鏡の国のアリス:短評

鏡の国のアリスの本を読みながら短評をする

アリスのおしゃべりの連続を支えるのは、連想の流れ! (WONDERLAND1‐17)

2013-10-06 21:49:40 | Weblog
 まだどんどん落ちる。することが何もないので、アリスはまた一人しゃべり始める。「ダイナーは今晩、私がいなくて寂しがるわ。」(ダイナーは飼い猫。)「ダイナーと一緒に穴を落ちたかった!空中にネズミはいないけど、でもコウモリがいる。ダイナーはコウモリを捕まえればいい。コウモリはネズミにそっくりだから。」
 
 ◎アリスの考え方・感じ方(10):空中にネズミはいないが、ネズミにそっくりのコウモリがいる。(猫のダイナーにとって都合のいい現実。)空中では、猫は、ネズミでなく、その代替のコウモリを捕まえればよい。アリスの連想の流れを確認しよう。①「空中」→②空中にいる「コウモリ」→③コウモリに似る「ネズミ」→④ネズミを捕まえる「猫」→⑤「猫がコウモリを捕まえる」。アリスのおしゃべりの連続を、連想の流れが支える。(「 」はアリスの関心の中心を示す。)
 あるいは、もう少し詳しく見ると、①「猫」のダイナー→②猫が捕まえる「ネズミ」(以上、連想1)。③「空中」→③空中にいる「コウモリ」→④コウモリに似る「ネズミ」(以上、連想2)。ここで連想1の流れと連想2の流れが、合流。⑤「ネズミ」を猫が捕まえる(②)→⑥ネズミは「コウモリ」に似る(④)→⑦コウモリを「猫」が捕まえる。(以上、連想3)

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