HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

レッスンおさめ -S子ちゃん・モーツァルトソナタ-

2008年12月27日 | レッスン日記(小中高生)
S子ちゃん(小4):
「のだめカンタービレ」で演奏されていた、モーツァアルトのソナタケッヘル545。
いつか弾きたいと憧れていたこの曲を、練習し始めました。
少しずつゆっくりマスターしていこうということで、今は「提示部」をやっています。
「提示部」とは、ソナタの入り口部分。
文字通り、「これからこういう曲を始めますよ」と提示する部分ですね。
「ま、お家で言えばエントランスっていうかさ、玄関ロビーっていうかさ、そんなところよ」と、ヒバリ先生流ユニークな解説が始まります。

「最初の『ドーミソ、シードレドー』の所。ここは『ごめんください、ピンポ~ン』っていう、ま、『問いかけ』だね。それに対し『ラーソド、ソーファソファミファミー』は、『まあ、いらっしゃいませ、お待ちしてましたわ!』って、ドアをパッと開いて歓迎してくれる、ま、『お返事』っていうか、『受け入れ』っていうかさ、そんなところ」
「あぁ~、そんな感じがする」とS子ちゃん。
「来学期は、この続きの「推移部」も練習始めておいてね。『推移部』は、次の場所に移動していく部分だよ。パーティーでいえば、ほら、さっき、『ピンポ~ン』をして、『いらっしゃいませ』があって、玄関ロビーに通されたでしょ?お客さんたちが、ワイングラスを持ってくつろいでたりして。今度は推移部だから、『ファソファソファソファソ・・・』って廊下を急いで行って、『こちらのお部屋にもいらしてみて。お花をたくさん飾っておきましたのよ』とか言うところ」
あはは、とS子ちゃんは受けていましたが、
「感じがわかった」とうなずいています。
「あと、全体の音色、というか弾き方だけど、決して『弱い』『強い』で弾いちゃいけないよ。そうね、最初の部分はクラリネットで優しくお話するような感じ、『ファソファソファソファソ・・・』はヴァイオリン群がサワサワサワ~って弾く感じ、そして最後のジャン!ジャン!は、オーケストラ全員が揃って和音を弾く感じ。指揮者になって、指揮棒を振り下ろす気持ちでやってごらん。そうすると、ほんとにそういう音がするよ!」
「ああ、そうなんだ~。わかりました」
S子ちゃんの心の中に、具体的なイメージが浮かんだであろう、ハッキリした輝きが 表情に表れていました。

もうピアノも、8年間やってる計算になるS子ちゃん。
テクニックばかりでなく、曲を生き生きとした生命あるものとして、表現していくことを、来年も身につけていってほしいと願っています。

これで、ヒバピー教室の、今年のレッスンはぜんぶ終わりました。
みんな、しばしのお休みです。

また来年、元気で会いましょう。
よいお年をね~ (^-^)/