HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

旋律の保持

2013年08月25日 | 音符・楽譜・テクニック
Tさん:
会社員のお兄さんですが、とてもロマンチック&ドラマチックなピアノ曲がお好み。
今回は、十月のハロウィンコンサートに向けて、そんなテイストにぴったりなピアノ曲をチョイスしてレッスンに臨みました。
それは、映画「ピアノレッスン」のテーマ曲です。
曲名の邦訳は、確か「愛のなんとか」だっけ・・・?
曲はよく知ってるのだけど、タイトルは何回きいても忘れてしまう・・・
なんだっけ。
ネットで確認してみたら、「楽しみを希う心」だった。
全然ちがうじゃん。^_^;
タイトルはわかったけど、意味はあんまりわからん。
だから覚えないんだな。

もっとも、英語のオリジナルタイトルの方も「The Heart Asks Pleasure First」と、これまたあんまりよくはわからん。

タイトルはともかく、曲の方は甘く切なく美しく、限りなくロマンチックなピアノチューンです。
絶え間なくさざ波のように寄せては返す 柔らかなアルペジオに乗せて、シンプルでいながら心惹かれる旋律が くっきりと歌われます。

問題は、この対照的な2つのパート、2つとも右手で引き分けなければいけないこと。
そして左手は左手で、同じような様式で2つのパートを弾くようになっていること。

旋律をはっきりと しかも乱暴にならないように保持しながら、内声のやわらかな音をコンスタントに入れていくテクニックは、大変難しいです。
けれどTさんは、それらの問題から逃げることなく、究極の音色を目指して精進する覚悟を表明しているのでアッパレだ。
しかも、テクニックをきちんと勉強するため、初歩のテキスト「ブルクミュラー」を使っての学習も辞さないという謙虚さです。

そこで、旋律保持の練習のため ブルクミュラーの「清らかな小川の流れ」、そして「お別れ」を併用して練習することにしました。
この「旋律保持」は、ゆくゆくはショパンなど弾くときに必要なテクニックですので、ぜひここで 丁寧に学習してね。