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のたりずむ♪ぷれ ~門耳(カドミミ)~

門耳=聞。小耳に挟んだ歌舞伎関連情報や見たお芝居の感想メモです。

2008年9月:新橋演舞場 新秋九月大歌舞伎

2008-09-07 01:02:04 | 書いたぞ: 感想書きました~
今月の楽しみだった海老蔵さんの岩藤を堪能してきました♪

◆概要
公演日程 2008/9/1(月)~25(木)
劇場:新橋演舞場

観劇日:2008/9/5(金) 16:30~21:15
観劇位置:3階正面
【注意】ネタバレありです。


◆演目・構成・タイムテーブル
1:加賀見山旧錦絵
序幕      40分
  (幕間 5分)
二幕目     35分
  (幕間 30分)
三幕目・大詰  100分
  (幕間:25分)
2:色彩間苅豆 かさね 50分

◆余談
・新秋って
初めて聞くような気がしたので、WEBで検索してみました。
 三省堂 デイリーコンサイス国語辞典三省堂 によれば、
(1)初秋. (2)陰暦7月の別称.
だそうです。陰暦7月ってのは9月にあたるのかな。

・休憩時間
最初の幕間は5分だったんですが、最初、場内表示に30分と出ました。
すぐ消えましたけど。で、
「只今の幕間は5分間です。あしからずご了承ください」みたいな
場内放送も流れたんですが、やっぱりちょっと混乱もあったみたいです。
二幕は開幕、少し遅かったんじゃないかな~

しかし、初日でもないのに、めずらしいポカだったかな、と。

・テレビ
下手袖のありがたい花道中継テレビ。
いつのまにか薄型になったんですね~。
あれがあると3階席でも七三の様子がよくわかるので、
見たいのに見えない~ とモヤモヤせずに助かります。
歌舞伎座も入れて欲しいなぁ・・・

================
1:加賀見山旧錦絵
  序 幕 営中試合の場
  二幕目 奥殿草履打の場
  三幕目 長局尾上部屋の場
      塀外烏啼の場
      元の長局尾上部屋の場
  四幕目 奥庭仕返しの場

◆配役
役名    役者
中老尾上  時 蔵さん
召使お初  亀治郎さん
庵崎求女  松 也さん
奴伊達平  巳之助さん
牛島主税  萬太郎さん
息女大姫  梅 枝さん
剣沢弾正  團 蔵さん
局岩藤  海老蔵さん


◆のたりの眼
【注意】
以下はネタバレが含まれています。まだ舞台をご覧になっていない方は
その点ご了承の上、この先をお読みください。



【役者さん】
・團蔵さん
開演前にチラシみて、「あっ、團蔵さん出るんだ!」と(^_^;)
不覚にも海老蔵さん岩藤の配役のインパクトに気を取られて
見落としてました・・・
でも、うれし~♪

しかし、海老蔵さんの岩藤が妹・・・
うん、なんか妙に迫力のある兄弟ってことで、納得できるな。

そして・・・出番は、あの幕だけなのか~(/_;)
かっこいいのに~

・海老蔵さん
うーん、怖い(^_^;)
眉があるけど、グレーアウトしてるところが、なんか怖い(^_^;)
目尻も髪まで届いてる~っ
と思ったら、これは後の場面で、髪の毛の影だったことが判明(^_^;)

しかし、なんで眉なんでつぶさないんだろうな~。
お付の腰元連中は鉢巻でつぶしてるんですけどね。
うーん?

声は・・・まぁ、その・・・まぁ岩藤はあれでいいんだろうな~(^_^;)
あ、最初、登場前の第一声は、海老蔵さんの声とわからなかったです。

笑顔がステキです。ある意味。
なんというか、まぁほんと、うれしそーな(^_^;)
晴れ晴れとした という表現すら当てはまるかも(^_^;)

でも、團蔵さんの弾正ともっとアイコンタクトがあってもいいのにな~

あと、最後の格闘シーンは黒い衣装とあいまって、艶気がありました。
美しかったです。ちょっと大きいけど。

そして最後はお女中が6人がかりで倒れた岩藤を運び出し。
うーん、重そう(^_^;)


・門松さん
岩藤のお付のお女中6人衆の上手から3番目に発見♪
襖開け係でした。
門之助さん出てるんで、出演されてる可能性は高いと思ってましたが
まさかここに(^_^;)
でも よろこんじゃいましたが♪

門松さんの女形姿は初めてでしたが、背筋がスッとして
凛とした感じが漂ってて、かっこよかった♪
襷がけ姿もかっこよかったです♪

白粉がないお顔だったからかもしれませんが、
花車方とか結構いけるかも。と思ったりしました。

イヤホンガイドで役目を言ってくれるかと思ったんですが、
残念ながら出ませんでした。(聞き逃したのでなければ)

