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「ふたりの蜜あめ。」 藍生有

2013-12-26 | 本と雑誌

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KADOKAWAフルール文庫 252ページ 630円+税

私と彼は体から始まった関係。そして雨の降る夜の8時にやってくる彼。二人は愛を交わし、そしてお互いに心から惹かれている。実は私と彼は同じ会社の同じフロア。営業部の主任の彼と、アシスタント役の私。仕事では直接の関係はないけれど意識をしてしまう。。。

女性作家によるエロティック・ロマンス小説(エロマンス)です。ハーレクインやその他の翻訳物が多数売れています。実は今まで日本作家のこのカテゴリ作品は無いものと思っていました。書店でブラウジングしていたら、女性マンガコーナーの並び、BL小説のあたりにエロマンスがありました。早速試しに今月の新刊を選んだという次第です。
レディーコミック、BLの分野から女性作家によるエロマンスが成長してきた模様。これは全くの勉強不足でした。

さて、本書は登場人物に固有名詞がついていません。私、彼が中心で、これ以外は部長や後輩という言い方。しかるに、私と彼のふたりの描写が中心。食事する、ドライブする、キッスする、、、。そしてこのふたりの心が両面から書かれています。お互いに相手がいると思って距離を置いていたところから、体の関係を持ってから一歩ずつ進んでいくところ。このあたりは女性作家ならではのきめ細かさが出ています。
私、彼という表現でこういう作品ができるのかと、実は感心した次第です。

メモ
・雨のにおいを色濃く纏った彼が、近づいてくる。
・前に読んだ本に、『好きな人を見ただけで幸せになる』と書かれていた。そんなものかと恋を知らなかった頃の私は納得していたけれど、今ならそれは違うと思ってしまう。
・ちらりと見えた時計は、記憶より一時間ほど進んでいる。やはり意識を手放していたらしい。
・「っ・・・・・・」

あとがきを読むと作者の藍生有さんはBLが専門でエロマンスは初めてのようです。それにしては、シーンの書き方が上手い。これは欧米作品に肩を並べるレベルです。
欠点はタイトル。このベタな「ふたりの蜜あめ。」はなんとかならんですかね。
お薦め。

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