夏、そのとき日が長い In summer, when the days are long,
おそらく、君はその歌を理解 Perhaps, you'll understand the song;
PS1:英詩は“long”と“song”、和訳は「長い」と「理解」が脚韻を踏む。
秋、そのとき茶色の木々の葉 In autumn, when the leaves are brown,
ペンとインクを取り、君は記せ歌の言の葉 Take pen and ink, and write it down.
PS2:英詩は“brown”と“down”、和訳は「木々の葉」と「言の葉」が脚韻を踏む。
PS3:さてハンプティ・ダンプティの詩によれば、①冬、歌が歌われる。②春、その歌の意味が告げられる。③夏、その歌が理解される。④そして、ようやく秋、歌が記される。なんと冬に歌われた歌を書き記すとき、季節は春・夏がすぎ、すでに秋となっている。だから理性的で真面目なアリスが驚いて感想を述べる。
「その歌をそんなに長い間、覚えていることができたら、私はそれを書き記すわ」とアリス。するとハンプティ・ダンプティが言う。「お前がそのように批評をする必要はない。それら批評は無分別で私を怒らせる」と。
PS4:彼が怒る気持ちもわかる。彼は詩を暗唱しているのであり詩の世界の情緒のうちに生きている。ところがアリスは日常世界の分別のうちに生き続けその観点から批評する。これは詩の世界の秩序からすれば無分別である。