のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2009年12月:歌舞伎座 夜の部

2009-12-12 23:56:24 | 書いたぞ: 感想書きました~
今年の納めの月の観劇は歌舞伎座のみ。
国立も気にはなるんですが、どうにも、演目が暗いのがネックで…<(-_-;)
南座も行けるもんなら、行きたかったーっっっ!!

ま、それはさておき。今回は夜の部です。

◆観劇概要
観劇日:2009/12/10(木) 16:45~20:54
劇場:歌舞伎座
観劇位置:3階B席正面前方より

◆演目・構成・タイムテーブル
1:引窓 約70分
 休憩 30分
2:雪傾城 約25分
 休憩 25分
3:野田版 鼠小僧 約95分
==============================

1:双蝶々曲輪日記 引窓
◆配役
 南与兵衛後に南方十次兵衛  三津五郎さん
        濡髪長五郎  橋之助さん
         平岡丹平  秀 調さん
         三原伝造  巳之助さん
          母お幸  右之助さん
           お早  扇 雀さん

◆演目について
三大歌舞伎の合作者:竹田出雲・三好松洛・並木千柳コンビの作。
全部で九段からなり、この「引窓」は八段目にあたります。
ちなみに、このお話でもうひとつこの演目でよく上演される「角力場」は
二段目です。


◆事前期待ポイント
今回、全然、演目気にしておらず、今日、歌舞伎座行ってから、
そうか、「引窓」だったか。と思ったくらいで(^_^;)

◆のたりの目
・扇雀さんのお早さん
こ、声がでっかい…<(-_-;)
それも、なんか、こう、場違いにデカイような、えーと、こう、なんか
品が落ちるような声の大きさで…
うーん…私が苦手な時の福助さんに近いかなー。

・橋之助さんの濡髪
あー、橋之助さんだったのか、濡髪。
うーん、個人的にはあんまり橋之助さんは濡髪のイメージではないかも。

・三津五郎さん
あ、これは、見ごたえある。
でも、お早さんと濡髪に違和感がある状態で観てるので、ちょっと厳しい。

ということで、風邪薬飲んでたのもあるんですが、開始後5分で、爆睡街道
まっしぐらになりました。

でも、手水をみてから窓ひくあたりの場面や、人相書きをおっかさんに
渡すあたり、濡髪の黒子を削るあたりの要所要所は不思議と意識が戻って
ちゃんと観てたりしてます(^_^;)


2:御名残押絵交張 雪傾城
◆配役
       傾城  芝 翫さん
    役者栄之丞  勘太郎さん
  芝居茶屋娘お久  七之助さん
     新造香梅  児太郎さん
    雪の精 奴  国 生さん
    雪の精景清  宗 生さん
    雪の精 禿  宜 生さん

◆演目について
成駒屋さんのところには、いろんな傾城の舞踊が伝わってるそうで、
これもそのひとつということです。

◆事前期待ポイント
富十郎さんの会の時に、愛子ちゃんと踊った演目だと思うのですが、その時は、
私は間に合わなくて観れなかったので、どんな踊りなのか、楽しみでした。

◆のたりの目
一言でいえば
幸せだよなぁ芝翫さん。お孫さんたちに囲まれて。
ということに尽きるかと。

も少し言うと
奴の国生くんが、なんとなく橋之助さんに似てました。
やっぱり血かなーと、思いました。

禿の宜生くんは、かわいかったです。

景清の宗生くんは、がんばってるな。と

芝翫さんは、足腰しっかりしてるなー。
あ、裸足なんだ。すごいな。
後見はしのぶちゃんぽかったです。

新造は…あれは、誰だろ?
と思ったら、あぁ、児太郎くんか!
大きくなったなー。細くもなったかな?
でも、なんか表情が硬いかな。も少しやわらかい表情ができると
また印象かわりそうだけど、今のままだと、ちょっと印象弱いかも(^_^;)。

