のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2006年HineMosが好きだった演目は・・・

2006-12-31 22:49:02 | その他
やっぱり悩みましたね、今年も。
でも、投票できるのは3つまで。
うーん。4位以下を闇に葬ってしまうのはなんか惜しい。

というわけで。
ノミネート作品一挙 後悔 違う(^_^;) 公開♪
※順番は公演順
※データはyukiさんのところからいただいたの+α です。

●「義賢最期」 愛之助さん(1月松竹座昼の部)

●「極付幡隋長兵衛」 吉右衛門さん、菊五郎さん、玉三郎さん、段四郎さん(2月歌舞伎座昼の部)

●「京鹿子娘二人道成寺」 玉三郎さん、菊之助さん(2月歌舞伎座夜の部)

●「當世流小栗判官」 右近さん、笑也さん、段治郎さん、笑三郎さん、春猿さん(3月国立劇場)

●「江戸の夕映え」 海老蔵さん、松緑さん、菊之助さん、團蔵さん(5月歌舞伎座昼の部)

●「ひと夜」 歌昇さん、芝雀さん、信二郎さん (5月演舞場昼の部)

●「荒川の佐吉」 仁左衛門さん、菊五郎さん(6月歌舞伎座)

●「夜叉ヶ池」 春猿さん、段治郎さん、右近さん、吉弥さん(7月歌舞伎座昼の部)

●「海神別荘」 玉三郎さん、海老蔵さん、猿弥さん、門之助さん、笑三郎さん(7月歌舞伎座昼の部)

●「天守物語」 玉三郎さん、海老蔵さん、春猿さん、右近さん、門之助さん、吉弥さん、猿弥さん (7月歌舞伎座夜の部)

●「吉原狐」 福助さん、三津五郎さん、橋之助さん、染五郎さん(8月歌舞伎座第2部)

●「鬼揃紅葉狩」 染五郎さん、信二郎さん(9月歌舞伎座夜の部)

●「元禄忠臣蔵」Ⅰ 吉右衛門さん、歌昇さん、歌六さん(10月国立劇場)

●「船弁慶」 菊之助さん、 團蔵さん、梅枝さん(11月新橋演舞場花形歌舞伎夜の部)

●「河内山」 團十郎さん、三津五郎さん、門之助さん、弥十郎さん、段四郎さん (11月歌舞伎座夜の部)

●「芝浜革財布」 菊五郎さん、魁春さん、田之助さん、團蔵さん(12月歌舞伎座昼の部)

選考基準は観終わって、私が楽しくなったかどうか、気持ちよくなったかどうか。
(+ご贔屓がかっこよかったかどうか)です。

毎月、なんかしらいいのがありますね~(^_^;)

で、この中からナニを選んで投票したかは・・・ヒミツにしておきまーす♪
みなさま 良いお年を!
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2月の歌舞chにっ!!

2006-12-29 00:32:28 | 観たいぞ: 気になる演目などの情報
歌舞chで「染模様恩愛御書」を観てましたら、なんと早くも2月の番組情報が!

スーパー歌舞伎「新・三国志」の最初のヤツ
超早だしで今年11月歌舞伎座の「先代萩」があるようですっ!!


「新・三国志」
は「劉備玄徳は女だった」というお話ですね。
わーい♪ 最初のヤツは初めてみます♪


「先代萩」は、かなり評判の高い通し上演でしたね♪
仁左さんの八汐は 画面でみてもやっぱりニクニクしいです(^_^;)

歌舞chさん、来年もこの調子でがんばってね~!(^^)!
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なるほどの12月国立劇場賞

2006-12-28 13:00:02 | その他
優秀賞・奨励賞ともお二方づつ受賞です

■優秀賞
 坂東 三津五郎さん(仙石伯耆守の演技に対して)
 中村 芝雀さん(おみのの演技に対して)

■奨励賞
 中村 梅枝くん(細川内記の演技に対して)
 松本 錦弥さん(下僕甚三郎の演技に対して)

優秀賞も、奨励賞も、個人的には納得の受賞です。
特に奨励賞。
梅枝くんは ほんとよかったので、選ばれたのは うれしいです♪
要チェックな錦弥さんの受賞もうれしいですね~♪

個人的には優秀賞も、奨励賞も、もっとたくさんの方に
あげたいところなんですが・・・
「浪士一同」なんてのはダメですかね(^_^;)


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こちらは3月、出た出た~っ!