・岩藤お付のお女中衆
筆頭に松之助さん。
一幕目と二幕目で衣装が替わります。
一幕目ではお互い助け合って襷がけに。
(そういえば、岩藤は襷がけしないんですよね)

やはり普段は立役の皆さん、女物の着物は
慣れないのか、ちょっとぎこちない感じが
するのも、またアクセントに。

・梅枝さん
きれいですねぇ♪ 今回は1幕目だけでほとんどセリフも
動きもないのは残念ですが、やっぱり先が楽しみだな~♪

そういや、今月、梅枝さんは、松也さん・海老蔵さんと並んで
4本中3本にご出演。昼の部も楽しみです。


・時蔵さん
2幕目の重い(思い)引っ込みのあと、3幕目で花道から
その思い(重い)のままという感じで出てきます。
こっちがのんきに飲み食いしてる30分休憩の間も、
時蔵さんはじっとあのテンションを保ってたんだろうな~
きついな~ それは。
そうと知ってたらもっと休み短くてもよかったのに(^_^;)

あ、2幕目の最後は尾上のひっこみにあわせて、定式幕も
いつもより重々しくゆっくりとひかれていきます。

お客さんの反応は私もそうでしたが、最初

「え、なに?なんであんなに幕閉めるの遅いの?
どうしたの?なんかあったの??」

という感じでしたが、すぐに尾上のひっこみにあわせている
と気がついた感じでした。

・亀治郎さん
健気な感じがとても自然でリアルでした。
一瞬、亀治郎さんに見えなくなるくらい。
でも、そのせいか、主役の華やかさ という点では、
海老蔵さんの悪の華にちょっと押され気味かな~。

最後の対決シーンはかっこよかったんですが。

【その他】
・背景
春のお話なんですね。桜が襖の模様とか随所で。

・お初ちゃんが知ってた作法 覚書
北枕・うちかけ・逆さ屏風・魔よけの薙刀・足袋脱ぎ・経机

・屏風
お初ちゃんが屏風を広げる場面、実に上手く黒子さんが
移動して、目立たずに屏風を広げ津のを助けていました。


・♪羊の歩み ひまの駒
3幕目だったかの尾上の出で、という浄瑠璃の詞章があったんですが、ん?羊??
と思ってこれも調べてみました。

「羊の歩み」は、場に向かうヒツジの歩み 
ということで、死に近づくものの喩え、

「ひまの駒」は、「ひま」は「暇」ではなくて
「隙」の字で、月日が早く過ぎ去ることの喩えのようです。

でも謡とかでよく出てくるようで、その場合は
「羊の歩み隙の駒」で、時が過ぎ行くことの意味になるようです。


・実説の地
実は新橋演舞場はこの話の元になった実説が繰り広げられた
場所なんだとか。

【訂正】すみません、↑これ、間違いでした。
 「実説が繰り広げられた藩の藩邸があった場所」
でした(^_^;)


劇場の切符売り場の裏手だったかに「お初稲荷」があるそうです。
知らなかったな~。昼の部に来たときにのぞいてみよ♪

・作者:容楊薫
ん?日本人・・・ではないの??

◆花道度:高
團蔵さんのかっこいい出と入り
尾上の痛々しい引っ込み
嫌な予感を感じたお初ちゃんの駆け出し
などなど、見せ場な出入りも多いですし、七三での演技も多いです。

ただ演舞場はテレビのありがたさ。3階でも結構見えます。

================
2:色彩間苅豆~かさね~
◆配役
かさね   亀治郎さん
与右衛門  海老蔵さん


◆のたりの目
【全体】
うーん、あの二人の加賀見山を見た後に、同じふたりでこれってのは
どうなんだろう?
なんかイメージひきづっちゃうんですが・・・

前半の踊りの部分はきれいなんですが、ちょっとまったりしちゃう感じで、
後半、かさねちゃんの顔が崩れるあたりから、どんどん勢いが増してきて
最後、殺されたかさねちゃんが与右衛門を呼び返すあたりは
もう「怖くて目が離せない」感じの壮絶さがありました(^_^;)

女の子騙すのはやめましょうね。ほんと。
怖いよ、後が。(^_^;)

しかし・・・これ、ほんと、上演順序、逆の方がいいんじゃないかなぁ(ーー;)
これで帰るの、ちょっと怖い(^_^;)

【役者さん】
・海老蔵さん
裸足、裸足。
所作台についてる白い跡は海老蔵さんのひざのあとか。
あ、ひざが白粉が落ちて色がちがう(^_^;)

・亀治郎さん
あれ?なんかお着物の袖口が小さい??

うーん、なんか与右衛門を見て・・・る??


