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カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

佐藤天彦がPonanzaに2連敗

2017年05月22日 10時09分44秒 | 将棋

2017/05/20 行なわれた将棋対局で

佐藤天彦×-○Ponanza(将棋ソフト)

となり

結局この対局は佐藤天彦名人の2連敗になり、これで将棋ソフトとプロ棋士の公式対局は最後となりました。

とにかく過去のデータをたくさん蓄積している将棋ソフトの力はプロ棋士を上回ってきたようです。 


佐藤天彦名人が将棋ソフト「PONANZA」に連敗:日刊スポーツ 2017年5月20日19時48分 

佐藤天彦名人、人工知能に敗北決定 将棋・電王戦:朝日新聞 2017年5月20日21時21分 

当ブログの「将棋」関連は以下の通りです。

将棋

さてさて、皆様はどう思われますか。


藤井聡太18連勝(将棋)

2017年05月19日 04時24分13秒 | 将棋

興味のない人にはどうでもいいお話でたいへん申し訳ありません(笑)。

将棋の藤井聡太4段が

2017/05/18 関西将棋会館で行なわれた公式戦「加古川青龍杯」で武内4段に勝ち、昨年(2016年10月1日)プロ入りして半年強になりますが、公式戦で18勝0敗〔18連勝〕となりました。

14歳の中学生が並み居るプロを相手に18連勝とは驚きます。

しかし小学校6年生の時から詰将棋解答選手権で3連覇でありむしろこちらのほうに驚きます。これまたアマチュアのそうそうたる詰将棋ファンや天才プロ棋士が参加する中での快挙で、もう驚くしかないほどの速度で解きます。:出典

なお記録に関しては

  • プロ入り後の無敗連勝記録「18」は藤井聡太が更新中
  • プロの連勝記録「28」は今でも神谷(56)が保持〔26歳の頃に達成
  • プロの連勝記録「18」はかつて羽生や丸山らが達成しているとのこと
  • もしも藤井聡太があと11連勝を続けると、プロデビュー後の記録がプロ棋士の記録を塗り替えることになり大騒動ですね(笑)。プロ野球に例えるならば、プロ1年目に日本記録 本塁打記録(バレンティンの60)・安打記録(秋山祥吾の216)・打率記録(バースの0.389)のどれかを超えるということです。:出典

もし藤井聡太の残した棋譜を見たい方は

こちらのサイトの左上の「将棋DB2」をクリック、検索窓に「藤井聡太」と入力して「検索ボタン」をクリック、その後お好きな対局を選んで下さい。

さてさて、皆様はどう思われますか。


藤井聡太17勝0敗(中学生棋士)

2017年05月13日 01時04分07秒 | 将棋

将棋の藤井聡太4段(14)が

「王将戦」予選・対西川戦に勝って、半年ほど前のプロ入りから「公式戦17勝0敗」になったようです。

まだ中学3年のプロが並み居るプロを相手にして17連勝、しかも非公式戦を加えると、負けもあるものの40歳を越えるタイトル保持者羽生や元保持者の深浦らを破っています。

羽生善治が、中学生棋士になってから40歳を越えても30年間ずっとトップを走り続けたように見えましたが

  • 渡辺明(1984年4月23日 - )の台頭:現在竜王位・棋聖位の2冠王
  • 佐藤天彦(1988年1月16日 - )名人の誕生:昨年2016年5月に羽生善治から名人位を奪取。2017年度の「名人戦」7番勝負は目下継続中で、挑戦者の稲葉陽が2勝1敗という状況。第4局は5月16-17日。またコンピュータ将棋戦「電王戦」2番勝負では1敗のあと最後の2局目が5月20日
  • 森内俊之の順位戦引退(フリークラスへ転出しただけで棋士の引退ではなく、順位戦以外の棋戦へ参加する事は可能)
  • そして新しく最若中学生棋士藤井聡太が誕生し、2017/05/12の対局で半年のプロ公式戦で17連勝を飾った、という流れです。 

時代は代わっていくものなんですね。ただし羽生もまだなお三冠王(王位・王座・棋聖)を保持しています。 


さて藤井聡太のこれから1週間の予定ですが 

  • 2017/05/14(日曜日)10:30-12:00放映予定のNHK杯予選では千田-藤井戦があり、これだけは前もって結果が分っていて、藤井聡太が勝って13連勝しております。実際の対局は放映日から1ヶ月ほど前の2017/04/17だったようです。
  • 2017/05/18(木曜日)「加古川青流戦」予選で竹内雄悟四段(29)との対局。この加古川青流戦は、プロの4段・奨励会最高位の3段上位者・女流棋士2名・アマチュア3名による勝抜き戦です。