2006-12-27 01:01:03 | 観たいぞ: 気になる演目などの情報
歌舞伎座の2月の演目に浮かれていたら、国立3月も発表になってました!(12/16時点)
12/26:出演者追記

■演目:初瀬/豊寿丸 蓮華糸恋曼荼羅
(はちすのいと こいのまんだら)三幕六場

森山治男 作
石川耕士・坂東玉三郎演出

■日時:2007/3/9(金) ~ 2007/3/25(日) 13:00開演
 ※10(土)・17(土)・24(土)は 13:00/17:00の2回
■会場:国立劇場 小劇場
■出演:玉三郎さん、段治郎さん
右近さん、笑三郎さん、寿猿さん、春猿さん、猿弥さん、門之助さん
よっしゃ、澤瀉屋のみなさん、勢ぞろい♪
・・・と思ったけど、笑也さんがいないわ。うーん、やっぱりスケジュール的に参加は無理だったかな~(直前まで「地獄八景」で巡業してますからね~)


おぉぉぉぉぉぉっ!(^^)!
…って、えーっと、これ、新作??(^_^;)
新作でした。
「国立劇場開場40周年記念歌舞伎脚本入選作」だそうです。

色恋モノですよね、きっと。

でも、どうせだったら、平日に17:00開演を持ってきて欲しかったな~
あ、そうか、小劇場なんだ。ということは、大劇場より
席が少ない!!
うーん、半休とって観にいくかな~、これは(^_^;)

あっ! なんだこの料金設定!!
1等席:¥10000と2等席:8000円しかない!!
高いっ!! なんで~っ??
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再びのマクベスとDVDになるオセロー

2006-12-25 23:15:04 | 観たいぞ: 気になる演目などの情報
来年の春の公演情報が相次ぐ年末。
歌舞伎じゃないんですが、澤瀉屋の右近さん・笑也さんたちが出演されて
今年のはじめに能楽堂で公演されたシェイクスピア劇「マクベス」が
来年の春パワーアップして再演だそうです♪
(もちろん、右近さん・笑也さんたちも変わらずご出演です)

yayaさんとこ(ヤマトタケルの夢:http://blog.goo.ne.jp/yaya1986/e/ 12/24 「マクベス07」)で教えてもらいました。

「マクベス」07 (東京公演)
■日時:2007/4/3(火)~5(木)
 3(火)19:00~
 4(水)13:00~/18:00~
 5(木)14:00~

■会場:国立能楽堂
■料金
SS席:8500
S席:7500
A席:6500

■一般発売:2007/2/9
 ※e+にプレオーダー情報がありました。


「マクベス」07公演情報
http://www.majorleague.co.jp/kouen/2007_makubesu/index.html


前回の公演をみましたが、役者さんはもちろんのこと、演出も面白かったです。
2006/2/9:2006年1月:マクベス

今回は演出・衣装がパワーアップ とのことで、これまた楽しみな1本。
ぜひ観たいですね~♪

ただ、お値段が高いのと、公演期間が短いのがイタイ・・・<(ーー;)
なお、この公演、最初は新潟ではじまり、東京の他にも全国巡回するそうです。


あっ、このチラシよくみたら、今年の夏にやった「オセロー」のDVDが
1/31に発売って書いてある!
ん? 私、確か感想の中で「DVDが出たら買う」と明言したような覚えが・・・
あ、やっぱりしてるわ(^_^;)
2006/8/31:2006年8月梅若能楽堂「オセロー」

こちらも面白い舞台でしたよ~ 笑也さんご贔屓はもちろん、シェイクスピアが
好きな方、舞台が好きな方にもお勧めしたい1本です♪
む、チケット買うより安いんじゃないか?このDVD・・・(¥4000)

