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2022年は客観的な予想を心がけます。

毎日王冠(GⅡ)展望

2005-10-07 22:47:31 | 見解
スイープトウショウ、、ダイワメジャー、テレグノシスのGI馬3騎に加え、道営の雄コスモバルク、東京得意のハイアーゲーム、出世の見込めるカンパニー、鉄砲駆けが得意でGⅡ4勝馬バランスオブゲーム、切れ味鋭いサンライズペガサスなど、かなりのメンバーが揃った。舞台は東京1800㍍。スピード、スタミナ、切れ味すべてが要求される舞台。天皇賞で打倒ゼンノロブロイ、タップダンスシチーの1番手候補はどの馬なのか。

【スイープトウショウ】
いよいよここから復帰する。前走の宝塚記念1着は好発を決めると、スッとゼンノロブロイの直後へ。3~4角で前の有力どころが早めに動くなか、同馬は少しずつポディションを上げていき、4角で前を射程圏に入れる。馬場の中央から力強く抜け出して牡馬を一蹴。展開が向いた面はあるものの、ゼンノロブロイを負かしたことは素直に評価できる。前々走の安田記念2着はフワっとした発馬。ローエングリンの作る速い流れを後方からスムーズに追走すると、直線で馬群の外目を鋭く伸びる。ゴール前で息切れして内にモタれたものの、直線で見せた末脚はさすがのものだった。息の長い末脚は府中にぴったり。
以前は調教時から馬場入りを拒んでいたが、今シーズンは普段からB着用し、調教助手に転身した山田和助手のおかげで、普段から満足のいく調教ができるようになった。この中間は速い時計は2本。目標は先にあるということで余裕残しの仕上げであることは間違いない。どれだけの競馬ができるのか。注目。斤量は57㌔。


【ダイワメジャー】
完治が難しいと言われる喘鳴症(ノド鳴り)の手術に見事に成功した。前走の関屋記念2着はスローの流れを好位から追走し、直線入り口で堂々先頭に踊り出る。ラスト1ハロン付近まで粘るも、最後は勝ち馬の決め手に屈した。パドックでは非常に落ち着き、気配が良かった。前走の安田記念7着はローエングリンの作る速い流れを絶好の手応えで好位のインを追走するも、直線で伸びず下がらずの内容。府中の長い直線では、早めに仕掛けると長くいい脚を使うタイプではないのでバテてしまう。それを考慮してギリギリまで追い出しを我慢したのは良かったが、瞬発力勝負では分が悪かった。外から一気に来られた時に反応できなかった。このように溜めてもいい脚を使えるタイプではなく、早め先頭で押し切る競馬が合っている。府中向きの脚質とは言い難い。皐月賞、ダービー卿CT勝ちのある中山がベスト。この中間はWでの最終追い切りで破格の時計を計時。久々で速い時計2本は少ないが、一応は動ける体勢にあるか。


【テレグノシス】
古豪GI馬復活なるか。前走の安田記念6着はローエングリンの作る速い流れを最後方から末脚を温存。直線を向いて大外に持ち出すと、息の長い末脚で怒涛の追い込みを見せる。だが、ゴール前で脚色が鈍ってしまった。勝ちタイムが1分32秒7で上がりが34秒9。さすがに、強豪相手にこの時計で一気の差し切りは厳しかったか。よく走っている。昨年のこのレースは見事1着。ローエングリンの作る緩い流れ。ラスト4ハロンの切れ味+持続性を要求される流れ。それを最後方から追走し、直線で大外から目の覚める鬼脚で一気の差し切り勝ち。実績のない1800㍍をこなしたのは大きかった。絶好の舞台である府中で、昨年のようにそれほど速い時計決着にならないほうがいい。ポン駆け実績は十分。


