「大根のこうじ漬け(たくあん)」を配り始めて3日目の今日、食べきれない「みかん」も積み込んで和歌山市内まで車を走らした。
久し振りに訪れた知人宅は道路整備などで様相が変わっていたので、近くから電話して誘導してもらう始末だった。今年、「カーリンコン競技」の交流試合でお会いして以来の顔合わせだった。
「来年も交流試合をしましょう」と申し出てくれた。知人が責任者の県協会チームは、全国大会や近畿大会に出場して活躍するメンバーばかりなので、交流試合とは名ばかりで我が青春クラブは教えを乞う絶好の場。有難い話だった。
ワインを頂いた上に、青春クラブ会員にも「交流試合」というお土産まで貰ってきた。
別の知人宅に寄ると玄関に鍵がかかっていた。携帯に電話したが出なかった。和歌山市とは言っても、車がすれ違いもできないような狭い道を駆け上がった小高い山の中にある田舎の家なので、そのまま玄関先に置いといても心配ないので帰ろうとした。
その時、何やら上の方の畑から人の声がかすかに聞こえてきたので、畑の中を山頂向けて上って行った。ご夫婦と助っ人が八朔採りをしていた。
作業を中断し、皆でコンテナに腰を下ろし、奥さんがわざわざ家まで降りて入れてきてくれたコーヒーを戴きながら、しばし談笑した。
八朔の出来ばえもそこそこに、今年の台風で柑橘類の木々は倒れるわ、梨やブドウなどが全滅するわ、屋根の瓦がずれるわで大変な目にあったという話になった。忘れかけていた台風被害を思い出した。
70代後半のご夫婦の悩みは、「この畑を維持するのが大変になってきたので何とかしたいが、道が狭いので畑以外に使い途がないし、借りてくれる人もいないし・・・どうしたものやら」。
自分:「ウチの近隣でも、70代で後継者のいない農家が多い。あと10年も持ちこたえられるかどうか。農業委員会を通じて借りてくれる人を探すしかない。でも平地だったらまだしも、段々畑のミカン山を借りてくれる人がいるかどうか・・・」
機械化しにくい柑橘栽培は、家族労働だと規模拡大にも限度がある。大半の農家が、サラリーマン以上の高収入が得られるようなご時勢は期待出来ない・・・一部の農業者のような高収益・高付加価値の農業を見出していくしかない・・・ただ後継者のいない高齢者が挑戦するのは至難な気がする・・・
頂いた手作りの「竹の子の水煮」と自家製の「ポン酢」
「大根のこうじ漬け」は美味しいと喜んで貰うだけでなく、昔からの知人との繋ぎ役もしてくれていると痛感した日だった。
帰路、家内が大好きな「ずぼら焼き」を買って帰った・・・