コメント (2)
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がんばれ 信ちゃん

2006-12-23 00:28:29 | その他
最近、お役に幅と深みを増しつつある信二郎さん、
来年4月に襲名して錦之助さんになります♪

中村信二郎が2代目中村錦之助襲名(日刊スポーツ)
http://www.asahi.com/culture/nikkan/NIK200612220009.html

「錦之助」というお名前は、萬屋錦之介さんが歌舞伎の舞台に出てた
時の名前だそうです。
音だけだとおんなじ「キンノスケ」。なんだか ちょっとややこしい(^_^;)

そういえば、信二郎さんは先日亡くなった松竹の永山会長から
『信ちゃん、頑張りなさい』と声をかけてもらったそうです。
ん?信二郎さんって本名??とおもったら、
本名はやっぱり音だけおんなじ「信次郎」さんでした。
なるほど、それで「信ちゃん」なんだ。

(ちなみに我が家では「しんちゃん」というと、海老蔵さんを指します(^_^;)

襲名の演目は、「角力場」の放駒・与五郎、「菊畑」の虎蔵。
わりとごっつい系できましたね~。
私は最初に信二郎さんが印象に残ったのが「千本桜」の小金吾だったんですが
あれも、またやって欲しいなぁ。
・・・・さすがに「ひと夜」は、やってくれないかな~(^_^;)

今回、襲名発表の会見には富十郎さんが後見人として同席したそうですが、
そうすると口上の音頭とりも富十郎さんになるのかな??
それから襲名キャラバンは富十郎さんと萬屋兄弟になるのかな??
楽しみ、楽しみ♪

というわけで、信二郎さん、襲名おめでとうございま~す♪
末は名前のように「錦」の似合う 大きな役者さんになっていく姿、
目撃させていただきますよ~!

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2006年12月:歌舞伎座 夜の部

2006-12-22 02:18:43 | 書いたぞ: 感想書きました~
劇場で、久しぶりの方と初めての方にお会いしました~♪
ご挨拶程度しかお話できませんでしたが、お会いできてうれしかったです♪

◆観劇位置
3階正面 後方♪


◆構成・感想
「神霊矢口の渡し」見るのに早退しようと思ってたんですが、
松竹座で見てるし、今回はお仕事優先にしたんでパスにしました。
(めずらしい・・・(^_^;)

※■をクリックすると、別ウィンドウで開きます。
※ネタバレしてますので、まだ見てない方は、そのへんご了承の上ご覧くださいませ。
※コメントは まとめてこちらの記事にお願いします。

神霊 矢口渡(約70分)※配役のみ
  休憩 30分

江戸女草紙 出刃打お玉
 序幕(約35分)
  休憩 10分
 大詰め(約25分)
  休憩 20分

紅葉狩(約65分)
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2006年12月:歌舞伎座夜【1】神霊矢口渡

2006-12-22 02:18:11 | 書いたぞ: 感想書きました~

■神霊矢口渡


◆配役
 
頓兵衛富十郎さん
新田義峯友右衛門さん
うてな松也さん
六蔵團蔵さん
お舟菊之助さん

◆のたりの眼   
劇場ついたら最後の10分。
團蔵さんの出番もあるから、場内はいっちゃおうかと思いましたが
團蔵さん、菊之助さんに足蹴にされちゃうし(^_^;)、
結局、イヤホンと場内のスピーカーと筋書きの写真でひとり観劇してました。
3階ロビーにいたら、掛け声がよく聞こえました。気持ちいい掛け声だったな~。

ちなみにこの演目、23年ぶりの頓兵衛の富十郎さんは見るべきだったかも。
ちょっとだけ 後悔。
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2006年12月:歌舞伎座夜【2】出刃打お玉

2006-12-22 02:17:04 | 書いたぞ: 感想書きました~

■江戸女草紙 出刃打お玉


◆演目について
尾上梅幸さんの求めに応じて池波正太郎先生が書いたお話しだそうです。

菊五郎さんが前半と後半との変貌ぶりがものすごいとの評判が楽しみな1本。
梅玉さんが新境地?開拓との評判も気になるところです。

・余談
実は、このほかにも同じく江戸女草紙 と銘打って梅幸さんに書き下ろした作品が
2本(「市松小僧の女」「あいびきの女」)あるそうです。
菊五郎さん、この2本も復活してくれないかな~
と思ったんで、上演実現率が高いyukiさんところの「あなたが見たい歌舞伎」に
書き込みをしてきてしまいました♪ 実現してくれるといいな~