こんなのは、まるで「藤井聡太・追っかけ」のようですね。 

さてさて、皆様はどう思われますか。


藤井聡太四段16連勝

2017年05月05日 03時54分08秒 | 将棋

将棋に興味のある方は、ブログ右蘭の下の方にある「カテゴリー」から

将棋

を選んでください。 

つい先日の当ブログ将棋関連記事は「最近の将棋といえば(2017/04/22)」でした。 


昨年2016年10月にプロ将棋棋士になったばかりの藤井聡太は、まだ中学3年生です。

  • プロ棋士誕生の新記録を更新しました(14歳2か月)。
  • 昨日までにプロ公式戦で16連勝を飾りました。

公式戦とはいえ

炎の七番勝負」で数多くの先輩たちを相手に6勝1敗と大健闘したのは、つい最近のことでした。

ここでは深浦九段や佐藤康光九段を破り、最後には羽生善治三冠をも破っています。唯一負けたのは、永瀬拓矢でした。

その藤井聡太が対局した最新の公式戦が2017/05/04。 


14歳藤井聡太四段が破竹16連勝、横山アマを下す

日刊スポーツ 2017年5月4日16時55分 


なぜ「日刊スポーツ」なのか、というのは別として・・・・・・

藤井聡太はこれに勝って16勝0敗となっているのです。

藤井は、公式戦ですでに深浦・佐藤(康)・羽生を破っているので、公式戦の新人王戦トーナメントで「アマチュアの横山」に負けては、それこそ番狂わせでした。

これは昨日インターネットで生中継されていて、序盤は先手の横山がリードしており、ひょっとしたら、と思わせましたが、ぎりぎりのところで最後は後手の藤井聡太が勝ったようです。 


ところで14歳で新記録と言えば 

岩崎恭子(1992年バルセロナ五輪200m平泳ぎ1位)

を除外するわけにはまいりません。岩崎は14歳6日でした。

レース直後のインタビューで発した「今まで生きてきた中で、一番幸せです。」といったのは、流行語にもなりました。本人は後悔しているようですが・・・・・・。

しかし上には上があるもの。 


藤沢 里菜(ふじさわ りな、1998年9月18日 - )は、日本棋院東京本院所属の囲碁の女流棋士、三段。囲碁棋士のプロ入り最年少記録保持者(11歳6カ月):Wikipedia

藤沢秀行(1925-2009)の孫らしいですね。 


さてさて、皆様はどう思われますか。


最近の将棋といえば

2017年04月22日 15時30分21秒 | 将棋

今回は、

  1. 名人戦(公式戦)
  2. 藤井聡太7番勝負(公式戦)
  3. 電王戦(公式戦)

について。


1.名人戦

  • 昨日(2017/04/21)終わった「2017年度将棋名人戦第2局」
  • 対戦は、佐藤天彦名人(29)と、稲葉陽挑戦者(28)
  • 稲葉先勝後の第2局目でしたが、佐藤の圧勝で終わりました
これで1勝1敗、残り5番勝負となって、次回第3局目は、佐藤の先手で 2017/05/01-02に行なわれます。

なおそれ以外の日には、上記 AbemaTV では別の将棋番組を流しています。

また無料の棋譜を御覧になりたいかたは こちらからどうぞ。また「名人戦」以外の棋譜をみたいなら、その画面の左上「将棋DB2」をクリックしてから、検索窓に、知りたい棋士名や棋戦名を入力して下さい。

2.藤井聡太7番勝負 

藤井聡太(14)を忘れてはいけません。

早実の清宮幸太郎(17)も凄いと思われますが、藤井聡太はプロ棋士への最短記録を作り、しかも最近、非公式戦ではありますが、そうそうたるプロ棋士(4段~9段)に勝っており、最後の7戦目が 2017/04/23 19:00 (明日の夜←訂正)からインターネットで放映されます。

今まで藤井聡太が5勝1敗である上に、最後の相手が羽生善治というのですから、盛り上がらないはずがありません。羽生善治も中学生でプロ棋士になっていますので、新旧天才同士の戦い、というところです。

今までの藤井聡太4段の「炎の7番勝負(非公式戦)」 

1 藤井聡太四段○-×増田康宏四段
2 藤井聡太四段×-○永瀬拓矢六段
3 藤井聡太四段○-×斎藤慎太郎六段
4 藤井聡太四段○-×中村太地六段
5 藤井聡太四段○-×深浦康市九段
6 藤井聡太四段○-×佐藤康光九段
7 藤井聡太四段 - 羽生善治九段(4時間後に開始)

なんと藤井聡太の5勝1敗ですね。しかも相手が強豪ばかり!(先後を考慮した表示ではありません)

永瀬拓矢も各タイトル戦(竜王戦・棋聖戦など)で挑戦し惜しくも奪取には至っていませんが、その実力は怖れられていますね。何よりもSelene(コンピュータソフト)との対戦で「角不成」を指してこれをSeleneが認識できずに反則勝ちしたのが強烈な想い出です。


3.電王戦は人間とコンピュータの戦い
Ponanzaが佐藤天彦名人に勝ったあと、最後となる2局目が 2017/05/20におこなわれます。

30年前には私が、飛角はもちろん、両香・両桂を落としてでも勝てたほどだらしないコンピュータ将棋の時代でしたが、それでは物足りず「平手で最短何手で勝てるか」を競い合ったものです(笑)。

しかし30年後の今、プロの最高峰でも負けることが多くなるほど腕を上げた将棋ソフト。私の場合、もう何回も待ったをしてやっと勝てることがある(それでも勝率1割ほど)という段階になってしまいました(笑)。尤も一杯気分でいいかげんにやるからかも(笑)。

