陽あたり良好

ほんわかした毎日と、写真、そして黒柴「茶々」
りんごとれもんの二人で綴ります

※ 茶々は令和6年6月にお空へ…

逆巻温泉川津屋

2017-11-17 19:33:36 | 温泉
れもん* です。
今回の宿は 秋山郷の入口の
逆巻(さかさまき)温泉
一軒宿の
川津屋 は、中津川を見下ろす山肌に建っています。
逆巻温泉

川津屋・廊下


180年の歴史を持つ宿ですが、
建物は2000年に建て替えられました。

客室5室の小さな宿で、
シンプルで、清潔感に溢れています。

逆巻温泉川津屋

この日、7人で3部屋を使って貸切りでした。
ここは一番端の部屋。
川津屋客室
どの部屋からも居ながらにして山並みの展望が楽しめますが、
特にこの部屋は、三方に窓があってとても気持ちいいです。


さて、お待ちかねの夕食は・・・
逆巻温泉の夕食
ブナの森で採れる茸や、こごみの胡麻和え、ワラビなど。

茸の小鉢 逆巻温泉川津屋の天然岩魚
この茸はムキタケとブナハリダケ。 右は天然のイワナ。

逆巻温泉川津屋の熊鍋
メインは、熊肉がたっぷり入った
熊鍋 です。
この後、舞茸と海老のグラタン風ホイル焼き、野菜の天ぷら。
ご飯はギンナンの炊き込みご飯、デザートなど。

クロモジ茶




〆は
クロモジ茶
爽やかな香りが楽しめました。


お酒は、地酒のほかに果実酒も・・・。
これは、珍しい
イワナシ酒 です。
イワナシ酒 イワナシの実
イワナシ は、山地に生えるツツジ科の植物で、
コケモモ をご存知なら、それとよく似たものと思って間違いありません。

秋山郷にも自生しますが、その数はだいぶ少なくなっているそうです。
果実は、甘みとシャリシャリ感がまさに梨そのもの。
貴重な一粒一粒を味わっていただきました。

逆巻温泉の朝食
朝食もしっかりしています。
だし巻玉子と川シジミの味噌汁が美味しかった~


風呂は、岩山をくりぬいて造られた洞窟風呂と、ちょっと小さめの「展望の湯」。
どちらも札を掛けて、男女別または家族貸切で使います。
逆巻温泉洞窟風呂 逆巻温泉展望の湯
洞窟風呂は「めいそうの湯」と呼ばれ、岩の割れ目から滲みだした湯は掛け流し。
ほぼ無色透明で、清涼感があってサラサラした柔らかいお湯です。
展望の湯は3人も入ればいっぱいですが、中津川の渓谷が見下ろせます。


さて、この宿を語るのに欠かせないのが文豪
吉川英治 で、
ここに1か月逗留して「新平家物語」を執筆したことでも知られています。
逆巻温泉の吉川英治
英治が泊まった部屋は建て直されてしまいましたが、
同じ場所に建っているので、窓から見る風景は当時のまま。
また、洞窟風呂では長湯を楽しみながら作品の構想を練ったそうで、
そこから「めいそうの湯」と呼ばれるようになったとか。

執筆を終えて宿を後にする時、さりげなく部屋の障子にサイン代わりに残した文章。
よく見ると、障子の木枠の跡が残っているのが分かるでしょうか。
吉川英治の句






平家読むや
今をむか志乃(しの)
むしの声
吉川英治の言葉






吾以外

吾師也



台風に伴う前線で、ざあざあの雨を覚悟していた二日目の朝、
窓を開けると、意外にも雨の止み間になっていました。
霧が湧いたり消えたり、絶え間なく動いています。
霧に煙る秋山郷
ブナの黄葉
湧き立つ霧
合宿二日目の撮影は、
こうして部屋の中から、浴衣姿のままで始まったのでした


コメント (12)    この記事についてブログを書く
« いもかわうどん | トップ | 雨の秋山郷 »

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
霧の黄葉 (みずあさぎいろ)
2017-11-18 13:41:19
下から2枚目の
霧に浮かぶ黄葉の枝ぶりが見事ですね〜
中津川に、こんなアルプス小屋みたいな温泉旅館が
あるんですね・・・
返信する
Unknown (きとり*)
2017-11-18 13:50:55
木々の中に、ぽつんと佇むお宿。
なんだかおもちゃみたいで可愛いですね~^^
今年も、合宿と称して、お風呂に料理と
堪能してこられましたね(^_-)-☆

