へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

キチローvsはるみ

2009-05-19 22:39:25 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。
朝、いつも通りにバス停に行くと、1人だけマスクをしているやつがいた。
「だめだなあ、君たち、ウィルス予防しないと」
キチローだよ。
「何神経質になってんの、あんた、バカじゃないの」
と、即座に言い返したのは、はるみだ。
「あんた、いつ病気が周りに蔓延したってのよ」
「つねに予防は心がけておくもんだろ」
「予防?私たち、まだ病気になんか、なってないわよ」
「わかんないだろ、それとなくウィルスは感染しているんだから」
「はぁ?あんたの頭の中の方こそ、ウィルスに汚染されてんじゃないの
はるみ、強い。キチローはマスクを外して、真っ赤になった顔をさらけ出した。
「あ~ら、熱が出ちゃったの~」
と、からかうような口調で(仮)有岡軍団さんたちがキチローの肩を叩き、
げほっ、げほっ
と、わざとらしい咳をふっかけた。
「何するんですかっ
「悪いねぇ、ウィルスまき散らしちゃった」
「バカのウィルス~」
と、他の高3の先輩たちが笑いながら、到着したバスに乗りこんだ。
「ぼくは、ウィルスなんかに負けないぞ」
キチローは、アルコール入りのウェットティッシュを取り出して、バスの座席を吹き出した。
ほんと、頭の中はイヤミのウィルスでいっぱいなんじゃいだろうか、このバカ