人間とロボットが、スポーツをしたり何かを競い合ったとき、ロボットが人間に優ることが増えてきたのにそれほど言わないのですが、なぜかチェス・将棋・囲碁でコンピュータに勝てなくなりつつある現状を「危機感」もって語る人が多いのか、不思議ですね。 


ついでにご紹介するのが3月のライオン

  • NHKTVでもやっていたはずのアニメ
  • 映画にもなり神木隆之介が演じたとのことです。

さてさて、皆様はどう思われますか。


将棋名人戦始まる

2017年04月08日 09時08分56秒 | 将棋

昨年2016年4月の名人戦7番勝負で

佐藤天彦(あまひこ・福岡県福岡市出身:当時8段)が第5局(5月31日)で当時の羽生善治(はぶよしはる)名人に勝ち、名人位を奪取し9段位に。

  • 「名人位」のほうは、ほかのタイトル戦と同じで1年後に防衛戦があり、この勝敗によって「タイトル防衛」か「タイトル失冠(挑戦者がタイトル奪取)」が決まります。
  • 一方「段位」のほうは、下がることがない「称号」で、年間固定給料などは所属する級(これは成績によって上下する)によって決まり、これに各種タイトル戦予選などの対局料などが入るようです。
  • よって羽生は、今まで名人位のほうが優先されるため9段は名乗っていませんでしたが、名人を奪取されたあとの今では9段位です。ただし羽生は、ほかのタイトルを保持しているため(2017年04月現在:王位・王座・棋聖)、こちらのほうが優先され、「羽生三冠」などと呼ばれているようです。
  • 羽生は2016年度(2017年3月31日終了)のA級順位戦(下記参照)では稲葉などに敗れ、惜しくも挑戦者になれず、稲葉が優勝し現在名人位に挑戦中ということです。

そして佐藤は1年間名人の地位にあり

翌年となる今年2017年4月、佐藤天彦名人に挑戦してきたのが、同じ30歳前の稲葉8段(兵庫県西宮市出身:甲子園球場も西宮市にある)。名人戦の場合も、毎年A級順位戦優勝者の挑戦を受けなければならず、これを保持者の側から「防衛戦」とも称され、挑戦者の側から言えば「タイトル挑戦」になります。

一昨日2017/04/06に始まった今年の名人戦7番勝負の1局目、2日目の昨日の夕方、先手佐藤が投了し、後手番の稲葉が7番勝負の初戦を飾ったという次第です。〔棋譜はこちら

挑戦者の後手稲葉が指した

  • 44手目「△35歩(打ち)▲同飛△26歩(歩の突き出し)
  • 53手目▲24歩に対する「△25角(飛取り)▲23歩成(銀取り)△34角(角逃げ)

などが先手佐藤名人や解説者はもちろんのこと視聴者の読みにもない指し手だったようで、稲葉の力強さを見せつけました。

ただし、まだ7番勝負の1局目が終わっただけであり、佐藤名人も名うての妙手発してきた人なので、この先どうなるか、まったく分りません。

将棋名人戦と言えば

ずっと、羽生善治か森内俊之のどちらか、あるいは両者の対戦だったので、これぞという時以外は比較的無難な進行が多かったように記憶しています。

しかし若い佐藤・稲葉の時代になって、中盤からどんどん新しい手が生まれるようになり、目を離せなくなりました。 


「将棋」と言えば、並んで語られることが多いのが「囲碁」

囲碁の発展も見逃せません。このゲームでは、どうしても先着する先手が有利なため「コミ」というハンディを後手に与えることで、勝敗のバランスを保っております。コミに関してこちらによれば

    • 1939年 コミを4目半に
    • 1974年 コミを5目半に
    • 2002年 コミを6目半に

この勢いだと2000年代の後半(2050年以降)には

    • コミは7目半になっているかも知れません。この調子でどんどん先手が有利になり、その都度コミを増やすことで「勝敗のバランスを保っている」とも言えます。
    • 囲碁の世界で「研究が進み、コミが減る」という時代がやってくるのでしょうか。

一方将棋の場合

江戸時代の頃から先手・後手の拮抗は続いており、こちらによれば2008年度だけでしょうが「後手の勝率50.2%」という年もありましたが、その後、落ち着いてきて、プロの棋戦でも「少し先手が有利(先手の勝率53%程度)」と言える状況になってきました。

また同じこちらでは、プロ棋士にも勝つようになってきたコンピュータソフト同士の1700局の結果として「先手の勝率が52%と拮抗しているので驚きます。

将棋の場合、あと100年ほど「先手が一方的に有利」にはなりそうにありません。

つまり将棋は、勝敗が均衡するようなルールになっていて

囲碁のような「コミ」というバランスをとる必要がない絶妙のゲームになっているようです。

ただし将棋と囲碁のどちらがゲームとして立派かについては、好みによって意見が分かれます。

チェスの場合、こちらによれば

先手が有利と判定されてはいても、先手の40勝28敗(32引き分け)だそうで、これをどう解釈するか・・・・・・

①引き分けが多すぎる。←ゲームとして行き詰まっているか?

