へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

自転車泥棒ふたたび

2006-07-23 23:06:35 | ひるまのもめごと
昨日は、途中でやめてしまってすいませんでしたm(_ _)m

プロ野球のオールスターゲームを見ながら、やっぱりSHINJO以外に目がいかないというのは、言い過ぎじゃねえよな、と思う。
あ、でも、ピッチャー藤川、キャッチャー古田、バッター清原の場面は熱くなったぞ。
プロ野球には、生ビールがよく似合う。
東京ドームに行くよりは神宮球場がオススメだな。だめだ、巨人の試合はだらだらして…。オールスターでも影薄い。

とにかく、作者は俺に何を言わせたい。阪神ガンバレなら、タコ壺保健にカキコしてくれや。

だから、棒斐浄寺だっつーの

棒斐浄寺は、裏紅葉ラインを脇に入った奥にひっそりとあった。いかにも尼寺らしく、たたずまいも清浄な雰囲気があり、屋根の間から白い花をいただいた木が見えた。舗装されていない道をしばらく行くと、広いスペースがあり奥に車一台分の広さの木の門があった。門の前には、軽トラが泊まっていた。
「紀藤造園?」
俺は、軽トラに記された名前を見た。
「結構有名な造園業者ですよ」
白いやつがチャリを止めて門の中を覗いた。
「大名の菩提寺の子院なら、庭園なんかも立派なのかな」
と、背伸びしたがこっちを振り返って、
「思い出したよ。裏つくばった山に、庭園が見事な古刹があるって」
「そうなの?」
俺は、そんなものには興味がない。
「うちの事務長が、申し込めば見せてくれるような寺があるって言ってたから」
白いやつは、今度は飛び跳ねて中を覗こうとしたが、疲れるだけだろ。
「どうやって中に入るのかなあ」
と、つぶやいた時だった。 中から、作業着姿の男が出てきた。
「なんか、寺にようけ?」
男は、俺たちに気づくなりそう声をかけてきたが、
「あっ
と、俺たちも同時に叫んだ。
「チャリ泥棒
しばらくお互いを指差しあってにらみ合っていたが、
「あんたら、孟宗学園の先生だっぺ?」
と、藤川につけられた青たんも生々しくため息をついた。
「ぼっちゃんもよく先生が勤まると思っていたけどよ、あのうどの大木を見てっと、そうもありだと思っただなや」
「ぼっちゃん?」
「うどの大木?」
はあ~? 謎であるが、うどの大木は…想像がついた。

俺もため息だあ~。

つづくぞ
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つかれたなあ

2006-07-22 23:58:59 | ひるまのもめごと
まとわりつく女の肌がうっとおしく感じて、早く梅雨明けしねえかな、と毎年のように思う友人を持つ彼女いない歴3年のけんちゃんです。
一度でいいからそんなこと思ってみたいよな

登山道は、ハイキングブームによってか、歩きやすいように整備されていた。
チャリも乗りやすい。
途中から下り坂になり、俺たちはチャリをがたぴしといわせながら走らせた。
20分ほど下ったところで、いきなり視界が開けて舗装道路に飛び出した。
裏紅葉ラインだ。
俺たちは裏紅葉ラインをつくばった山に沿って上り始めた。しばらくして、木立の中に建物が見え隠れしてきた。
「あれか」
白いやつは、ブレーキをかけていったん止まった。
「足がパンパンだよ~」
ふくらはぎを叩き、汗を拭った。

疲れたからつづく
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つくばった山登山道

2006-07-21 22:48:07 | ひるまのもめごと
母親に、
「おとうさんと区別がつかないから、下着に名前を書いておくね」
と、すそに大きくマジックで名前を書かれて、恥をかくのはせめて中学までだな。
30過ぎてからも名前の書かれた下着を着ていると、親父と同じものを着ているのかと思われてしまうよなあ、と思う俺はけんちゃん、ビキニパンツをはいてみたいと思うが、おさまらないのではけないぜい♪(*^ ・^)ノ⌒


