そろそろGの新しいのを書かないといけないと思いつつも、中々筆が進まず。珍しくリクエストがあったので今回は機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争をご紹介します。前回の0083よりもさらにマイナーになってしまいますが、どうかお付き合いください。
あらすじ
一年戦争終戦間際の宇宙世紀0079年、12月。ジオン公国軍の特務部隊“サイクロプス隊”が、地球連邦軍の新型ガンダムを強奪するため、北極基地を強襲した。しかし、その攻撃を逃れ、ガンダムを積んだシャトルは宇宙へと飛び立った。
中立のサイド6、リーアコロニーに住む少年アルは、ふとしたことからコロニーに運び込まれた新型ガンダムのコンテナをカメラに収める。それと同じ日、アルはリーアに戻ってきた幼馴染の女性クリスと再会する。彼女は、新型ガンダム“アレックス”の実験部隊でパイロットを務めていた。それを伏せて優しくアルに接するクリス。しかし、平穏だったアルの日常は、ジオン軍のリーア襲撃で一変する。初めてMS同士の戦闘を目撃したアルは、撃墜されたザクのパイロット、バーニィと出会う。(サンライズHPより引用)
参照:バンダイチャンネル→http://www.b-ch.com/
とまぁこんな感じです。<一年戦争のサイドストーリーとして、初めて富野由悠季監督の手から離れた作品と言えるでしょう。アムロもシャアも直接関係はありません。むしろニュータイプなど出てきません。その上主役もパイロットじゃありません。民間人、それも小学生のガキんちょです。特に戦ったりはしません。ってゆ~か、戦闘自体が少ないです。毎日のように出撃するTVシリーズと違って、実際にMS戦が起こるのは4回ほど。まぁ、中立のサイド6ですから当然と言えば当然ですが。恐らく、このお話の前後に同じような場所でアムロがリックドム12機を3分で沈めているはずです。
お話は、ジオンの特殊部隊サイクロプス隊が連邦の新型ガンダムを強奪すべく北極基地に奇襲をかけるところから始まります。ちなみに、ここで使われるMSはズゴックエクスペリメントとハイゴッグ、悪名高き水陸両用MSです。それぞれズゴックとゴッグの改良型なんですが、同時期に運用されたとは思えないほどデザインに差があります。もちろん前者の方がカッコいいのは言うまでもありませんが。
この時、サイクロプス隊は4人で戦うのですが、早速1人やられてしまいます。この結果が強さに疑問符を付けてしまったがために、ゲームでは中ボス的な扱いになっています。前回のガトーはバリバリの大ボスなのに。その後、リーアコロニーに潜入したサイクロプス隊には補充兵として、新兵のバーニィことバーナードワイズマン伍長が加わります。はい、この人結構重要です。新兵なんで実戦経験は皆無、案の定足を引っ張ります。しかし、他のメンバーは親父な隊長シュタイナー・ハーディであったり、飲んだくれなおデブ、ミハイル・カインスキー(通称ミーシャ)であったり、バンダナ巻いた小っちゃい黒人ガブリエル・ラミレス・ガルシアであったりとある種散々です。バーニィが入ることでビジュアル的に緩和されました。
このバーニィ、ゲームなどでは大体ザクにしか乗せてもらえません。確かに搭乗機はFzのザク改です。しかも、恐らく一年戦争で初めてガンダムタイプのMSを倒したジオン兵(陸戦型の79ガンダムは除く)だと思われます。相打ちでしたが。そういうことがその後の[バーニィ=ザク]という方程式を生み出したのではないでしょうか?
対する連邦はクリスチーナ・マッケンジー中尉。見た目美人、落ち着いていて大人な雰囲気が出ています。第十三独立部隊(ホワイトベース)のクルーよりも何倍もいいと思うのは私だけでしょうか? 21歳なんで、ブライトやミライさんより年上です。あ、シャアよりも上か。彼女はパイロットではなく、シューフィッターという機体調整をしている人なんですね。まぁテストパイロットみたいなこともしますし、実戦にも出ましたが。歴代のガンダムヒロインの中では中々に人気もあるようです。彼女はアルを介して偶然知り合ったバーニィと互いに好意を抱きあうんですね。でも最後は・・・。
今作を象徴するMSと言えば、誰がなんと言おうとケンプファー。型式もMS-18Eとなっております。18ということはゲルググ~ギャン~ジオング~ガルバルディαの次に位置しますね。ゲルググのスペックはガンダムより上なので、同程度の技量を持つパイロット同士なら、ガンダムに勝てます。ただ、弱点としてビーム兵器を搭載していないのと、稼働時間が極端に短いというのが挙げられます。いえ、ビームを装備することは可能なんですが、そしたら動かなくなってしまうんですね。恐らくΖΖガンダムよりも稼働時間は短いのではないでしょうか(ΖΖは10分ほど)?