②引き分けを度外視すれば先手の勝率は59%〔=40/(40+28)〕

③引き分け32を半分の勝ち(それぞれ16)とみなせば、先手の勝率は56%〔=(40+16)/100)〕

ということで統計の扱い方にもよりますが、将棋とチェスを比較すると、それほど大きな「先手有利」の差が示されているとは言えず、ややチェスのほうが「先手有利程度なのかも知れません。

人間のゲームとしての地位は、まだまだ続いているようです。

さてさて、皆様はどう思われますか。


森内がB1へ陥落

2017年02月28日 01時57分35秒 | 将棋

2017/02/25の「2016年度将棋A級順位戦の最終日」をPCのインターネットTVで視聴しました。

実はこの「abemaTV」を視聴したのは今回初めてでした。ただしこのインターネットTVは、ブラウザによりうまく表示できないことがあるようです。

ご承知の通りブラウザとしては

IE FireFox Chrome 

などがあり、私も用途によって使い分けています。IEへの負担を軽減する目的もあり、サイトにふさわしいブラウザを使っています。皆様も一つのブラウザに頼ることなく、ご自分で選択して下さいますよう。 

さて 2017/02/25

将棋界での1軍であるA級順位戦の、最終戦がありました。毎年4月に始まり3月に終わるという形式の日程です。

この日森内俊之が負けたので、若い頃にA級に上がり名人在位期間を含め22年間ずっと守ってきたその座から陥落してしまい、2017年4月(森内46歳のころ)からB1級で指すことになりました。

そういえば先日三浦問題で辞任したのが、現役棋士で将棋連盟会長だった谷川浩司(2012-2017)が会長職のままA級在位32年のあとB1級へ陥落が決まり、2014年4月(52歳の頃)から3年連続してB1級で指しており、2017/02/26現在あと1局を残して5勝6敗です。

さらにさかのぼれば、中原誠が名人位を含む34年ほどのA級在籍のあとB1級へ陥落し2000年(53歳の頃)から2期連続で対局をこなし、フリークラスへ転出し2009年には引退しております。どうやら50歳前後が運命の分かれ道なんでしょうか。

先日

谷川浩司会長辞任にともない佐藤康光が会長になりましたが(あとで詳述)、佐藤も今年2017年2月に陥落の危険があり、会長になるとB1級へ陥落するものかと心配されました。

かつてNHKでも

この将棋A級順位戦最終日や名人戦・竜王戦それぞれ7番勝負(2日制)を2日がかりで日に2回ほど生中継していたのに、2014年あたりからそれもなくなり、寂しくなっておりました。

2016年4月あたりからabemaTVが開局し、不安定で画像が高品質とは言えないインターネットですが、無料で視聴できるのは、とてもいいことだと思います。

次回の将棋対局は

2017/03/01の王将戦第5局、2017/03/09のB1級最終戦ですが、この日もabemaTVによる生中継があるのでしょうか。

現在の王将戦の状況:郷田真隆王将1勝・久保挑戦者3勝

現在のB1級戦の状況:こちら。 

ところで三浦問題でもめているらしい日本将棋連盟。

現役棋士が会長や理事を務める(1人だけ連盟職員が理事)という時代遅れの閉鎖的な制度を改め、外部からの経営専門家も交えた運営形式にすべきだと私は考えています。

そうでないと経営や組織に素人の棋士たちが、今回のようなトラブルをまたまた繰り返すことでしょう。現実に発生したトラブルは解決すべき問題でしょうが、将来的に組織を維持するためには、組織の運営の中心に経営に長けた人も置くべきです。

それをしないで棋士だけが運営に携わっていると、公益社団法人たる資格がなくなる、と言えます。

また2017/02/27に棋士総会があり

  • 理事解任可決 青野照市 中川大輔 片上大輔
  • 理事解任否決 東 和男 佐藤秀司
  • 棋士会会長に中村修を選出(2017年6月まで)

谷川浩司会長が辞任し 2017/02/06 に決まったのが

  • 将棋連盟会長 佐藤康光2017年6月まで
  • 新理事選出  井上慶太2017年6月まで

さてさて、皆様はどう思われますか。


NHKの「将棋フォーカス」・「囲碁フォーカス」

2017年02月13日 04時24分34秒 | 将棋

どうも気になる出演者たちのカメラ目線。

そういう風にNHKの番組担当者が教え込んでおり、出演者たちは、それに従っただけ、と思われます。

毎週日曜日のお昼前後に、NHK・Eテレで放映されている「将棋フォーカス・囲碁フォーカス」ですが・・・・・・ 


大きな将棋盤・囲碁盤を真ん中に挟んで、左側に聞き手(女性)、右側に講師(男性)が立っております。

番組としてどんな将棋・囲碁レベルの人を講座の対象者とするかが難しい問題とはいえ、それぞれの解説の中には、視聴者が知りたい内容が加味されていて、それなりに工夫が見られるので、私は好感しているほうです。

しかし将棋・囲碁の番組の両方で、なぜか

出演して盤を挟んでいる両者が、定期的(5~20秒ごと)にカメラ目線になるのが、どうも「めざわり」なんです。

普通、視聴者は、解説している声を聞きながら盤に視線が集中しているのに、意味なく「ひんぱんに」左右の人が同時にこちらを向き、どうしても視聴者の視線がそちらに移ってしまうのです。一体どういうことですか(笑)。

