ~(^_^;)
来月は、国立公演も控えてるんだけど、大丈夫かなぁ。
と心配になるぐらい、声ががんばっています。
おかげで杉王の場面でも、松緑さんの梅王と張り合い、見ごたえを
保ってる感じがするんですが・・・いや、まじめに、声、心配です(^_^;)
松緑さんうーん。この気持ちのよい豪快さは、さすが松緑さん♪
そういえば、セリフに「時平のおとっつぁん」というのがあったんです。
おとっつぁん??なんていってたんですね。(^_^;)
「時平の大臣(おとど)」というのは聞いたことがあるような気がしますが、
「おとっつぁん」というのは なんか初耳かも(^_^;)
今までこの演目、何回もみてるんですが、気がつかなかったなぁ。
・錦之助さん襲名の頃は、どっちかというと、梅王タイプ、五郎十郎でいえば、十郎の
お役が多かったような気がしましたが
個人的には、今回の桜丸や、五郎十郎でいえば、十郎の方が、錦之助さんには
なんとなくしっくりするかな~。
と思いました。
◆花道度:中
笠かぶった梅王:松緑さんの出。
金棒引きの引っ込み。
梅王と桜丸の引っ込み。(←ここの梅王のひっこみの迫力を一度間近で感じてみたいなぁ。)
梅王と桜丸の出。
3:積恋雪関扉
◆配役役名 | 役者 |
---|
関守関兵衛実は大伴黒主 | 吉右衛門さん |
良峯少将宗貞 | 染五郎さん |
小野小町姫/傾城墨染 実は小町桜の精 | 福助さん |
◆作品について
関兵衛は白鸚さんがお気に入りの役だったそうです。
◆のたりの眼
ふはは、大爆睡(^_^;)
あー、もう、この演目、起きれてたことがないな。
というわけで、起きてたところだけの断片的メモです。
これも幕開きは浅黄の振り落としです。
吉右衛門さん羽織の吉の字が3つ重なった模様がなんかかわいいですね~。
着物の方の香道で使う記号のような文様は、中村仲蔵の紋だそうです。
人が3つ書いてあって、あがらないおまじないの意味があるそうなんですが・・・
うーん、あの形、どこをどう見たら人の字3つになるんだろう<(ーー;)
と 思ったら私が見てたのは↓こんなのだったと思うんですが
正解の紋は↓こっちみたいです。
これならわかるわ。たしかに人3つ。
福助さんまずは小野小町。赤姫のようなお姿です。
うーん、小町って、髪を結ってる姿のイメージがないせいか、
「小野小町」と言われてもなんか悩みますねぇ(^_^;)
雪あぁ、昼の部終わって外でたら、こんな感じなんだろうか・・・<(ーー;)
と思ったんですが、全然大丈夫でした。よかった~♪
総踊りこの総踊りのとこ、好きだな~♪
3人がそれぞれのキャラで同じ踊りってのが、面白いんですね。
ここにくると目が醒めるんですよ(^_^;)
後半まとめて墨染と関兵衛のやりとりは 熱が入ってきて双方絶叫状態になったあたりで
目が醒めます。うーん、これもいつもと同じパターンだな~<(ーー;)
双方ぶっかえったあたりから、どんどん勢いが出てきます。
墨染は灰色から桜色に、関兵衛はマックロに。
目に鮮やか、耳ににぎやかな舞台になってきます。
真っ赤なベロを出した関兵衛と墨染めの海老そり
きれいな構図だなぁ。福助さんやわらかいなぁ(^_^;)
どこもつかまずにあれだけ海老反れるのはすごいなぁ。
お互いが相手を探してぶつかって、「うん?」となる場面。
とても好きです♪
それにしても、この最後は、ほんと急に早送りで突っ走るような
展開スピードですねぇ(^_^;)
最後は墨染めが緋毛氈のお立ち台に立ち、その下で
関兵衛実は大伴黒主が自分の衣装の裾を背景にして
きまります。
関兵衛は白塗りのお顔が、黒から浮き上がるように見えます。
また墨染の淡い桜色との対比もあざやかで、とても絵になる幕切れでした。
◆花道度:低
福助さんの小町の出は七三が長いです。
あとは小町の引っ込みと、関兵衛と墨染がおっかけっこしながら
七三あたりまで出張することがあるくらいでしょうか。
他にもあるかもしれませんが、爆睡している時間が多かったため、
私の記憶にあるのはそのくらいです。
4:仮名手本忠臣蔵七段目~祗園一力茶屋の場~
◆配役役名 | 役者 |
---|
大星由良之助 | 幸四郎さん |
寺岡平右衛門 | 染五郎さん |
大星力弥 | 高麗蔵さん |
斧九太夫 | 錦 吾さん |
矢間重太郎 | 秀 調さん |
富森助右衛門 | 家 橘さん |
赤垣源蔵 | 友右衛門さん |
遊女おかる | 芝 雀さん |
◆作品について
白鸚襲名の時の披露狂言だったそうです。
◆のたりの眼
昨年の
玉さんお軽、仁左さん平右衛門、吉右衛門さん由良之助
の一力茶屋からちょうど1年。
今年は
芝雀さんおかる、染五郎さん平右衛門、幸四郎さん由良之助
という顔合わせです。
と、ここで思い出しましたが、そういえば、私、去年は
巡業でもう1回七段目を観てました。
そのときの顔ぶれは
芝雀さんおかる、染五郎さん平右衛門、吉右衛門さん由良之助
ということで、ちょうど1年前と今年の顔ぶれの中間地点のような
状態でした。
ん~ そういえば、芝雀さんのお軽はなんか記憶があるなぁ。
でも 染五郎さんの平右衛門の記憶が・・・??
