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限界

2015-07-29 16:08:07 | 日記
  縁側や  夏風抜けて  夢誘う

        あなたと歩く  渓谷の道


                 ひのひら  ろくべえ




   限界とか最悪という言葉を、対人援助職の人から聞くことがよくある。特にケアの

  行き詰まりの時に聞くような気がする。この言葉は何を意味しているのであろうか。

  相手のクライアントの状態が最悪という事なのか、それとも自分のケア技術、能力

  が限界という事なのであろうか。自分のケア技術能力が限界と言う事であれば、まだ

  少しは理解できるような気がする。しかしクライアントの状態を最悪とか限界と表現

  する場合も少なくない。これはないを意味しているのであろうか。よく考えてみる必

  要があるのではないだろうか。例えば自分のケア技術、能力が行き詰っていることが

  底辺にあって、そのことをクライアントの状態に移し表現する場合があるのではない

  だろうか。確かにクライアントの生命力の限界というものは存在するだろうが、ケア

  を必要としている時にはまだ限界ではない、最悪でもないという事でもある。そのこ

  とに気づく対人援助者は少ない。つまりケア現場、対人援助職には限界や最悪はない

  のでは無いかと思うが、いかがであろうか。個別ケアの時代一人一人は違う、そのこ

  とを理解したうえで、組織のマニアルだけでなく、個別の対応方法を吟味しケアを実

  施する事が大切なのではないだろうか。そのためにも、限界とか最悪という言葉その

  ものを使わない使用しないなどの心得が必要なのかもしれない。

   限界、とか最悪とはギブアップを意味する言葉であることを自覚して日常のケアに

  従事したいものである。