講座内容ではなく、そういう講師たちの「ひんぱん」なカメラ目線を「視聴者が望んでいる」からでしょうか。

尤も出演者が

視聴者を忘れて解説に没頭してしまうのも困ったもので、それを避ける意味で、将棋・囲碁とも「定期的にこちら(カメラ)のほうを向く」よう指導しているのでしょう。

しかし同時に高すぎる頻度で2人がこちらを向くのは、いかにも「やらせのような気がします。もっと「自然」にふるまいませんか(笑)。

また定期的にこちらを向くのは構いませんが、もう少しその頻度を下げてはどうか、という意見もあるでしょう。

改善案として

  • 「1分に1回」程度、ディレクターの指示でカメラ目線になる。
  • もっとひんぱんにしたければそれでも構いませんが、「2人が、同時ではなく(ばらばらで)、30秒に1回ほどこちらを向く」のは、どうでしょうか。
  • 5秒ごとにこちらを向く、のはダメです。

まとめると

「講師たちが同時にカメラ目線になる頻度が高すぎる」

そういう番組構成方法に疑問をもち、述べてみました。

さてさて、皆様はどう思われますか。


加藤一二三(将棋棋士)引退決定

2017年01月22日 03時23分15秒 | 将棋

棋界の現役最長老だった加藤一二三(77)が

  • 将棋界を5段階にわけた最下段のC2級で降級点が3点に達し
  • 通常ならばフリークラスへ陥落となるところですが、このクラスの定年が60歳とのことで、自動的に引退が決まった

とのことです。:スポーツ報知 2017/1/19

加藤一二三より先に引退したのは

中原誠  ・・・・・・2009年03月31日引退

内藤国雄・・・・・・2015年03月31日引退

田中魁秀・・・・・・2015年12月31日引退

またこちらによれば、近々、フリークラス入り、あるいは引退しそうなのは、順不同で

森、藤原、岡崎・・・・・・きっと時代が変わったのでしょう。

最後に加藤一二三に関連した賢者の言葉を並べました。


(藤沢秀行)羽生善治[ハブヨシハル]五段はどうなんですか。若手ではナンバーワンなんですか?

(芹沢博文)14-5歳で四段に上がったことは評価しますけどね。私の考えで言えば、名人にはなれないですね。将棋が小さい。・・・・あの程度の成績の良さで比べたらね、加藤一二三九段ならもっと前に名人を取っていますよ。:P.128 勝負の世界 毎日コミュニケーションズ 

すでにこの対談者である藤沢秀行(1925-2009)も芹沢博文(1936-1987)も帰らぬ人となりましたが、残念なことにこの芹沢の予言ははずれ、大山→中原→谷川→羽生(はぶ)となり、羽生は長く名人位を取り続けました。

そして加藤一二三は各種タイトルを取った後に、念願の名人位を1982年にようやく中原誠から奪取しますが、翌年1983年に谷川浩司がこれを奪取します。

このころ奨励会を脱したのが羽生善治でした。


 「ああこれで奨励会を卒業した。プロ棋士になれた」 周囲は谷川以来の中学生棋士の誕生で騒然としていたが、(羽生)善治少年は自分でも驚くほど冷静であった。

加藤一二三、谷川浩司に並ぶ14才、最年少棋士であった。また、1982年、奨励会入りしてからちょうど3年というスピードは、谷川の3年9カ月を上回る記録である。善次少年が憧れて尊敬していた中原元名人でさえ8年かかったのだから、すごい記録である。p:36 大矢順正 棋士になるには ぺりかん社 

そして昨年2016年、その羽生善治や加藤一二三を超える若さで中学生プロになったのが・・・・・・ 


藤井聡太(ふじい そうた 2002年7月19日 - )

(プロ資格を得た勝利の日)14歳2か月という年齢は加藤一二三の14歳7か月を62年ぶりに更新する最年少記録:Wikipedia

その後さっそくプロとしての初戦2016年12月24日の竜王戦ランキング戦があり、藤井が加藤一二三九段に勝利をおさめています。1239段ではありません(笑)。

詰将棋にも才能を発揮する天才が、これからもすくすくとその才能を開花するよう祈るだけです。


さてさて、皆様はどう思われますか。


将棋界の「三浦問題」

2017年01月19日 06時42分40秒 | 将棋

日本将棋連盟の谷川浩司会長が会長職を辞任するとのこと。 


 <谷川会長の「ご挨拶」は以下の通り> 

 謹んでご報告申し上げます。この度、会長を辞任させて頂くことと致しました。

 第三者調査委員会から報告書を頂き、年末年始をはさんでいろいろと考えた結果、将棋ファンの皆様、主催社・協賛社の皆様、そして三浦弘行九段に誠意をお伝えするには、会長が辞任するのが一番、という結論に至りました。

 加えて、昨年の10月以降、対応に苦慮する中で心身ともに不調をきたすようになってしまいました。このような状況の中で責任ある立場を続けるのは、将棋連盟にも迷惑がかかると考えました。 

 専務時代を含めると約5年半、お世話になりました皆様には申し訳ありませんが、ご理解頂ければと思います。なお、空白期間を作ることはできませんので、新しい会長が決定するまでの期間は務めさせて頂きますことをご了承下さい。

