鏡の国のアリス:短評

鏡の国のアリスの本を読みながら短評をする

アリスのマージナルな(境界的、辺境的)存在(GLASS9-18)

2013-01-29 12:01:51 | Weblog
 「この子は計算が全然出来ない!」と両女王が力を込めて一緒に言う。「じゃあ、あなたは計算が出来るの?」とアリスが突然、白の女王に向かってたずねる。アリスはあら捜しされることに我慢ならないから。

 コメント:アリスはなぜ白の女王に対して、こんなに強気なのか。“GLASS2-13”で見たように、小さなチェスの駒であった赤の女王が、突然、アリスと同じように大きくなって出現した。つまり、そう思ったアリスは、「鏡の国」の現実の中にいるのに、日常生活世界の現実の常識を失っていない。アリスは、一方で「鏡の国」の現実内に生きる者として、白の女王に対し敬意を払うが、他方で、日常的現実の常識に従い、女王と言ったってチェスの駒にすぎないと思う。アリスのマージナルな(境界的、辺境的)存在が、白の女王に対し、アリスを強気にさせる。

 ※旧稿
アリスはあら捜しされたくない(GLASS9-18)
 「この子は計算が全然出来ない!」と両女王が力を込めて一緒に言う。「じゃあ、あなたは計算が出来るの?」とアリスが突然、白の女王に向かってたずねる。アリスはあら捜しされたことに我慢ならないのだ。アリスはここでも気が強い。

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