【その他】
・題名
「間」をちょっと と読ませるのは面白いですね~
「ちょっと」というと「一寸」という字を思い浮かべるんですが。

・山台
浅黄幕が落ちると 水車小屋があおりかえって清元登場。
これは初めて見ました(^_^;)。インパクトありますね~

あ、家元だ(^_^;) なんか久しぶりかも

・歳の差
与右衛門 35・6、かさねちゃん 16
・・・うーん 犯罪レベルだよねぇこの歳の差は(^_^;)

◆花道度:高
使うのは最初の出と、最後の引っ込み戻りくらい
なんですが、戻りの方は特に場内暗くなるんで、
頼りのテレビも画面が暗くてよく見えないのが残念。

かといって赤外線カメラってわけにもいきませんしねぇ(^_^;)
コメント (5)
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11月もすごいことに

2008-09-04 00:07:48 | 観たいぞ: 気になる演目などの情報
いつものぞかせていただいてる
SwingingFujisan様のブログ(SwingSwingSwing part2:http://kasuga-hatsune.cocolog-nifty.com/blog/)と
六条亭様のブログ(六条亭の東屋:http://rokujoutei-a.jugem.jp/)に11月の公演情報を発見。

まさに芸術の秋まっさかり♪
そして一足早くサイフに冬の訪れる気配が・・・_| ̄|○

まずは演舞場

昼の部は初めてみる「伊勢音頭恋寝刃」の通し

海老蔵さんの貢も見ものですが、万野はだれがやるんだろう??
気になるところです。

次に菊之助さんと松緑さんの「吉野山」
この順番なら、なんとか明るい気分で劇場をでれそうです。(^_^;)

夜の部がこれまたすごい配役の「伽羅先代萩」の通し
菊之助さんが政岡に挑戦なところも注目なんですが
これまた気になるイジメ役の八汐はなんと愛之助さん

私は見てないんですが、愛之助さんは以前は女形もされたとか。
八汐というと、普段は立役をやっている人がよくやり、
骨太の憎憎しさがあるお役 というイメージがあるんですが、
女形もできちゃう愛之助さんがどんな八汐を見せてくれるのか、
以前みた、私の観劇史上最高に憎憎しかった仁左さんの八汐
そっくりになるのか、注目です。

夜の最後は、若々しく踊りの「龍虎」で締めます。


若手パワーで押しまくる演舞場のそばで
ご贔屓パワーで私を困らせるのが歌舞伎座。

昼の部は仁左さん・菊五郎さん・時蔵さんという、
個人的にはとてもうれしい顔ぶれでの「盟三五大切」の通し
歌昇さん・團蔵さん・東蔵さん・左團次さん
周りを固めるみなさんもご贔屓ぞろい♪♪

あ、菊五郎さんは時蔵さんと二ヶ月連続でご一緒ですね。
12月の国立の金さんもとっても楽しみなんですよね~♪♪


昼の部のもう1本は藤十郎さん・秀太郎さん・我當さんの上方のみなさんに
魁春さんの夕霧で「廓文章」

そういえば、10月末のNHK古典芸能鑑賞会では、藤十郎さんの「河庄」
かかるそうですね。

夜の部は仁左さんと孝太郎さん・千之助君の親子三代共演の「寺子屋」の後

菊五郎さんの「船弁慶」
これの配役が、個人的には大問題。

「船弁慶」といえば、團蔵さんの弁慶の印象が濃い、というか、そのために
博多までいった私ですが、今回の弁慶は左團次さん
これはこれでうれしい顔合わせです♪

が、それよりも何よりも問題なのが舟人3人組です。

東蔵さん・團蔵さん・歌六さん!!

(V)o¥o(V)!!ナイス配役っ!!(V)o¥o(V)

クラクラきちゃいましたよ~♪
そんな私を最後にノックアウトしたのが舟長の配役

芝翫さん

いや~これは渋い舟だ~(^_^;)、でも、この舟、乗りたい~っっっ!!

と、興奮しておりましたら家人が一言

なんか息切れして沈みそうだから、イヤだ。


・・・家人は歌六さんご贔屓のはずなんですが・・・(ーー;)

ま、それはさておき、多分、例に漏れず前半は爆睡すると思いますが、
それでもこの船弁慶、必見です!!

夜の部、最後を飾るのは時蔵さんの「嫗山姥」
うれしいですね~♪この配役も個人的にはうれしい限り♪
強いお姉さんの時蔵さん、1番好きなんです♪

しかし、腰元:お歌ちゃんが 歌昇さんというのが唯一悩むところ・・・<(ーー;)

11月は他に国立で高麗屋さん親子の「乱歩」、
浅草では勘三郎さんの「法界坊」
とまさによりどりみどりの歌舞伎天国。

例年、さらに華やかな顔合わせになる12月と1月の演目と配役が
怖い限りの11月です・・・
コメント (3)
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