勘太郎さんは、お父さんそっくりでした…


3:野田版 鼠小僧
◆配役
   棺桶屋三太  勘三郎さん
      お高  福 助さん
      與吉  橋之助さん
   大岡妻りよ  孝太郎さん
    稲葉幸蔵  染五郎さん
  目明しの清吉  勘太郎さん
     おしな  七之助さん
     さん太  宜 生さん
    與惣兵衛  井之上隆志さん
      凧蔵  猿 弥さん
  辺見勢左衛門  亀 蔵さん
     独楽太  市 蔵さん
   番頭藤太郎  彌十郎 さん
     おらん  扇 雀さん
    大岡忠相  三津五郎さん

◆演目について
野田さん演出の新作歌舞伎第2弾の再演。
初演の時は「研辰」の違和感から劇場で見るのをパスしたため、
(その後、歌舞伎チャンネルで放送のを見ました)
劇場で見るのは初めて…だったと思います。

◆事前期待ポイント
三津五郎さんの大岡越前♪


◆のたりの目
・ゴリラ戦車
3階脇の先っぽの方の座席をつぶして、なんかゴリラ戦車のような装置が
上下に2基づつ、設置されていました。
これか、昼のクドカン歌舞伎に使うんだろうなーと思ってたら、この演目で
やっぱりつかってました。照明でした。

普通の照明じゃ、ダメなのかな。

・これは歌舞伎ですか
幕間のイヤホンガイドのインタビューで、野田さんが、
「観客の皆さんにひとこと」と言われた時、
「むしろ自分の方が皆さんに「これは歌舞伎ですか」と聞きたい」と
おっしゃってました。

勘三郎さんは自分の答えは間違いなく「はい」だ と。

私の答えは、残念ながら「歌舞伎です」とはちょっと言い難い感じでした。
研辰よりは、まだ個人的許容範囲に近い気はしますが。

でも、観てて楽しかったです。なにより役者さんが楽しそうで、
それが観てる方にも伝わってきて、観てる方も楽しくなるような楽しさで、
なんか俳優祭の演目みたいな感じでした。
(といっても、私、俳優祭はテレビでしか観たこと無いんですけどね(^_^;)

ただ、なんかこう、随所に余韻がもう少し欲しい気がしました。
なんか展開のめまぐるしさに、紛らわされちゃってるというか、
はぐらかされちゃってるというか。

お話の筋立ては、めぐる因果がうまくつながってて、うまく出来てると
思うんですけどねぇ…

・ご贔屓さん
おそらく門松さん
だと思うんですけどね、あの法界坊っぽいワイルドな坊さん。
私の席の位置から見える範囲にいると時にはセリフはなかったように
思いましたが、でも、結構、良く出てきて、また、結構、目につくのが
個人的にはおいしかったです♪

あと、子役さんとよく絡んでました。
そういえば、門松さん、子役さんの支度の面倒をみたりすること多いみたいですから、
子役さんも自然と絡めるのかな。

・猿四郎さん
最初はからくりの旗もってて、後半は…菜っ葉売り?

・猿三郎さん
最初はお面屋さんやってたのが、そうかと。
後半は、蕎麦屋やって、最後は大岡越前の脇で控える奉行所の人でした。

・喜之助さん
七之助さんの花嫁行列にいました。

・又之助さん
駕籠かきで棺おけかついでいきました。セリフもありました。

・喜昇さん
町のおかみさんかな。うーん、艶があるんだよなー喜昇さん。

・笑子さん
最後のお白州で、孝太郎さん演じる大岡越前の妻の脇に付従う侍女のおひとりでした。


・亀蔵さん
いい遺影だわー♪

・福助さんvs扇雀さん
うーん、怖いけど、見ごたえのありすぎる対戦カードだ(^_^;)

・三津五郎さん
こういうお茶目な役、うまいなぁ♪

・染五郎さん
あれ? 今月、染五郎さん、でてたのか!夜はこれひと役。
なんかいつもにまして、声がかすれ気味で、声量もいまひとつ。
どうしたんだろう。昼の部でなんか声張り上げてるのかな~

・猿弥さん
なんかすごくナチュラルだ。こういうところ、さすが猿弥さんだ。

・井之上隆志さん
この方は??? うーん、WEBで検索したら、舞台俳優さんのようですが、
なぜ、今回、ご出演??
特にこの方でないとできない役。ということでもないような気がするのですが…
うーん???

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