つくばった山の登山道の入り口にいるが、チャリでどうやっていけばいいわけ?
俺と白いやつは途方に暮れて、しばし愛車とともに立ち尽くしていた。
「まあこうして立っていても仕方ないし、行くしかないんじゃないの」
白いやつはため息をついて、愛車のferrari 248 f1号を押して緩やかな坂道を登り始めた。俺も確かにしょうがないので、白いやつについていった。
でもなあ、マウンテンバイクならいざ知らず、レトロなチャリとママチャリだ。すれ違うハイカーには吹き出され、黙って通り過ぎても背後からは爆笑する声が追いかけてきた。
なんでこんな目にあわなきゃならねえんだ、と考えたら原因はのぶちゃんしかない。 全く忌々しい唐変木野郎だ。何が原因かは知らねえが、出家したいってどんな風の吹き回しなんだい。
登山道は二手に分かれ、一方はつくばった山の山頂へ、もう一方はつくばった山の雄岳を回り込んで、つくばった山を中心とする山並みに向かっていた。雄岳の向こう側に見える二つ峰を越えて2番目に高い山が、蔵山(ぞうさん)だ。
何度かつくばった山には登ったことがあるが、学園側と反対側の風景をあまり意識したことがなかった。もちろん、箱庭的な美しさは言うまでもなく絶景なのだが、県北の産業都市出身の俺としては、あまりなじめない光景なのである。 隣のうちが見えてるのに、20分も歩くなんて耐えられない。
つまり、そんな中に棒斐浄寺はあったのだ。。。

しかし…、後から考えたことだが、つくばった山を走る紅葉ラインという道路を走った方がよかった気がするんだがなあ。。。

と、足がぱんぱんに堅くなってきたから、つづく
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うんちく

2006-07-19 22:01:30 | ひるまのもめごと
ここで、説明しよう。。。

我らが孟宗学園のある地域は、とてつもなく田舎なのである。とりあえず他大学と学園都市を形成しているが、うちはそのはずれにある。
学園の北の方角に山が連なっているが、その一番高い山つくばった山だ。
つくばった山についで高い山が、蔵山(ぞうさん)。へんな名前の山ばかりだ。
で、棒斐浄寺は、県内唯一の尼寺らしい。
禅宗である曹洞宗の寺院で、県庁所在地にある須庭寺(すていじ)の子院になるらしい。なんでも須庭寺というのは、江戸時代にこの地域を治めていた殿様の菩提寺にあたるというのだが、俺は別に興味がない。
俺は自分ちの菩提寺なんて知らないし、宗派は何かも知らないし、だいいち墓は霊園にある。
それに、めったに墓参りしない先祖不孝ものだ。

だけど、その俺が、なんで寺に行かなければいかないんだ?
しかも、尼寺だぞ。
いまどき尼寺に入寺する若い女性なんているのか?
いれば、毎日でも通ってある。
のぶちゃん、それが目的なのか?
う~ん、否定できない自分が悲しい。。。

というわけで、俺と色の白いヤツは、つくばった山の中腹にあるという尼寺の棒斐浄寺まで行くことになった。
旧姓依田は、
「悪いねけんちゃん、俺仕事だから、つくばった山のケーブルカーの駅までは運んでやっから、あとは蔵山の方に行く道があるみたいだからよ。そのチャリで行ってくんねんねえけ?」
と、無責任なことを言い、薄情にも俺たちを山のわけわからん登山道の入り口で、チャリごと置き去りにして帰って行ってしまったのだ。

どうすんの?
どうすんの、俺たちって…。

雨上がったから、つづく…

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番頭さんのジョーク…のつもり

2006-07-18 18:54:13 | ひるまのもめごと
今日も前説なしで行くぜ

尼寺のおしょさんが、まりはつきたし、まりはなし、ねこをかん袋に押し込んで、ポンとけりゃ、にゃんと鳴あく
にゃんがにゃんとなくほおいほい

と、なんとかかんとかいう歌があったけど、でも、こんな歌詞だったっけ?
あ、出だしは、尼寺の、ではなく、山寺ですけどね。
というか、尼寺でも「おしょうさん」なんだろうか。。。