【カンパニー】
前走の安田記念5着はテンに若干、口を割って行きたがる仕草を見せるものの、その後はスムーズ。4角まで馬群のなかでジッと我慢すると、直線入り口で2着馬とほぼ同じ位置。スムーズに外へ持ち出した2着馬に対し、同馬は前が詰まってスムーズに追えない。それでも、怯むことなく最後までしっかりとした脚色で駆け抜けた点は高く評価できる。鞍上によれば「距離が伸びて追走が楽になれば」とのこと。中山記念2着や京阪杯2着で見せた鋭い末脚がGIで通用することが証明できたし、GI特有の速い流れを経験できたのも大きな収穫だった。馬群に怯まない類まれなる勝負根性に加え、エンジンの掛かりが遅く、加速してからの切れ味は府中にぴったり。久々でも坂路で入念に乗られている。注目。


【ハイアーゲーム】
04年のダービー3着馬。マイネルマクロスが作るHペースの流れを、中団からキングカメハメハを徹底マーク。3~4角で一気にマクって勝ち馬を潰しに行く。展開と直線の長さを考えれば無謀な競馬。それでも、小差の3着に踏ん張ったことは高く評価できる。だが、その滅茶苦茶な代償として「反動」が残った。その年の秋は全くいいところがなかった。復活を予感させたのが、今冬のダイヤモンドS3着。最後方から末脚を温存すると、4角で外目をマクるように進出。そこから一気に仕掛けて先頭に踊り出るも、最後は脚が上がってしまった。それでも、早仕掛けを考えれば致し方なく、上々の内容であった。前走の天皇賞12着後に放牧に出し、完全休養。中間は坂路を入念に乗り込まれ、鋭い動きを披露しているとのこと。完全に立ち直ったと見ていいだろう。距離を考慮して慎重な競馬になる長距離よりも、思い切った競馬で持久力のある鋭い脚を発揮できるこの距離のほうがいい。走りがスムーズな府中なら。

【バランスオブゲーム】
前走の安田記念7着は道中、ローエングリンの作る速い流れを無理せず中団前目を追走。直線を向いて早めに仕掛けて先頭へ躍り出る。しかし、ゴール前で脚が止まってしまった。鞍上としては溜めての切れる脚が使えないだけに、早めに仕掛けて粘り込む作戦だっただろう。見せ場は十分作った。一昨年のこのレースの覇者。ファインモーションの作る淀みない流れを好位から追走すると、早めに抜け出す。そこからグイグイと後続を引き離して2馬身半を付けての圧勝。GIでは詰めの甘さを露呈しているが、GⅡでは4勝しているように、力上位。また、無類の鉄砲巧者でもある。この中間は一本も速い時計を出していなのは不満だが、いつもこの仕上げで好走している。ここも早めに抜け出す競馬。


【サンライズペガサス】
前走の宝塚記念5着は惜しい競馬だった。道中はコスモバルクの作る淀みない流れを、ほぼ勝ち馬と同じ中団から追走。4角でも手応えが残っており、好勝負は確実かと思われた。だが、直線入り口で前がカットされてまともに追えない不利。それでも戦意を喪失せずに最後までしっかり走っていたことは高く評価できる。3走前の大阪杯1着で見せたような強烈な末脚は7歳でも健在。府中は2戦とも着外だが、これは長期休養明けで本調子ではなかった。左回りは今冬の中京記念2着の走りから問題ない。持ち味である長くいい脚を生かせれば。中間は坂路で乗られている。最終追い切りが軽かったのはどうか。


【コスモバルク】
前走の宝塚記念12着は好発を決めると、スッとハナへ。平均ペースの流れに持ち込むも、終始、タップダンスシチーに競りかけられて息を入れられなかった。しかも、勝負どころで早めに来られては致し方なし。ここ数走は鞍上と全く呼吸が合っておらず、スムーズな競馬ができていない。天才ルメールとコンビを組んだ昨年のJC2着では2番手でピタリと折り合いが付いた。勝ち馬のゼンノロブロイには子ども扱いされたものの、自身は早めの競馬で抜け出し、一旦は3着馬に先着を許すも、そこから類まれなる勝負根性で差し返す芸当。決して強烈な決め手があるはけではない。自身で平均ペースを作るか、番手で追走して早めに抜け出す競馬が持ち味。スピードの持続力がある。セントライト記念1着のような競馬が理想的。ここは単機逃げが望めそう。今回は鞍上に安藤勝騎手を迎え、勝負態勢は万全。


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