まぁそれは置いといて、このMSは実弾兵器しか持っていません。ショットガン、シュツルムファウスト、バズーカ、チェーンマインなど。フル装備でコロニー内を飛ぶ姿はシビれます。中でも、チェーンマインと呼ばれる武器は、地雷がムチのように連なってるんですね。それで、相手の体に巻きつけてドカンと。そうなるはずだったのですが、フルアーマーアレックスのチョバムアーマー(増加装甲)しか吹き飛ばせませんでした。本当は強いはずなんですけどね~・・・。そしてその後はアレックスの腕に装備されている90mmガトリングの掃射を受けて大破。パイロットのミーシャも戦死という結果になりました。3話ぐらい組み上げたのに、壊れるのは数秒です。
対するガンダムはNT-1アレックス。ニュータイプ専用機なんですが、別にファンネルが付いているわけではありません。マグネットコーティング(ピップエレキバンみたいなもの)を標準装備して反応速度を上げたぐらいです。あとは史上初の全周囲モニター設置とか。どう見ても本家のRX-78-2よりは強いはずなんです。ですが、ファンには弱いというイメージが付いていると思われます。それは
ケンプファーに勝ったガンダム
ではなく、
ザクと相打ちになったガンダム
というイメージが強いからではないでしょうか? まぁ引き分けたと言っても、しっかりパイロット(バーニィ)は殺してるんですが。しかもガンダムパイロットのクリスは知らないまま。
ちなみに「嘘だと言ってよバーニィ」という名ゼリフは、この場面で使われたものではないので誤解なきよう。詳しくは本編をどうぞ
他にもごっついビームマシンガンを持ったゲルググJ(イェーガー)や、実は強いジムスナイパーカスタム、相変わらずやられ役なジムコマンドなどのMSは出てくるのですが、いかんせん地味。見た目じゃなくて活躍が。あと、昔のロボット大戦でお馴染みのトロイホースというペガサス級の戦艦があるのですが、これに出てくるのはグレイファントムです。
最終的に、このお話は悲劇として終わるのですが、バーニィが戦局に与えた影響を少し考察。
サイド6で試験中のアレックスが大破→アムロの元には届かない→限界値を超えたガンダムで乗り切る→ジオングと相打ち→終戦
となるわけですが、仮にバーニィがアレックスに無傷でやられたとします。
サイド6で試験中のアレックスは無傷→アムロの元に無事届く。調整も完璧→NT-1でアムロ大暴れ→恐らくジオング撃破(シャア死ぬ? いや、生き残るか)→アレックス健在、戦い続けてジオン側の被害増大→デラーズ艦隊やアクシズ脱出艦隊を見つけて落とす可能性アリ→デラーズ紛争起こらず、ティターンズ結成せず→アクシズも存在せず→平和?
もしかしてバーニィはとんでもないことをしでかしたのかもしれません・・・。公国側としては万々歳ですが、その後の可能性を考えると・・・。まぁあくまで妄想の世界ですけどね。
最後にOPとED曲について少々。この作品テーマソングの出来が恐ろしく素晴らしいのです。OPの「いつか空に届いて」は爽やか、EDの「遠い記憶」は泣かせます。歌うのは椎名恵さん。「LOVE IS ALL~愛を聴かせて~」が大ヒットしたらしいのですが、リアルタイムで知らないので何とも・・・。声は透明感があり、歌唱力も抜群に高いものを持っておられます。少なくとも、3ヶ月で曲が変わる今のガンダムソングなんか束になっても足下にも及びません。本当に「遠い記憶」は泣けます
またもや懲りずにほんのさわりを紹介させていただきました。いかんせん、この作品は1~2回しか見ていない上、非常に地味なのでうろ覚え・・・。記憶を辿り、文献に目を通し、資料を漁るうちに何とか甦ってきてこれだけ書けました。読んでいただいた方ありがとうございます。次があれば何を書こうか?