で、のぶちゃんは、尼寺に行った。変な名前の、あ、棒斐浄寺だ。
番頭さんの話では、修行のできるお寺というのはこのあたりにはない、ということらしい。というか、そもそも何宗の寺に入るのか、それすらも定かではない。
「いきなりお山(寺のことらしい)で修行したい、ということをお聞きになったので、どんな修行でございますか?と逆にたずねましたら、とにかくお寺にこもりたい、と言いますので、こちらとしても困まりました。で、近くの寺を紹介いたしました」
「それが、棒斐浄寺だったわけね」
「まあ、そういうわけですが、まさか、尼寺とご存知でいらっしゃるかと思いましたので、ちょっとばかり冗談を言ってみたのですが・・・」

笑えない冗談だな。
のぶちゃんは、冗談がわからないんだよ~。。。
通じないんじゃなくて…。

では、時間がないのでつづく
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棒斐浄寺って…

2006-07-17 23:54:33 | ひるまのもめごと
明日は、作者の誕生日だいっ。
でも、主要登場人物のほとんどは、実在の人物だよ。 まぢで…。

↑は、ほんと? さあてねぇ、けんちゃん、教えてたも。

知らねえよ。。。誰だよ、勝手な書き込みしやがって。
てわなわけで、つづき。。。
どんなわけだ。。。

番頭さんは、そこまで話して急に黙ってしまった。
俺は、腕組みをして考えた。
つくばった山の中腹にある棒斐浄寺(ぼういじょうじ)って、聞いたことあるようなないような。でも、何でそんな寺に行ったんだ?急いで駆け込まなければいけない事情でもあるのか?
「棒斐浄寺って、聞いたことあるか?」
旧姓依田は、白いやつに尋ねたが、
「俺、地元じゃないから知らねえよ」
と、首を振った。
「つくばった山の中腹といっても、反対側の蔵山(ぞうさん)の方にあるお寺なんですよ」
花粉症の狆が、代わって教えてくれた。
「ぞうさん…」
そんな山があったのか。
「俺たちみんな地元じゃないから、山の名前がよくわからなくて…」
俺は笑ってごまかした。
「あら、でもみなさん、同じ県の出身でしょ」
俺たちは顔を見合わせた。
白いやつは県庁所在地、俺とのぶちゃん、旧姓依田は県北にある都市の出身だ。
確かに、小学校や中学校のころに勉強したけど、忘れちまった。けど、棒斐浄寺なんて寺は勉強してねえぞ。
「勉強しなくても、棒斐浄寺はわかりませんですよ。あの寺は何といっても尼寺なんですから」
番頭さんは、そう言って咳払いをした。
「げっ
「ありゃ
「なんと、まあ…
というか、のぶちゃん、あんた…。。。

あ~~。。。

呆れたのでつづく。。。
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のぶちゃんの悩み

2006-07-16 23:52:15 | ひるまのもめごと
はい、昨日のつづき

番頭さんは、俺たちの顔をゆっくりと眺めたあと、
「前田先生は、私の妻の実家が寺であることを息子からきいたのでしょうか、僧侶とはどのようにしてなるのか、またどのような修行を行うのか、どこでできるのかを聞いてまいりました」
と、ここでいったん言葉をくぎった。
「何でそんなことを聞いたんだ?」
俺は首を傾げた。
「のぶちゃんらしくねえなあ。あいつ、結構ストレートな性格だから、ストレスがたまったりすることはないはずだし、悩み事もためないもんな」
旧姓依田も首を振った。
「逃げたりする性格でもないしね」
「鉢を割ったことや見合いを断ったことが、原因とも思えないけど」
「それはありませんでしょう」
番頭さんは言葉を引き取って、
「前田先生には恋人がおられるのですし、蘭も確かに貴重なものではありますが、大学でも当家でも相当数を栽培しているわけですから、問題はございません」と、きっぱりと言いきった。
「ここで原因を突き止めることは後にして、前田先生がどこのお寺に行ったのか聞くべきじゃないのかな」
白いやつが先を進めた。
「そうですね。最初からこれをお話しするべきでしたね」
番頭さんはため息をついた。
「前田先生は、つくばった山の中腹にある棒斐浄寺(ぼういじょうじ)に行かれたのだと思います」
棒斐浄寺(ぼういじょうじ)だあ…?

