へんたいみやけさんの本と映画とCDとキャバクラ

へんたい みやけ さんの仮想世界? 理想郷

「掏摸(スリ)」 中村文則

2015-10-05 | 本と雑誌


河出文庫 188ページ 470円+税

彼は東京で金持ちのポケットから財布を盗む天才掏摸師。被害者はもとより周りもだれも気づかない。ある日スーパーで子供に万引きをさせている母子を見かけ、警備員に見られていることを知らせて救う。それ以降、子供が彼になつき、掏摸を教えて欲しいと頼む。ある日、彼は過去一緒に仕事をした木に出会う。木は掏摸ではなく、政治、経済の闇世界の仕事人。これが原因で彼の仲間であった石川が行方不明になってしまっていた。木は彼に仕事を受けなければ自分と母子の命を奪うと。

裏の仕事の掏摸。これに対して闇の仕事が関わってくる。逃げることも叶わず、不可能と思える仕事をこなしていく掏摸師。これもヒーローの姿です。
掏摸の技術、その場面の緊張感の描写が上手く、この掏摸の世界に巻き込まれていきました。先の展開が読めず、ハラハラドキドキ。

サイン本です。



変化球を駆使した これは面白い犯罪小説です。姉妹編に「王国」があることを知りました。買いに行こう。

掏摸(スリ) (河出文庫)
クリエーター情報なし
河出書房新社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする