鏡の国のアリス:短評

鏡の国のアリスの本を読みながら短評をする

『セイウチと大工』⑬⑭:牡蠣たちがだまされ食べられる残酷な詩(GLASS4-17)

2008-06-08 21:55:48 | Weblog

 ⑬セイウチが言い始めた、「パンの塊が一番必要  さらに胡椒と酢を使用  用意ができてるなら、牡蠣くんたち、食べ始めよう」   ⑭「僕たちを食べるんじゃやだ!」と牡蠣たちが叫んだ、みんな少し蒼白  「こんなに優しくしてくれた後に、これでは酷薄!」  セイウチが「素敵な夜。すばらしい眺め!」と告白  PS1:「多くのことについて語ろう」と言ったセイウチにとってなぜパンが一番必要なものなのか?さらに胡椒と酢がなぜ必要なのか?ここまでは、まだわからない。「用意ができてるなら、牡蠣くんたち、食べ始めよう」とセイウチが言ったとしても、この言葉の意味もまだ不明。何を食べるかが明らかでない。 PS2:ところが牡蠣たちが気づく。「僕たちを食べるんじゃやだ!」と言い青ざめる。つまり始めから食べるつもりでセイウチと大工は牡蠣たちをだまして散歩に連れ出したのだ。ずいぶん残酷な詩である。セイウチがうそぶいて「素敵な夜。すばらしい眺め!」と言うのもすさまじい。 PS3:脚韻は⑬では、必要・使用・始めよう need, indeed, feed である。⑭では、蒼白・酷薄・告白 blue, do, view である。

イラスト: カキはみんな腹の中


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