 関係者の皆様、将棋ファンの皆様にご迷惑をおかけしましたことを、あらためて深くお詫び申し上げます。
 平成29年1月18日 

スポーツ報知2017年1月18日11時28分 


やはり第三者委員会を置いて調査させるものですね。

この調査結果を最大限にいかすことを当事者が認識しなければなりませんが。

囲碁の日本棋院では、運営の常任理事以上の中にすでに第三者が入っています。どれほど権力があるのか不明ですが。

一方将棋連盟の場合、すべての常勤理事以上が現役棋士たち(1人だけ連盟職員)であり、第三者委員会の役割は、いっそう高そうです。その人選に問題があるのかも知れませんが。 


ことの発端は

三浦が対局中にしばしば「長すぎる」休憩をとっており将棋ソフトを参照しているに違いないと、さる棋士がたれ込んだことがきっかけらしい。

これには隔世の感があり、30年も前の将棋ソフト相手なら、アマ2~3段にすぎない私が駒を(飛角はもちろん香桂も)落としてでも勝てたという「シロモノ」でしたが、30年後の今ではプロでさえ研究用に将棋ソフトを利用し、自分の意外な盲点探しに活用しているとのことです。公式戦で将棋ソフトに負けるプロ棋士が多くなってきたことが、ソフトの飛躍的な実力向上を証明していますね。

そういった時代に起ったのが三浦問題。

多分、三浦以外にも怪しい棋士がいたに違いありませんが、普段の人間付き合いの関係で、三浦が生け贄にされたのでしょう。

第三者委員会の調査結果

  • 将棋ソフトを使用したという証拠は見られなかった。
  • 連盟の処分は正当だった。三浦の3ヶ月ほど(2016/10-12)の対局停止・竜王戦の挑戦者に決まっていたがこれも停止となり、挑戦者は「挑戦者決定戦で三浦に敗れた丸山」に決まり、結果として渡辺明が4勝3敗で辛くも防衛した。←このURLは変更される可能性あり。
  • 今A級に所属する三浦は当時1勝3敗で該当する対局分を不戦敗とされB1級へ降格となる可能性が高かったのですが、特例救済措置として「三浦は残留」とし、来期2017/4~2018/3は通常10名で戦うところ、11名に増えた。多分A級からB1級への降格者は通常2名のところ、2018年3月だけ特例で3名になるはず。

つまり

ソフト使用容疑の証拠は見あたらなかったが、緊急の将棋連盟の処置は有効とし、谷川浩司会長の辞任で決着したようです。

今後、三浦への名誉回復の措置がなされることでしょう。

私の所感としては、一部を上で述べましたが

  • 理事に常勤の第三者をおくこと
  • 規則が現状に追いつかなかった風潮を改め、問題が起る前に規約を見直すこと
  • たとえ、怪しい人を処罰する事なく、またたとえ隠蔽工作が功を奏したとしても、問答無用とばかり「合理的な疑義」を無視して証拠が薄弱なまま「独裁国家らしく」有罪とする危険な手法よりはマシな結果だったと思います。つまり刑事・民事にかかわらず「疑わしきは罰せず・推定無罪」と証拠主義に走るのは当然かなと思いました。

社会風潮を背景にして、問答無用とばかり「合理的な疑義」を無視して証拠が薄弱なまま「独裁国家らしく」有罪とする危険な手法を、さる非法治国家(人治国家)ではまだ採用しているようですね。どこの国とは申し上げませんが・・・・・・(笑)。

仮にですが、2017/3/31までに

現在棋士会長の佐藤康光が後任の会長になったとし、更にA級の佐藤康光がB1へ降格したと仮定するなら、日本将棋連盟の会長になると谷川に続いて佐藤もA級からB1級へ降級する、という珍しいことになりますが、これは気楽な外野の見解でしょうか(笑)。


さてさて、皆様はどう思われますか。

不正行為について(その2)

2016年10月12日 22時20分51秒 | 将棋

当ブログでは

2016年10月10日 04時33分09秒の記事「不正行為について」で将棋対局におけるスマホ使用について述べましたが、なんとそれを象徴するかのような事件が起りました。


三浦九段、将棋竜王戦に出場せず スマホで不正の疑い 

 日本将棋連盟は12日、15日に開幕する第29期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)で、挑戦者の三浦弘行九段(42)が出場しないことになったと発表した。対局中、スマートフォンなどに搭載の将棋ソフトを使って不正をした疑いもあるとして、説明を求めたという。連盟は、期日までに休場届が出されなかったため、12月31日まで公式戦の出場停止処分とした。 

 三浦九段は朝日新聞の取材に「不正はしていません。ぬれぎぬです」と話した。:朝日新聞2016年10月12日21時16分  


竜王戦は近く 2016/10/15(土曜) から京都天龍寺で始まるとのことですが

直前の決定に戸惑っている人が多いでしょう。

三浦の欠場が決まり、竜王戦には、挑戦者決定戦で三浦に敗れた丸山忠久が渡辺明竜王に挑戦することになったとのことです。

同紙によると、新挑戦者に決まった丸山忠久が「日本将棋連盟の決定には個人的に賛成しかねますが、竜王戦は将棋の最高棋戦ですので全力を尽くします」と立派なコメントを残したとのことです。 