◆配役
お玉菊五郎さん
朋輩:おろく時蔵さん
お玉にたかるどんでんのの新助友右衛門さん
おかね萬次郎さん
正蔵部下:三井平之助権十郎さん
広円和尚弟子僧:宗円亀三郎さん
正蔵の餌食:おふさ松也さん
茶屋女:お金歌江さん
おふさをつれてくる居酒屋:甚五郎市蔵さん
あきんど桔梗屋:伊兵衛右之助さん
近江屋:与兵衛家橘さん
仇:森藤十郎團蔵さん
広円和尚田之助さん
増田正蔵梅玉さん


◆あらすじもどき
前半元出刃打ち曲芸でならしたけど、一座の男にだまされて
今は谷中の岡場所で、場所柄坊さんたちを上客に、女郎に身を落としている
お玉さん
そんなお玉さんのところに、明後日、勝ち目のない仇討ちをする
予定の増田正蔵という若い武士がやってきて、人生の最後に女ってものを
知りたい
 と有り金全部(10両)出してお玉ちゃんを買います。

正蔵に同情したお玉ちゃんは、明後日の仇討ちの日、
こっそり正蔵のあとを追いかけて、圧倒的優位にたって正蔵を返り討ちに
しようとしていた仇:森藤十郎に得意の出刃を投げつけて助太刀します。
その助太刀のおかげで正蔵は仇打ちを果たすことができました。

しかし、お玉ちゃんは、私がここにいてはいけないと
正蔵に郷里に帰って親兄弟を大事にしなさいと立ち去ります。

後半は前半から28年後。(なぜ28年?(^_^;)
前半でお玉ちゃんの朋輩だったおろくさんが営む出会い茶屋に
下働きの下女としておいてもらってるお玉さん。
28年の間、大病をしたりして、おろくさんよりもはるかに老け込んでいます

そこにやってきたのは、商売女は飽きたと素人娘を買いに来たという
28年前と人が変わって、すっかりスケベなジーさまに成り果てた増田正蔵。
すっかり出世した正蔵との28年ぶりの再会にびっくりしたお玉さんが
庭影で様子を聞いていると、正蔵は28年前の仇討ちを、さも自分ひとりで
鮮やかに成し遂げたように同行の商人に語っています。

目的を果たして、あとは迎えを待って帰るばかりになっている正蔵の前に
姿を現したお玉さんは、そんな正蔵をちょっといじめて、でも、昔をなつかしんで
「杯のひとつもくださいな」と 親しげな態度をみせますが
動揺しまくった正蔵は、そんなお玉を平手打ち

「お前のようなこじきババァは知らない」といって
迎えもまたず そそくさと茶屋を後にします。

一方のお玉さんは、あまりの正蔵の仕打に怒りの炎を燃え上がらせ、
正蔵にだされてたお酒を食らって なにやら決意の態。

これまた一方の茶屋を後にした正蔵は、あんな仕打をしたことを
悔いてるのか、それともお玉さんががしつこく追いかけてくるのが
心配なのか、帰ろう帰ろうとあせりながらも どうにも後ろが気になる様子。

それでも同行の商人の知らせを受けて向かえに着た部下と
帰り道を急ごうとしたところ、「それ」という若いころのままの
お玉さんの声とともに飛んできた出刃が正蔵の目に刺さります。

「何奴っ!」と憤る部下が、姿を見せたのお玉に切りかかろうとしますが
正蔵は「これも身から出た錆」と、部下を留め、2人で足早に去っていきます。

そんな二人を見送ったお玉さんは「ざまぁみろ」と溜飲をおろしたものの
なぜ、正蔵は部下に自分を斬らせなかったのか、とふと思い当たります。
その答えは出さないまま、正蔵の去っていった方に向かって
正蔵さぁん」とよびかけるお玉さんを舞台に残して幕は閉じます。