海の料理は、豪快で贅沢で幸せ~と思い
少し控えめな山の料理は、どこか懐かしく
ほっこりと優しい気持ちになりますね^^
返信する
Unknown (ばなな)
2017-11-18 19:31:58
おー!
今回もマニアックなお宿ですね^^;
山菜、いいなあ~。
おっと、熊鍋?!
熊は食べたことないです^^;
どんなお味かな?
イワナシ酒も珍しい。
お酒が進みますね。
さらに洞窟風呂も珍しい!
行ってみたいです
返信する
Unknown (Blues Walk)
2017-11-19 11:54:07
自然の中の一軒宿いいですね〜
洞窟風呂も趣があって、ゆっくりと疲れを落とせそうです。
熊肉は昔食べたことがありますが、味は忘れました(笑)
熊鍋はどうでしたか。
ラストの霧に沈む紅葉が風情で、撮影のテンションが上がりそうですね。
返信する
お久しぶりです (れもん)
2017-11-19 12:42:01
みずあさぎいろさん、こんにちは。
ブログも更新されていないし、どうされてるのかなあと思っていましたよ (^^)
黄葉に、雨の雫が光って綺麗でした。
中津川といっても、岐阜県の中津川じゃないですよ。
新潟と長野にまたがる秋山郷。
入口のここは、新潟県の津南町です。
この建物、ひょっとしたら秋山郷で一番お洒落かも・・・ (#^.^#)
返信する
Unknown (れもん)
2017-11-19 12:43:52
きとり*さん、こんにちは。
今回のメイン写真はこの一枚目です。
谷の反対側から見ると、屋根の小窓が可愛くて・・・
子供の頃、レゴでこんなお家を作っていましたよ (*^^)v

いえいえ、あくまでも合宿の目的は写真ですよ~
と言いながら、行先はいつも、先ず宿を決めることから始まります。。(^^ゞ

季節柄、合宿はいつも山ですね。
そう言えばこのブログで紹介するのも、ほとんどが山の温泉です。
一度ドドーンと、伊勢海老やあわびの舟盛りを載せたいですね~~♪
返信する
Unknown (れもん)
2017-11-19 12:45:38
ばななさん、こんにちは。
ハイ、今回も素朴な一軒宿でしたよ~
熊鍋はここの名物料理で、これが目当ての人も多いのだとか。
実は私、熊肉を食べるのは二度目で、最初は某観光地の食堂のミニ熊鍋でした。
その時はとても肉が硬くて噛むのに苦労するほどで、それ以来ちょっと遠慮していたのですが、
ここのはそんなことなくて、ちょっとびっくり。
イワナシ酒といい、珍しいものが食べられて大満足でした。

洞窟風呂は、湯船の右奥からお湯が流れていて飲むこともできます。
湯船の向こうは立ち入れませんが、その奥にも洞窟が続いていましたよ。
お湯も適温で、吉川英治じゃないけど長湯を楽しみました (^^)b
返信する
Unknown (れもん)
2017-11-19 12:46:39
Blues Walkさん、こんにちは。
崖にへばりつくように建つこの宿。
ロケーションは抜群で、部屋からの眺めも素晴らしかったです。
前のコメントにも書いたのですが、
熊鍋は、以前に食べたのとは別の肉かと思うほどでした。
肉も野菜もたっぷり入って美味しかったです♪

天気予報では完全に雨だったので、まさか止んでいるとは思いませんでした。
目の前の風景はドラマチックでしたよ~
三脚も取り出してきて、朝食前の本格的な撮影会でした (^^)
返信する
熊肉!気になりました! (liebe)
2017-11-19 15:32:17
れもんさん!
こんにちは!とても素敵な味のある宿ですね!
FP投稿のランプの宿も素敵ですが!
逆巻温泉の川津屋さん!いいですね~~!
紅葉の山肌に立つ姿!5部屋なんですね!静かで落ち着きますね!
気になる温泉も洞窟と渓谷を望める展望!すごい!
熊鍋なんですね!いのししは食べた事がありますが、
熊はありません!!
かわいいイワナシや霧の朝も幻想的でいいです!!
返信する
Unknown (れもん)
2017-11-19 23:57:15
liebeさん、こんばんは☆
こういう素朴な宿が好きなんです (^^)
温泉は、冬は加熱しますがほかの季節は源泉そのまま。
生まれたてのお湯は新鮮ですよ!

猪もいいですね~
牡丹鍋は温まるので、これからの季節にぴったりですね。
ジビエがちょっとしたブームですが、熊はなかなか食べられないですね。
ちなみに私、北海道でトド肉を食べましたよ (^^;

霧のドラマは見事でした。
山の天気は移り変わりがダイナミックですね。
宿を出た後も、霧を絡めて撮影を楽しみました (^^)v
返信する

コメントを投稿