素人の見方では、「対局中の不正があった」らしいとはいえ、まさか三浦が不正をはたらくとは思えませんが、丸山のコメントから想像されるように、普段からの仲間同士の対立が表面化し、罠にはめられたのか、なぜ明確に反証できなかったのか、疑問が残りました。 


三浦九段は本紙の取材に「まったくのぬれぎぬです。不正な行為は行っていません。今後は弁護士と相談して行動します」と語った。【山村英樹】 :毎日新聞 2016年10月12日 20時07分

 もし本当に「ぬれぎぬ」ならば、なぜ堂々と主張しなかったのか、という疑問がどうしても残ってしまうのです。よって、他の理由があるのでは、と疑念をもったしだいです。


興味のない方には、どうでもいいことでしょうが

日本将棋連盟という組織としては、久々のトラブルとなり、致命的な汚点となるでしょう。人数が多くなると、とかく対立が増えトラブルに発展するものです。

新挑戦者に決まった丸山と言えば

2016/09/08 三浦との竜王戦挑戦者決定3番勝負で1勝1敗のあと、先手三浦の▲23歩を放置して後手の丸山が先手王に迫り、結局三浦が勝った対局を思いだします。

さてさて、皆様はどう思われますか。


郷田王将が反則の「二歩」

2016年09月04日 12時02分22秒 | 将棋

将棋の公開対局(JTプロ公式戦:郷田真隆-佐藤天彦)で

優勢な郷田が終盤で「反則の2歩を打った〔朝日新聞:2016年9月3日

とのことには驚きました。というのは、昔の将棋棋士には

  • うっかりミス(ポカ)
  • 反則(2歩、2度指しなど)

がよく見られたものですが、近年それらが見られず、ちょっぴり寂しくなっていました。そこに今回の「懐かしい2歩」という反則がみられたのです。

ところで、対局相手の佐藤天彦は

今年2016年春の名人戦7番勝負で、時の名人羽生善治に挑戦して、見事に名人位を奪取しました。

初のタイトルが名人位だったのは、谷川浩司の名人位を思い出させます。

初のタイトル奪取(7大タイトル)が名人位だった例

  • 谷川浩司
  • 佐藤天彦
なおその他の棋士の「初タイトル」は
  • 羽生善治:竜王位(NHK杯はその前に得ている)
  • 中原誠:棋聖
  • 加藤一二三:十段位(竜王戦の前身)

なおついでになってしまいますが、最近のニュース

14歳のプロ棋士誕生毎日新聞:2016年9月3日

にも驚きました。プロの将棋棋士になる若さを更新したからです。今までの記録も併せ、4昇段時の年月で言えば
  1. 藤井聡太   2016/10/01 ・・・・ 14歳02ヶ月新記録
  2. 加藤一二三 1954/08/01 ・・・・ 14歳07ヶ月
  3. 谷川浩司   1976/12/20 ・・・・ 14歳08ヶ月
  4. 羽生善治   1985/12/18 ・・・・ 15歳02ヶ月
  5. 渡辺明      2000/04/01 ・・・・ 15歳11ヶ月
これはこちらによります。

将棋棋戦「王位戦」

2016年07月07日 02時11分02秒 | 将棋

今年2016年春の佐藤天彦名人誕生に涌く将棋界ですが、現在(2016/07/06)のところ7大タイトル分布は

  • 羽生善治・・・・・・王位・王座・棋聖
  • 渡辺明 ・・・・・・竜王・棋王
  • 郷田真隆・・・・・・王将
  • 佐藤天彦・・・・・・名人

いずれも、賞金額や、歴史に関係なく、タイトルの多さ・決定時期、の昇順に並べた結果です。

驚くのは

40歳を越えた羽生善治〔1970- 〕が、まだ先頭を走っており、1986年のプロデビューから30年にもわたり七冠王独占時代も含め大活躍してきたのは、特筆すべきことだと思います。

しかし羽生は今年2016年度

  • 今年2016年の春には、佐藤天彦〔1988- 〕に1勝4敗で名人位のタイトルを奪取されました。
  • 2016/07/13には棋聖戦5番勝負第4局目が予定されていて、現在、挑戦者である永瀬拓矢〔1992- 〕が羽生棋聖を2勝1敗としているため、永瀬棋聖が誕生する可能性もあるのです。 
  • また昨日2016/07/06の王位戦7番勝負第1局があり、羽生王位は挑戦者の木村一基に敗れました。
そろそろ世代が変わり始めたのかどうか、注目すべき年になったようです。

将棋新名人の誕生

2016年06月01日 09時56分01秒 | 将棋

昨日2016年5月31日の将棋名人戦7番勝負の第4局(2日目)で

挑戦者佐藤天彦〔1988- さとうあまひこ 福岡県出身〕が名人羽生善治〔1970- 埼玉県出身〕に勝ち、通算4勝1敗となって初の名人位を獲得しました。佐藤はこれから1年間「名人」として過ごすため、あの「順位戦」を戦わなくて済み、羽生善治が久しぶりにA級順位戦を戦うことになります。