◆のたりの目
・菊五郎さんのお玉さん
前半の面倒見のいい姐さんぶりも 菩薩様のような感じがして
男にもてるんだろうなぁ という感じgあしましたし、
後半はなんといっても歩き方。これで28年と大病を経て老け込んだお玉さんを
見事に見せてくれます。
顔の皺はちょっといかにも描いたような感じもしたんですが、そんなのは全然
気にならないくらい、見事でした。
そーいやぁ、菊五郎さん、ジジババも得意なんだったなぁ。(^_^;)

それから、正蔵に平手打ちをくらったあと
「こじきババァといいやがった」
というつぶやきに お玉さんの怒りとも悲しみとも言えないなにかを感じました。

・梅玉さんの正蔵
うーーーーーーん・・・・梅玉さん、若いのはちょっと無理があるか(^_^;)?
面白くはあったんですが・・・やっぱりちょっと違和感が先に立つ感じがあります。
28年後のじーさまの方が 違和感が少なくてよかったです。
2月の「忠臣蔵」、定九郎もいいと思いますが、加古川本蔵もいけたかも(^_^;)

しかし、今回の正蔵も含めて、ここ1・2年の梅玉さん、
新境地開拓チャレンジなんでしょうか?
今までにない、いろんなタイプのお役に挑戦されてるような気がします。

梅玉さんはやっぱり義経のような貴公子的なイメージが強いですからねぇ。
ご本人もお客さんの反応も、色々難しいところもあるんじゃないかなぁと
思いますが、その心意気は個人的には好きです♪
でも、ほんと、なかなか、むずかしいですねぇ(^_^;)

そういえば、最後、出刃を飛ばされた正蔵は、なんかホッとしたんじゃないだろうか
という気がしました。
恩のあるお玉にした自分の仕打、それがとっても気になってたんじゃないかと
思うので、お玉から仕返しをされたことで、因果応報となったわけですからね。
そういう意味じゃ、正蔵も28年前の良心のかけらは、まだ残っていたのかもしれませんね。

・時蔵さんのおろくさん
最初の場面では 亀三郎さんの坊主とのイチャイチャぶりがステキでした♪
ああいうイチャイチャ加減、最近の時蔵さんには珍しい?
後半は後半で、お玉さんほど極端じゃないですが、やっぱり28年後ですから、
それなりに老けたおろくさん。

いつもより身体の線もふとくなってたみたいだし、歩く時もよたったりと老けを感じさせる仕草が随所にありました。
こういう時蔵さんも、めずらしいなぁ。

・仇の團蔵さん
うぅ、やっぱり、團蔵さんの役って正蔵の仇だったか~<(ーー;)
でも、すさんだ浪人もこれまたドスの利いた声も姿もかっこいいんだ~♪
でも、やっぱりね、そこは仇役だから、倒されちゃう運命なんだよねぇ(T_T)
せっかくナマ足なのに・・・

あ、そういえば、筋書きの舞台写真に「芝浜」のナマ腕写真1枚ありました♪♪


・田之助さんの坊主
いいな~まんじゅう喰いながら 女といちゃいちゃ。
しあわせだねぇ、この坊さん。(^_^;)

・右之助さん
ゲジゲジまゆの関西弁?のあきんど。
これがまた、自然な感じなんだよねぇ。
うーん、職人だなぁ右之助さんも(^_^;)

・梅丸くん
今月は寒さに震えるお使い役ばっかりだ♪
(昼は「芝浜」で 朝方、政五郎に無理やり起こされてお酒を届けにきた
丁稚さんでした)

◆花道度:中
前半は最後にお玉ちゃんのひっこみがあります。
後半は部下を呼びにいく右之助さんのひっこみと
駆けつける部下(権十郎さん)の出と
片目流血の正蔵とそれを支える部下のひっこみ。
もっと花道使って出入りもできそうですが、
前半と後半の山場の場面に絞って使った感じです。
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2006年12月:歌舞伎座夜【3】紅葉狩

2006-12-22 02:15:35 | 書いたぞ: 感想書きました~
◆演目について
お能の「紅葉狩」を元に、黙阿弥先生が書いた作品。
新歌舞伎十八番のひとつです。
元がお能の演目は、松羽目モノになることがほとんどのようですが、
これは松羽目ではありません。
おまけに常磐津・義太夫・長唄が三方向から掛け合う 面白い趣向の演目です。

