Mちゃん(小6):
右手の指を骨折していて、「今日もまだ固定が外れていないので、レッスンはお休みします」ということでしたが、でも、M3ちゃんと一緒に顔は出すそうです、とお母さんから連絡が来ていました。
夕方。久しぶりに「こんちわー」とMちゃんがやってきました。
見ると、右手の人さし指に、まるでティースプーンとそっくりの、銀色の固定が添えられています。
「うわ、こんなすごいのつけてるんだ・・・『スプーン』っていわれない?」
「言われるー」
「便利じゃん。アイスクリームとか食べれて」
「食べれないって!」
Mちゃんは、右手のレの指(人さし指)以外はバリバリ元気です。
「Mちゃん、せっかく来たんだからピアノやろう。この機会に、左手をビシバシしごこうじゃないか」
と誘い、M3ちゃんから「バーナム」を借りて、左手の練習になるような曲を次々と選んでガンガンしごきました。
「ほうら、大分じょうずになった。次は『ブルクミュラー』だ」
先生は、本棚から『ブルクミュラー』を出しました。
「え~、まだやるの?これも左手?」
「そうさ。確か『お別れ』をやることになってたよね?左手だけ弾いてみてごらん」
Mちゃんは、初めての「お別れ」の左手パートを弾き始めました。
「悲しいね・・・」
左手の伴奏だけでも、その和音の流れに Mちゃんは悲しさを感じたようです。
Mちゃんの左手が終わってから、先生が 右手のメロディーも付いた、完全な形の曲を弾いてあげました。
前奏を聴いただけで、Mちゃんは「切ないね~・・・」と感じ入っているようです。
Mちゃんの、こういった感情を聴き取る感性はとても豊かで、実際の年齢よりも早く成長したものをもっています。
先生が、速い三連符の連続をあまり見事に弾いたので、「おぉ~」と思わず拍手したあと、Mちゃんは言いました。
「でもこれ、右手が治っても、弾けるかなあ・・・」
こういうところは、年齢なりですね。
来週も、指が治っていなくてもピアノにおいでね、と言って 見送りました。
左手だけでも、やれることはいっぱいあるんだから・・・ねっ
右手の指を骨折していて、「今日もまだ固定が外れていないので、レッスンはお休みします」ということでしたが、でも、M3ちゃんと一緒に顔は出すそうです、とお母さんから連絡が来ていました。
夕方。久しぶりに「こんちわー」とMちゃんがやってきました。
見ると、右手の人さし指に、まるでティースプーンとそっくりの、銀色の固定が添えられています。
「うわ、こんなすごいのつけてるんだ・・・『スプーン』っていわれない?」
「言われるー」
「便利じゃん。アイスクリームとか食べれて」
「食べれないって!」
Mちゃんは、右手のレの指(人さし指)以外はバリバリ元気です。
「Mちゃん、せっかく来たんだからピアノやろう。この機会に、左手をビシバシしごこうじゃないか」
と誘い、M3ちゃんから「バーナム」を借りて、左手の練習になるような曲を次々と選んでガンガンしごきました。
「ほうら、大分じょうずになった。次は『ブルクミュラー』だ」
先生は、本棚から『ブルクミュラー』を出しました。
「え~、まだやるの?これも左手?」
「そうさ。確か『お別れ』をやることになってたよね?左手だけ弾いてみてごらん」
Mちゃんは、初めての「お別れ」の左手パートを弾き始めました。
「悲しいね・・・」
左手の伴奏だけでも、その和音の流れに Mちゃんは悲しさを感じたようです。
Mちゃんの左手が終わってから、先生が 右手のメロディーも付いた、完全な形の曲を弾いてあげました。
前奏を聴いただけで、Mちゃんは「切ないね~・・・」と感じ入っているようです。
Mちゃんの、こういった感情を聴き取る感性はとても豊かで、実際の年齢よりも早く成長したものをもっています。
先生が、速い三連符の連続をあまり見事に弾いたので、「おぉ~」と思わず拍手したあと、Mちゃんは言いました。
「でもこれ、右手が治っても、弾けるかなあ・・・」
こういうところは、年齢なりですね。
来週も、指が治っていなくてもピアノにおいでね、と言って 見送りました。
左手だけでも、やれることはいっぱいあるんだから・・・ねっ