ふざけた寺の名前だ。。。

だから、つづく
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衣笠米穀店の番頭さんの話

2006-07-15 23:29:33 | ひるまのもめごと
今日は前説なしでいくぜい

何だかんだといううちに、奥から身なりのよいおっさんが出てきた。
「どうもお待たせいたしました。衣笠米穀店の番頭の高橋ですが…、おや?、農協の木村さんではないですか、いつもお世話になっております」
こう挨拶されては、旧姓依田も頭を下げるしかない。それまでの適当な態度を改めて、社会人らしい挨拶を番頭さんに返している。
「えっと、孟宗学園の前田先生のことでございますよね」
番頭の高橋さんは、確認するように花粉症の狆を見た。
狆は黙って頷いた。
「前田先生には、無理なお願いをいたしまして、こちらの主人夫婦ともども恐縮いたしております。また、前田先生も大学に寄贈いたしましたパフィオ・パディルム・ペンダントグッズの鉢を割られたと、お詫びにこられたとか。重ねて恐縮いたしております」
“寄贈”ってことになっているわけ?
「貴重な蘭とうかがいましたが」
白いやつは、番頭さんの腰の低さが乗り移ったかのように、バカ丁寧な言葉づかいをしている。 学校の事務職員だって似たようなもんだもんな。
「さようでございます。戦前に先代がベトナムより持ち帰ったものでございます。今では乱獲され、世界でも数人の愛好家のみが栽培しているものです。もしお時間がございましたら、ぜひ当家の温室にお立ち寄りくださいませ。珍しい品種をたくさんごらんいただけますよ」
番頭さんは、自慢気にちらっと屋敷の奥を見やった。きっと温室があるんだろう。でも、俺はいかない。頼まれてもいくもんか。
「それはぜひお願いしたいです。うちの息子に見せてやりたい」
何だよ、社交辞令なんか言うな。
「確か、近藤さんですよね。息子さんは細太郎君。お噂はかねがねお聞きしております」
番頭さんはニコニコと笑った。お愛想笑いではなさそうだ。
「私の末の息子が、中島教授の研究室におりますので、よく遊びに来られると、息子が話しております」
俺の脳裏に中島教授のところにいた大学生の顔が浮かんだ。
ああ、あいつ、そういえば高橋っていったっけ。
「高橋さん、みなさんお急ぎのようですよ」
狆が気を利かせて、先を促した。 番頭さんは、少々残念そうな顔をした。息子自慢がしたかったのかもしれない。息子の話が出た時、顔が輝いていたし、話が長くなりそうなタイプなんだろう。
「あ、これは失礼いたしました」
番頭さんは黙礼をし、次の動作では背筋を伸ばした。
「前田先生はあの日、かなり思いつめたご様子でした」
俺たちは、唾を飲みこんだ。