あらすじ
一年戦争終戦間際の宇宙世紀0079年、12月。ジオン公国軍の特務部隊“サイクロプス隊”が、地球連邦軍の新型ガンダムを強奪するため、北極基地を強襲した。しかし、その攻撃を逃れ、ガンダムを積んだシャトルは宇宙へと飛び立った。
中立のサイド6、リーアコロニーに住む少年アルは、ふとしたことからコロニーに運び込まれた新型ガンダムのコンテナをカメラに収める。それと同じ日、アルはリーアに戻ってきた幼馴染の女性クリスと再会する。彼女は、新型ガンダム“アレックス”の実験部隊でパイロットを務めていた。それを伏せて優しくアルに接するクリス。しかし、平穏だったアルの日常は、ジオン軍のリーア襲撃で一変する。初めてMS同士の戦闘を目撃したアルは、撃墜されたザクのパイロット、バーニィと出会う。(サンライズHPより引用)
参照:バンダイチャンネル→http://www.b-ch.com/
とまぁこんな感じです。<一年戦争のサイドストーリーとして、初めて富野由悠季監督の手から離れた作品と言えるでしょう。アムロもシャアも直接関係はありません。むしろニュータイプなど出てきません。その上主役もパイロットじゃありません。民間人、それも小学生のガキんちょです。特に戦ったりはしません。ってゆ~か、戦闘自体が少ないです。毎日のように出撃するTVシリーズと違って、実際にMS戦が起こるのは4回ほど。まぁ、中立のサイド6ですから当然と言えば当然ですが。恐らく、このお話の前後に同じような場所でアムロがリックドム12機を3分で沈めているはずです。
お話は、ジオンの特殊部隊サイクロプス隊が連邦の新型ガンダムを強奪すべく北極基地に奇襲をかけるところから始まります。ちなみに、ここで使われるMSはズゴックエクスペリメントとハイゴッグ、悪名高き水陸両用MSです。それぞれズゴックとゴッグの改良型なんですが、同時期に運用されたとは思えないほどデザインに差があります。もちろん前者の方がカッコいいのは言うまでもありませんが。
この時、サイクロプス隊は4人で戦うのですが、早速1人やられてしまいます。この結果が強さに疑問符を付けてしまったがために、ゲームでは中ボス的な扱いになっています。前回のガトーはバリバリの大ボスなのに。その後、リーアコロニーに潜入したサイクロプス隊には補充兵として、新兵のバーニィことバーナードワイズマン伍長が加わります。はい、この人結構重要です。新兵なんで実戦経験は皆無、案の定足を引っ張ります。しかし、他のメンバーは親父な隊長シュタイナー・ハーディであったり、飲んだくれなおデブ、ミハイル・カインスキー(通称ミーシャ)であったり、バンダナ巻いた小っちゃい黒人ガブリエル・ラミレス・ガルシアであったりとある種散々です。バーニィが入ることでビジュアル的に緩和されました。
このバーニィ、ゲームなどでは大体ザクにしか乗せてもらえません。確かに搭乗機はFzのザク改です。しかも、恐らく一年戦争で初めてガンダムタイプのMSを倒したジオン兵(陸戦型の79ガンダムは除く)だと思われます。相打ちでしたが。そういうことがその後の[バーニィ=ザク]という方程式を生み出したのではないでしょうか?
対する連邦はクリスチーナ・マッケンジー中尉。見た目美人、落ち着いていて大人な雰囲気が出ています。第十三独立部隊(ホワイトベース)のクルーよりも何倍もいいと思うのは私だけでしょうか? 21歳なんで、ブライトやミライさんより年上です。あ、シャアよりも上か。彼女はパイロットではなく、シューフィッターという機体調整をしている人なんですね。まぁテストパイロットみたいなこともしますし、実戦にも出ましたが。歴代のガンダムヒロインの中では中々に人気もあるようです。彼女はアルを介して偶然知り合ったバーニィと互いに好意を抱きあうんですね。でも最後は・・・。
今作を象徴するMSと言えば、誰がなんと言おうとケンプファー。型式もMS-18Eとなっております。18ということはゲルググ~ギャン~ジオング~ガルバルディαの次に位置しますね。ゲルググのスペックはガンダムより上なので、同程度の技量を持つパイロット同士なら、ガンダムに勝てます。ただ、弱点としてビーム兵器を搭載していないのと、稼働時間が極端に短いというのが挙げられます。いえ、ビームを装備することは可能なんですが、そしたら動かなくなってしまうんですね。恐らくΖΖガンダムよりも稼働時間は短いのではないでしょうか(ΖΖは10分ほど)?
