へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

やんごとない人の結婚(ちょっと訂正した)

2021-09-01 15:05:14 | へちま細太郎

こんちは、久しぶりな孝太郎です。
俺は大学院を卒業して企業して、といっても不動産関係でアパートやらマンション経営してる。俺の所有するアパートには細太郎たちが住んでいる。
一応、土地は余るほどあって、母親が所有している土地にアパートやらビルやらを建ててそこからの収入で生活してるんだな。でも、今日びビルなんてなかなか埋まらないから、試しに塾に営業賭けたらうまくのってくれて大繁盛だ。
商売能力のないジジイのせいで金がなくなったから、あいつには小遣い程度の5万しか渡していない。渡したらえらいことになる。だから今では藤川家の山の中の誰もこない別荘に閉じ込めている。たまに軽トラで山を下りてくるらしいが、知ったことか。離婚すりゃいいのにバアさんもなんで籍を抜かねえんだ、と思ったら西村家の跡取りはかわいい孫の俺しかいないからこのままなんだと。負の遺産もない代わりにすっからかんだから、これ以上金を持たせて借金持ちになったらえらいことになる。西村家代々の墓も、もと家臣の人たちがやってくれているらしいが法事で顔を見せて管理費を渡してきっちり収支報告をさせている。そしたら、えらく感激されて困った。早く代替わりをして、当主になってくださいだと。まあ、あと少ししたらオヤジを隠居させようと思っている。うん、かなりおれ冷徹だな。
ところで、今日のニュースで驚いたのなんのって。日本のプリンセスが借金持ちと結婚するって。すげえなあ。どうやって食わしてやるんだろう。
じゃなくて、やんごとない結婚って、うちの悠樹先輩のことだ。うちのじいさんつまり藤川家のご隠居の執事である北別府さんの孫娘との結婚が決まったんだと。前々からそうなるんじゃないかと思ってたんだが、いよいよ決まったか。最初はお見合いで、長い付き合いの果てのことらしい。
これで、悠樹さんは北別府家の婿養子となり、北別府姓を名乗ることになったんだとか。う~ん、先輩はうちでいただこうと思っていたんだが、やり手の執事もいないから仕方ないか。どんだけ家臣まで無能の家なんだよ。
なんにしろめでたい話だ。ちなみいうが、先輩は田中マー君に似ている。ニューヨークは行ったことがないそうだぞ。わははは。