はい、つづく
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けんちゃん、悩む

2006-07-14 21:11:54 | ひるまのもめごと

俺は、ずいぶん、彼女がいない。。。
それがどーした、おれ、けんちゃん。。。。

あの、のぶちゃんに彼女がいただと?
「素」で言ってんの?
「のぶちゃんに、彼女ねえ。。。」
旧姓依田は、ふうん、としたり顔でうなづく。
「あいつ、むっつりスケベだからね。むしろ、いたほうがいいんじゃないの?」
「なんで?」
白いヤツが、旧姓依田に顔を向けた。
「だって、あいつ、更衣室にビデオとか仕掛けていそうだもんな
おい、仲間内ならともかく他人の前で、誤解を招くような発言はしてはいけない
「最近、学校の先生に多いもんね」
白いヤツまで相槌を打っている。
「あれ、思うんだけど、中学生とか小学生の着替えを撮影して何が楽しいんだろうね。悪いけど、俺、全く理解できないよ」
気まずい思いで狆を見れば、適当な距離を置いて、我、関せずを貫いている。
俺の感心した視線に気づいたのか、にこっと笑い返してきた。
ああ、やっぱり2人のロクでもない会話を聞いてはいるんだな、と少々参ったな、という気分になった。
姉が一目ぼれして、ぜひ結婚相手に、と望んだ相手だもんな。もし、のぶちゃんがOKしたら、義理の兄になる。
そんな男性の、真実とはいえない行動を、かりにもその友人が話しているのを耳にして、決してよい気分ではないはずだ。
だが、彼女は口も挟まないし、むしろ聞かないふりをしていてくれる。
性格がよいのか、しつけがよいのか、いや、興味がないんだろうな、と、俺は俺の世界でそんなようなことを考えていた。
でも、そんなことより、俺はのぶちゃんに「彼女」がいたという事実の方がショックだった。なんで、俺に話してくれない。お互いの人生の中で、一番長くそばにいる友達だろうっていうの。
全く。。。
しかも、彼女がいながらにして出家を望むほどの悩みがあっただなんて
のぶちゃん、俺って、そんなに頼りないか・・・。

立ち直れそうにもないので、つづく・・・

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さらにびっくら

2006-07-13 21:28:27 | ひるまのもめごと
高校野球は、汗と涙と、親の努力のたまものだ。
おとうさん、おかあさん、お迎えご苦労様です、夜中まで

サッカー部だった俺には、日付が変わるまで練習はしなかったけど、全国大会行ったもんね、と威張る俺は、けんちゃんだ。
昔は気配りけんちゃんと言われたくらい、まめやかな性格だった。
職場のマメな野郎を見たら、やめた。。。

マメな男とは程遠いのぶちゃんが、たかだかタコのゆでた色みたいななんとかかんとかいう蘭の鉢をぶっ壊したくらいで、その鉢の送り主に謝罪に行った。
その鉢の贈り主の娘のなまはげとの見合いを断りに行った。
ここまでなら、話がわかる。
謝罪の件はずいぶん珍しいことしてんな、で終わったはずだ。
見合いの件は、そりゃ当然だ、と納得するわ。。。

ところが、なんだ?出家だ?修行だ?
頭がおかしくなったか、のぶちゃん。一体、何があったんだ。
なまはげと見合いをさせられそうになり、実物を見てショックをうけたか、のぶちゃん。
お~い、のぶちゃん、どうしたのぶちゃん。
一緒に、学校へ戻ろう~。。。

で、花粉症の狆は、
「今、応対をした店の従業員が来ますから説明させます」
と、顔の印象とは違って柔らかな口調と声で、俺たちに接してくれる。
妙に心地よい。
世の中には、こんな女性もいるんだな、と感心している俺がいる。
どうやら、色の白いやつも同意見らしく、うんうん、とうなづいていた。
さっきまで、泣いていたやつがどうだ、この変わりようは。。。
単純なやつだ。。。
旧姓依田は、相変わらずだが…。
「失礼なことを伺いますが」
俺は、のぶちゃんの見合いの真実を聞き出そうと、狆に話しかけた。
「なんでしょう?」
「前田は、俺と中高と同級生だったことで、性格はよく知り抜いているつもりなんですけど…。確かに顔は悪くはないとは思うのですが…、なぜ、こちらのお嬢さんの一人とお見合いの話が出たのか、と俺にはなぞなんですよね。ほら、変なあだなつけられているでしょう?あれ、結構、的を射てるような気がするんですが、よくあんなあだなをつけられているような人間と見合い話があったな、と…」
旧姓依田は、興味津々といった表情でじろじろとこちらを見ている。
白いのは、半分、笑いをこらえている。
黙ってきいていた狆が、
「姉が、一目ぼれして、中島教授にお話をしていただいたんですよ。でも、しっかりお断りになられましたよ」
と、にこにこしている。
やっぱり、のぶちゃんも男だな、顔だね顔。
「結婚を考えている方がいらっしゃるとかで、あら、緒方先生はご存知なかったんですか?」

しらね~っつ~のっ




わけわかんなくなったから、つづく。
イヤダと言ってもつづく・・・

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