で、お能の「紅葉狩」の元になってるのは、信州の戸隠伝説なんだそうです。

戸隠伝説ってのは、
清和源氏の始まりになった源経基と言う人の局だった紅葉っていう
美人のお姉ちゃんが、正妻を呪おうとしたのがばれて戸隠に流されて、
そこで地元の人と穏やかに過ごしてたらしいんだけど
経基の奥さんってのが、よっぽどの人だったのか、
朝廷はこのお姉ちゃんを都落ちさせただけでは、気が済まなかったようで、
この姉ちゃんが都に復帰するために資金を蓄えようと徒党を組んで山賊行為を
している という名目つけて、平維茂(たいらのこれもち)を派遣して、
このお姉ちゃんを討たせた。
というお話しのようです。

ちなみに歌舞伎では、維茂さん、紅葉狩りの最中に偶然、更科姫一行に出会ってます。

もひとつちなみに清和源氏ってのは
清和天皇の第六皇子貞純親王の子で、源氏の姓をもらって臣籍に下った
源経基王から始まる家系?で、
この源経基の跡継ぎの源満仲(多田満仲)は、歌舞伎でもたびたび出てくる
源頼光のおとっつぁん
ということになってるようです。

なお、この「紅葉狩」は、来年、海老蔵さんがオペラ座に引っさげて行く演目。
なんか海外では女形づいてますねぇ海老蔵さん。
前回もそうでしたが、今回もまず日本で上演してみて という感じのようです。

あと、今回は海老蔵さんの妹:ぼたんさんが侍女で参加されるのも注目のところ。

◆配役

更科姫実は戸隠山の鬼女海老蔵さん
山神尾上右近くん
侍女:野菊市川ぼたんさん
腰元:岩橋亀蔵さん
従者:左源太亀三郎さん
従者:右源太市蔵さん
局:田毎門之助さん
平維茂松緑さん


◆あらすじもどき
紅葉狩りにきた維茂主従ですが、先客がいました。維茂さんはその先客が女性の集団と
聞いて、邪魔しちゃイカンな と紳士な態度を取るんですが、
なんと 向こうが誘いをかけてきた。それもしつこい(^_^;)

根負けした維茂さんと従者は、出されたお酒を飲んで、お姫さんたちの舞を
みているうちに 眠りこんでしまいます。

それを見て どう見ても姫ではない態度と行動を取って引っ込む更科姫とその主従。

その隙にやってきたのはキレのいい山神様。
眠ってる維茂主従に「あれは鬼女だ、起きろ~ 逃げろ~」と
一生懸命ささやいて起こそうとするんですが、起きない(^_^;)
山神様、しばらくがんばってたんだけど、わりとあっさりあきらめて
主従をほっぽって退場。

しかし維茂さん、じつは山神様の話はみーんな聞こえてはいた。
(なぜ、起きてやらない(^_^;)
で、勇ましく鬼女を退治すべくあとをおっかける維茂さんと正反対に
にげだしたのは その従者。

そしていよいよ維茂さんVS鬼女のバトルの始まり始まり~
となりますが、パワーとしては圧倒的に鬼女の優勢だったんですが、
維茂さんの持ってた刀がまずかった。
鬼女は維茂さんを食べよう?と近づこうとしますが、この刀の霊力で
どうにもこうにも維茂さんに近づけない。
「シャギャーっ」と気合は十分なんですけどねぇ(^_^;)
何度も果敢に?(学習できてない?)で維茂さんに近づこうとする姿に
「無理なんだってば(^_^;)」と言ってあげたくなりました

最後は形勢逆転で、刀によって松の大木の上に追い詰められた鬼女と
木の下の維茂さんの対峙というシーンで紅葉の散る中、幕が閉じます。

◆のたりの目
・海老蔵さん
こてこて赤姫からオレンジが良く似合う鬼女に大変身。
うーん、お姫さんの時は、やっぱりなんかゴッツイ。
肩幅、かなぁ(^_^;)
あと、声もちょーっと厳しいかなぁ。