まぁそれは置いといて、このMSは実弾兵器しか持っていません。ショットガン、シュツルムファウスト、バズーカ、チェーンマインなど。フル装備でコロニー内を飛ぶ姿はシビれます。中でも、チェーンマインと呼ばれる武器は、地雷がムチのように連なってるんですね。それで、相手の体に巻きつけてドカンと。そうなるはずだったのですが、フルアーマーアレックスのチョバムアーマー(増加装甲)しか吹き飛ばせませんでした。本当は強いはずなんですけどね~・・・。そしてその後はアレックスの腕に装備されている90mmガトリングの掃射を受けて大破。パイロットのミーシャも戦死という結果になりました。3話ぐらい組み上げたのに、壊れるのは数秒です。
対するガンダムはNT-1アレックス。ニュータイプ専用機なんですが、別にファンネルが付いているわけではありません。マグネットコーティング(ピップエレキバンみたいなもの)を標準装備して反応速度を上げたぐらいです。あとは史上初の全周囲モニター設置とか。どう見ても本家のRX-78-2よりは強いはずなんです。ですが、ファンには弱いというイメージが付いていると思われます。それは
ケンプファーに勝ったガンダム
ではなく、
ザクと相打ちになったガンダム
というイメージが強いからではないでしょうか? まぁ引き分けたと言っても、しっかりパイロット(バーニィ)は殺してるんですが。しかもガンダムパイロットのクリスは知らないまま。
ちなみに「嘘だと言ってよバーニィ」という名ゼリフは、この場面で使われたものではないので誤解なきよう。詳しくは本編をどうぞ
他にもごっついビームマシンガンを持ったゲルググJ(イェーガー)や、実は強いジムスナイパーカスタム、相変わらずやられ役なジムコマンドなどのMSは出てくるのですが、いかんせん地味。見た目じゃなくて活躍が。あと、昔のロボット大戦でお馴染みのトロイホースというペガサス級の戦艦があるのですが、これに出てくるのはグレイファントムです。
最終的に、このお話は悲劇として終わるのですが、バーニィが戦局に与えた影響を少し考察。
サイド6で試験中のアレックスが大破→アムロの元には届かない→限界値を超えたガンダムで乗り切る→ジオングと相打ち→終戦
となるわけですが、仮にバーニィがアレックスに無傷でやられたとします。
サイド6で試験中のアレックスは無傷→アムロの元に無事届く。調整も完璧→NT-1でアムロ大暴れ→恐らくジオング撃破(シャア死ぬ? いや、生き残るか)→アレックス健在、戦い続けてジオン側の被害増大→デラーズ艦隊やアクシズ脱出艦隊を見つけて落とす可能性アリ→デラーズ紛争起こらず、ティターンズ結成せず→アクシズも存在せず→平和?
もしかしてバーニィはとんでもないことをしでかしたのかもしれません・・・。公国側としては万々歳ですが、その後の可能性を考えると・・・。まぁあくまで妄想の世界ですけどね。
最後にOPとED曲について少々。この作品テーマソングの出来が恐ろしく素晴らしいのです。OPの「いつか空に届いて」は爽やか、EDの「遠い記憶」は泣かせます。歌うのは椎名恵さん。「LOVE IS ALL~愛を聴かせて~」が大ヒットしたらしいのですが、リアルタイムで知らないので何とも・・・。声は透明感があり、歌唱力も抜群に高いものを持っておられます。少なくとも、3ヶ月で曲が変わる今のガンダムソングなんか束になっても足下にも及びません。本当に「遠い記憶」は泣けます
またもや懲りずにほんのさわりを紹介させていただきました。いかんせん、この作品は1~2回しか見ていない上、非常に地味なのでうろ覚え・・・。記憶を辿り、文献に目を通し、資料を漁るうちに何とか甦ってきてこれだけ書けました。読んでいただいた方ありがとうございます。次があれば何を書こうか?
Oh let me love you so…
優しい曲なのに熱くなります…そういえばゲルググJはこの時が初だったんですね。完全に忘れてました。やはり地味。バーニィは軍人(ジオンのね)臭くないし、クリスとアルの関係もヌルいし、書かれてある通りサイド6は中立だし…でも、戦争臭さが見えないのが、題名の通り、ポケットの中の戦争なんだな、と思いますね。
けれど、ケンプファーの出撃前、ミーシャの「滅び行く者の為に」には痺れました…結末を分かっていながらも死地に赴く根っからの軍人。どうもこういうオヤジには弱いな僕は。やっぱりジオンですよ、ジオン。
校舎の窓越しに見るMS、ってのはかなりのインパクトだったよなぁ…。
ジオン視点で、しかも少数ゲリラ部隊で、っていう完全なサイドストーリー加減が心くすぐられる逸作品ですねぇ。
本文中にもありましたが― スパロボやGジェネで必ずザクに乗せられ、当然のことながらその後に後継機を与えられることのないバーニィ。そして、デンドロビウムが登場しない場合、初期段階で激弱試作1号機と共に配備されるコウ。作中の思い入れが強いため、何とかこいつらを長く使ってやろうと機体改造に無茶苦茶コスト掛けたりしてたっけ。(苦笑)
次回のリクエストはF91で! 誰が何と言おうと、G系MSで最も美しい機体はF91だ☆ あと、個人的にはこの作品の「エターナル・ウィンド」も名曲です♪