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「六人目の少女」 ドナート・カッリージ(Donato Carrisi)

2014-05-07 | 本と雑誌

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ハヤカワ・ポケット・ミステリ 520ページ 1900円+税

森の中で六本の左腕が発見される。それは5件の連続少女誘拐事件の被害者のものであることが判明。そうすると、6番目の少女がいるはず。彼女は生きているのか? 警察は失踪人捜査担当のミーラ、犯罪学者ゴランを含めたチームを作り捜査を開始する。そして、ひとつずつ少女の死体が発見されていくが、6番目の少女が誰なのか、生きているのかは判明しない。

今回のゴールデンウィークのテーマはイタリアン。パスタ作りの勉強と、この長大なイタリアのサスペンス小説を楽しむこと。パスタ作りは計画より2割の遅延ですが、ほぼ順調に進行。本書は計画通りじっくりと味わえました。

ハヤカワ・ポケット・ミステリの上下2段組、520ページの大作。文庫本にすれば、上下巻、各五百数十ページというスケールになります。これが、長さを感じさせない。事件が次々と起こり、ミーラを中心にチームが走り回り、サスペンスの連続。これだけのネタがあれば、長編4冊ほど書けそう。あとがきを見ると、本書はドナート・カッリージの処女作。なるほど、1作目はそれまでにしたためたネタをしっかりとつぎ込むという傾向がありますから、これも同じかなと。デイヴィッド・ゴードンの「二流小説家」がそのもので、2作目は旧に肩の力が抜けちゃったという落差がありました。ドナート・カッリージの次作がどうなるか、ネタ満載の小説であって欲しいです。

訳者あとがきに「イタリア版 羊たちの沈黙 とも称される」とあります。私も、中盤を過ぎたあたりから、「ハンニバル」を意識しだしました。しかし、同じカテゴリではありません。新たな世界を作り出したなかで、あえて類を探すと ハンニバル であるということです。

これは10年後であってもサスペンスの名作と言われる作品です。間違いなくお薦めです。


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