ん~ あれ?巡業の時の観劇メモがない。
・・・あっ、そうか!あの時、体調サイアクでメモまでたどり着く気力が
なかったんだった(^_^;)
というわけで、ほぼ初見状態です。
ご贔屓さん発見。口切の仲居さんが芝のぶちゃんでしたー♪
錦弥さん・延郎さんも発見♪
京妙さんも仲居さんに発見♪
染五郎さんうーん、声に、もうちょっと心配な気配が。大丈夫かなぁ。
一ヶ月、持つといいんですが・・・
ところで、平右衛門の衣装に四角囲みの「平」の字印なんて
ついてましたっけ??
ついててもおかしくなさそうだからついてたのかな。
高麗蔵さんうーん、力弥・・・には、ちょこっと 薹が立ってるかな~(^_^;)
でも、個人的には、きれいで好きなんですけどね♪
それに、年齢的にはピンとくる役者さんがやってる時は、
セリフとかに物足りなさを感じることがあるのを考えると、
今回の高麗蔵さんは、その点は十二分に満足できました♪
でも、そう、今月、高麗蔵さんこれ一役なんですよね。
勿体ないなぁ・・・(ーー;)
見立て前掛けの赤門に 懐紙で白鸚さんの紋だったという四つ花菱と
前掛けで勧進帳。
いずれもなかなか♪
伴内なんか今回の伴内は、なめらかというか、自然体の愛嬌が
ありますねぇ。いいなぁ。
残念ながら役者さんの名前ききそびれたんですが、
どなただったんだろう。筋書き買ったら要チェックです。
勘平さんの享年あ”、私と同い年(ーー;)
初心者向け・・・かな?今、HPをしこしこ作ってる中で「歌舞伎好きに聞く100の質問」
というのに答えているんですが、その中で
「歌舞伎をよく知らない人に、まず三演目見せるとしたら何を見せますか。」
という質問があるんです。
今回、この舞台を見ていて、ふと、「七段目って、初めて見る人には
オススメかもな~」と思いました。
でも、五段目六段目も観ておかないと、この幕の面白さを十分に味わえないかなぁ。
やっぱり、勘平があのような死を迎えたと知っているからこそ、悲劇にもなり
喜劇にもなるところがあると思うんですよね。
実は私、この質問に「五・六段目」を三演目のうちのひとつに挙げてあるんです。
これに七段目も加えちゃえばいいかと思ったんですが・・・
うーん、でも初心者に五~七段目の通しは、きついかな<(ーー;)
由良之助最後はしっかり着替えてきやがるな。と思ったりしました。
それから、これも今回、ふと思ったんですが、
七段目の由良之助って、前半はちょっと色々ありますが、
実は後半は出番最後だけで、結構ラクなのかも。
九太夫これも今回、思ったんですが、九太夫、縁の下で
お軽と平右衛門のやりとりを聞きいて、笑いをこらえるのに
苦労してたんではないでしょうかねぇ・・・・
イヤホンガイド観翁さんです。
うーん、タイミングといい、解説の内容といい、絶妙。
も少し欲しい時もありますが、役者さんの動きに合わせての
その演技の意味するところの解説は、ほんと絶妙です。
観翁さんのガイドの時の演目は爆睡率が低いような気がします。
◆花道度:高
出入りは
・赤垣ら御一行の出
・力弥の出とひっこみ
・石を載せた駕籠・伴内の引っ込み
くらいなもんだと思うんですが、
七三の枝折戸のところでの力弥と由良之助の会話や、
七三のお軽と本舞台の平右衛門とのやりとりなどがありますので、高かな。
でも、楽しいお軽と平右衛門のやりとりは、セリフを聞いてるだけでも
面白いですよ~♪