それから、お姫様姿で鬼女の本性を現すところでは、あまりにも
男に戻りすぎのような気がしてしまいました。

でも、鬼女になってからは、すごくよかったです。
アタマをガンガン振るのはお手の物ですし、なんといっても表情!
これほど気持ちよさそうに鬼女を演じる人、初めてかな(^_^;)
なんというか、とっても愛嬌のある鬼女でした。
多分、海老蔵さん、化け猫も軽くオッケーでしょう(^_^;)

そういえば鬼女の写真が2枚出てたんですが、
あまりに気持ちよさそうな表情に、つい、1枚買ってしまいました。(^_^;)
赤姫姿も 写真でみるとなかなかでした。

あと、もう1点。結構、姫姿のまんまで足をぐわっと開かれるんですが、
赤姫が生足むき出してどうするよ<(ーー;) と思ったら、
中、ズボンみたいになってるようで さすがに生足むき出しにはなりませんでした(^_^;)

・松緑さんの維茂さん
松緑さん、今月常磐津舞踊ばかり3本ご出演なんですが、
この「紅葉狩」の維茂さんのセリフ、結構「将門」の光圀のセリフと
似てるような気がします。
よく混乱しないなぁ(^_^;)
というわけで、セリフや立ち回りなんかの雰囲気はばっちりだったと
思うんですが、個人的に1点、どうかなぁと思ったのが、おひげ

ちょーっと長いんではないでしょうか(^_^;) もちょっとチョビひげでも
バランス的にはよかったんじゃないかな、という気がしました。

・従者のお二人
亀三郎さんと市蔵さん
うーん、亀三郎さん、やっぱり声がいいっ!!

・亀蔵さんの腰元:岩橋
亀三郎さんと亀蔵さんと市蔵さんと・・・
なんか見ていてお名前がごっちゃに(^_^;)

・その他の腰元さんたち
京妙さん・京蔵さん・守若さん・菊三呂さん・京紫さん・春花さん
いい女揃いです♪
特に京妙さん、やっぱり京妙さんってなんかこう、声に温度があるというか、
しっとりとした艶気を感じますね~♪

・ぼたんさん
ち、小さい! でも、多分、ぼたんさんも 女性の中ではそんなに
小さい方ではないと思うんです。
今回は、他の人がでかいんですね。男の人ですもんね。(^_^;)
なんか「あぁ、これが男女差なのかな~」とか思ってしまいました。

・尾上右近くんの山神様
声がかぜ?声変わり?とてもきつそうでした。
踊りはキレがあってよかったんですが、私の中にあるベストオブ山神である
菊之助さんの山神様には ちょっと届かなかったかな~

・門之助さんの田毎
黒のキモノでキリっとしまってます。かっこいいなぁ~♪
今月掛け持ちの国立劇場でのお姿(高田群兵衛)からは ちょっと想像できません(^_^;)

◆花道度:低
維茂主従の出、山神の出と引っ込み くらいです。
更科姫・鬼女は、たしかどちらも花道はこなかったと思います。

◆おまけ:この配役でもう一度
いずれも歌舞伎座での配役です。
・その1:平成4年2月
更科姫実は戸隠山の鬼女團十郎さん
腰元:岩橋團蔵さん!
平維茂菊五郎さん

ポイントは團十郎さんの唯一の更科姫と、團蔵さんの岩橋~♪


・その2:平成14年2月
更科姫実は戸隠山の鬼女玉三郎さん
山神現勘三郎の勘九郎さん!
侍女:野菊勘太郎さん!
従者:左源太猿四郎さん!
従者:右源太猿弥さん
平維茂猿之助さん!

ポイントは猿四郎さんが出てるところが個人的には高いんですが、
その他の配役も、これは面白いとおもいますね~

・その3:平成12年8月
更科姫実は戸隠山の鬼女福助さん
山神勘太郎さん!
従者:左源太現勘三郎の勘九郎さん!
従者:右源太現三津五郎の八十助さん!
平維茂歌昇さん!

ポイントは個人的にはもう、歌昇さんの平維茂ですね、やっぱり♪
でも、従者二人が、今、脂のりまくりのお二人というのも、豪華ですよねぇ~
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