先週末より、外壁塗装を開始させて
いただいております、倉敷市のお客様邸。
意匠性の高いサイディング外壁でありまして、
1階部分と2階部分の境目に帯、通称「胴差し」
(どうざし)と呼ばれる部位があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/38/07d836b5dcb250820441de06a75dbbfe.png)
1階と2階のデザインを分ける場合の
アクセントとして、定番とも言える部位ですね。
ですが、この「胴差し」が雨漏りにつながる、
または「つながりそうな」事例がとても多く、
私も塗装の際、特に気をつけている部位であります。
ただ「塗ればいい」というものではありませんね。
施主様がその後も快適に暮らせるように、
雨漏りにつながりそうな部分は補修をしておくのも、
我々生粋の塗装屋にとって、不可欠な作業です。
なぜ、「胴差し」が雨漏りにつながる恐れが
多いのか、説明いたします。
工務店さんや住宅メーカーさんによって、
取り付け方法はマチマチではありますが、
私がみた範囲内では、こういった施工が多いですね。
最先端のお絵かきソフトで書いた、高画質の図です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/4c/3906cfa8cf26234fdc2727cfe7c1d657.jpg)
・・・失礼いたしました。
こちらです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/59/d9f6a231284ee03205f42a9cdcd65663.jpg)
2階と1階の壁は図のように重なりあって
いますので、通常でしたら胴差しの上部から
雨水が侵入しても、室内には入りません。
ですが問題は、「胴差しを固定する釘」です。
いわゆる「毛細管現象」という現象がありまして、
液体はより狭いほう、狭いほうへ行きたがる
性質があります。
なので「たかが釘穴ぐらい・・」と思いますが、
現実に、雨水は釘をつたって、内部へ入って行きます。
「胴差し」を住宅に取り付ける場合、
理想的なのは下の図のような施工です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/a8/b9f7496933b1e41248f545f8faedb00d.jpg)
水切りがあることで、雨水が「胴差し」の
内部へ侵入することはありません。
ですが・・
新築のデザインとして、あまり水切りは好まれません。
機能性はバッチシですが、建築家さんにとって、
水切りは「ダサい」と感じるようです。
水切りがないかわりとして、「胴差し」の上部に
コーキングで隙間を塞ぐ施工が多いですね。
ですが・・
コーキングはいずれ、劣化します。
ましてや新築時のコーキングは幅が狭く、
「防水機能」を任せるには、なんとも心もとないこと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/11/49de711d28494a41d039e8e23515d6c4.png)
お客様邸では、サイディング内部の「透湿防水シート」が
しっかりと施工されておりましたため、室内まで
雨水が侵入はしておりませんでしたが、その湿気により、
1階のサイディングに「反り」が見られました。
1階外壁のコーキングの破断も、それによる
影響が高いと見ました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/cf/9cb6e10021127180c20e9599737220b9.png)
この状況において、塗装屋にできることはなにか・・?
もちろん最善の策は、いまからでも「水切り」を
取り付けることでしょう。
ですが今からその施工をするとなると、
2階のサイディングをはがしたり、
長さを合わすために裁断したり、
水切り用の骨組みをしたり・・
と、かなりの大掛かりな作業となります。
金額も結構な額となるでしょう。
そこまでは難しいので、できる範囲での
修繕となりますのが、「三角シール」です。
下の図のように、多めにコーキングを塗って
胴差し上部からの雨水の侵入を防ぎます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/b7/d941f573993a9df03131196d8d66ffa5.jpg)
コーキングだのみにはなりますが、
新築時よりもしっかりと、多めに
塗りますので、次回の塗り替えまでは
十分に持つと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/11/49de711d28494a41d039e8e23515d6c4.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/4f/e02f7eca47a37a6b58ddcb8e538bfaeb.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/6b/da1af13481a5129f1f1a439609c40d8e.png)
同じく、お客様邸のベランダ笠木の下部。
「胴差し」と同様に、雨漏りの危険があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/6a/4e9ac95423bec28ee81947c62bd143f2.png)
ここもコーキングです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/45/5432fd75d0e7c47b716f597c11eadc7f.png)
「ただ塗るだけ」なら大げさな話、
施主様のDIYで十分ですね。
ですがその先、「お住まいで長く、快適に」
お暮らしいただくことを考えた場合、
私たち、塗装専門店の役割は大きいなと、
身を引き締まる思いです。
岡山県倉敷市の共栄塗装店です。
いただいております、倉敷市のお客様邸。
意匠性の高いサイディング外壁でありまして、
