農薬を買いにJA営農センターに行った。
その店舗の入口に、ご近所の農家が着ていたと同じ「空調服」が飾ってあった。窓口の女性に農薬を注文しながら、空調服が気になって雑談めいて聞いてみた。
「あの空調服、いくらすんの」
「アレ、バッテリーかなんかでファン回してんの」
すると、その話を聞いていた後方の男性が、「ファンの強弱とバッテリーの持ち時間、充電時間」など詳しく機能を説明してくれた。
「欲しいけど、家庭園芸に2万円の上着は釣り合わないし・・・」との言葉に、窓口の女性がニヤニヤ笑う中、農薬の入ったビニール袋だけを持ってJAを退散した。
買わないと決めている「空調服」だが、目の前で見かけるとやっぱり気になった。この夏、炎天下の畑で汗がしたたり落ちる度、亡霊のように「空調服」が思い浮かんでくる気がする。
<JAに飾ってあった空調服:ファンは取り外しができるようになっている>