1階部分と2階部分の境目に帯、通称「胴差し」
(どうざし)と呼ばれる部位があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/38/07d836b5dcb250820441de06a75dbbfe.png)
1階と2階のデザインを分ける場合の
アクセントとして、定番とも言える部位ですね。
ですが、この「胴差し」が雨漏りにつながる、
または「つながりそうな」事例がとても多く、
私も塗装の際、特に気をつけている部位であります。
ただ「塗ればいい」というものではありませんね。
施主様がその後も快適に暮らせるように、
雨漏りにつながりそうな部分は補修をしておくのも、
我々生粋の塗装屋にとって、不可欠な作業です。
なぜ、「胴差し」が雨漏りにつながる恐れが
多いのか、説明いたします。
工務店さんや住宅メーカーさんによって、
取り付け方法はマチマチではありますが、
私がみた範囲内では、こういった施工が多いですね。
最先端のお絵かきソフトで書いた、高画質の図です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/4c/3906cfa8cf26234fdc2727cfe7c1d657.jpg)
・・・失礼いたしました。
こちらです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/59/d9f6a231284ee03205f42a9cdcd65663.jpg)
2階と1階の壁は図のように重なりあって
いますので、通常でしたら胴差しの上部から
雨水が侵入しても、室内には入りません。
ですが問題は、「胴差しを固定する釘」です。
いわゆる「毛細管現象」という現象がありまして、
液体はより狭いほう、狭いほうへ行きたがる
性質があります。
なので「たかが釘穴ぐらい・・」と思いますが、
現実に、雨水は釘をつたって、内部へ入って行きます。
「胴差し」を住宅に取り付ける場合、
理想的なのは下の図のような施工です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/a8/b9f7496933b1e41248f545f8faedb00d.jpg)
水切りがあることで、雨水が「胴差し」の
内部へ侵入することはありません。
ですが・・
新築のデザインとして、あまり水切りは好まれません。
機能性はバッチシですが、建築家さんにとって、
水切りは「ダサい」と感じるようです。
水切りがないかわりとして、「胴差し」の上部に
コーキングで隙間を塞ぐ施工が多いですね。
ですが・・
コーキングはいずれ、劣化します。
ましてや新築時のコーキングは幅が狭く、
「防水機能」を任せるには、なんとも心もとないこと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/11/49de711d28494a41d039e8e23515d6c4.png)
お客様邸では、サイディング内部の「透湿防水シート」が
しっかりと施工されておりましたため、室内まで
雨水が侵入はしておりませんでしたが、その湿気により、
1階のサイディングに「反り」が見られました。
1階外壁のコーキングの破断も、それによる
影響が高いと見ました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/cf/9cb6e10021127180c20e9599737220b9.png)
この状況において、塗装屋にできることはなにか・・?
もちろん最善の策は、いまからでも「水切り」を
取り付けることでしょう。
ですが今からその施工をするとなると、
2階のサイディングをはがしたり、
長さを合わすために裁断したり、
水切り用の骨組みをしたり・・
と、かなりの大掛かりな作業となります。
金額も結構な額となるでしょう。
そこまでは難しいので、できる範囲での
修繕となりますのが、「三角シール」です。
下の図のように、多めにコーキングを塗って
胴差し上部からの雨水の侵入を防ぎます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/b7/d941f573993a9df03131196d8d66ffa5.jpg)
コーキングだのみにはなりますが、
新築時よりもしっかりと、多めに
塗りますので、次回の塗り替えまでは
十分に持つと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/11/49de711d28494a41d039e8e23515d6c4.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/4f/e02f7eca47a37a6b58ddcb8e538bfaeb.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/6b/da1af13481a5129f1f1a439609c40d8e.png)
同じく、お客様邸のベランダ笠木の下部。
「胴差し」と同様に、雨漏りの危険があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/6a/4e9ac95423bec28ee81947c62bd143f2.png)
ここもコーキングです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/45/5432fd75d0e7c47b716f597c11eadc7f.png)
「ただ塗るだけ」なら大げさな話、
施主様のDIYで十分ですね。
ですがその先、「お住まいで長く、快適に」
お暮らしいただくことを考えた場合、
私たち、塗装専門店の役割は大きいなと、
身を引き締まる思いです。
岡山県倉敷市の共栄塗装店です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/3a/6fb3735594297abf995ab44f667c30a2.png)