「佐藤」姓は将棋界にもたくさんいて、佐藤康光(さとうやすみつ)とか佐藤天彦(あまひこ)など、「はちみつ」や「甘ひこ」を連想させ、なんとなく甘そうですね(笑)。

今のところ将棋棋士の「佐藤」姓は次の6人です。〔出典

佐藤康光・佐藤天彦・佐藤秀司・佐藤紳哉・佐藤和俊・佐藤慎一

佐藤天彦は、決して早咲きではありません。

  • 2015年10月王座戦5番勝負に挑戦しましたが、2勝3敗で羽生善治王座に敗れました。これが佐藤のタイトル戦初挑戦でした。 
  • 2016年02月棋王戦5番勝負に挑戦しましたが、1勝3敗で渡辺明棋王に敗れました。これが2回目のタイトル戦敗退。
  • そして今回の2016年4月~5月の名人戦7番勝負に挑戦者として出場し、みごと4勝1敗で羽生善治名人に勝ち、初のタイトルが「名人位」となりました。なお佐藤は昨年初めてA級に昇級していきなり優勝し、名人挑戦資格を得て、昨日見事に名人位に就いたのでした。
私はこれまでたくさんのA級棋士が次々と名人位に挑戦したのを見てきました。そして複数回挑戦したものの一度も名人位を名乗ることができなかった秀才たちがたくさんいたので、これを列挙してみます。〔日本将棋連盟
  • 高島一岐代
  • 花村元司
  • 丸田祐三
  • 二上達也
  • 有吉道夫
  • 灘 蓮照
  • 大内延介
  • 森けい二
  • 桐山清澄
  • 森安秀光
  • 高橋道雄
  • 森下 卓
  • 郷田真隆
  • 三浦弘行
  • 行方尚史(これが昨年2015年)
今回2016年度の名人戦で、佐藤天彦は1回目の挑戦でみごとに名人位を獲得したのでした。上記の人たち(中には複数回挑戦した人もいます)は、何回か名人位を獲得している人たちによって、打ちのめされています。これゆえに
  • 名人とは、獲るものではなく、選ばれるもの
という説が出てくる始末ですが、実際は
  • 名人とは、選ばれるものではなく、獲るもの
なんでしょうね。
  • 上記の人たちの中には、あと一歩で名人というところまで行った人がいましたが、その「一歩」が足りなかっただけなんです。
  • 選ばれたものだけが名人になれる、というのでは、余りにも寂し過ぎるというものです。 
升田幸三という異才を知っている私の見方ですが
  • 昔、たしかにすごい人がいましたが、いわゆるポカがよくあり、結局1局を勝てないことが多かったものです。
  • しかし今の棋士にはポカが少ないのです。

これは

  • 「それだけ今の棋士には異才がみられなくなった」ことを意味するのでしょうか。そうかも知れませんが、私は別の見方をしています。
  • 近年のプロ将棋界のレベルが底上げされ、全体的に「強くなった」ため、「ポカ」をするような人は昇級できなくなったからではないか、と考えています。
  • たしかに昔、すごい人はいましたが、全体的なレベルでいえばそれほど高かったとは言えず、したがって「ポカ」をするような人でも異才さえあれば上がれた、と言うわけです。

この見方が

あたっているかどうかはわかりません。

今やコンピュータがプロ棋士を上回ろうとしています。先日も山崎隆之が将棋ソフト「Ponanza」との2番勝負で2連敗しました。

プロの意地があるかも知れませんが、残りは、佐藤天彦や羽生善治などのタイトルホルダーが、コンピュータソフトに勝てるかどうか、という時代になってきたようです。

チェスの世界では、相当むかしにコンピュータが人間に勝っています。

囲碁の世界でもコンピュータが人間に勝つようになっています〔こちら1 こちら2 こちら3

かつて私は言ったことがありますが

  • サッカーの試合で、人間チームとロボットチームが戦って、もしもロボットが勝っても、大した話題にはならない
  • しかしチェスや囲碁や将棋で、ソフトウェアが人間に勝つと、大きな話題になる

これが何らかの「考えるヒント」になるかもしれません。

でも

コンピュータなんて、電源がなければ、動かないじゃないか。

とおっしゃる方がいるかも知れません。これまたその通りですが

人間も又、食べなければ生きていけませんし、寝なければ思考を維持できません。 

ということで、他の理由を探してコンピュータをけなしてくださいね(笑)。


七冠王

2016年04月23日 03時19分50秒 | 将棋

囲碁界での7冠王:

井山裕太〔1989/5/24- 〕が先日2016年4月20日に十段位を獲得して囲碁界では初の七冠王(26歳)になりました。〔産経 2016.4.20

将棋界での7冠王:

羽生善治〔1970/9/27- 〕が20年前の1996年2月14日に王将位を獲得して将棋界で初の七冠王(25歳)になっています。将棋界では20年も前にあったんですね。

20年前と現在、時代が代わっても将棋・囲碁で7冠を達成した人が、25歳~26歳だったというのも、何かを暗示しています。

羽生善治〔1970- 当時25歳〕が七冠王になった20年前に

将棋界では佐藤康光〔1969- 当時27歳〕・森下卓〔1966- 当時30歳〕など若手の台頭がめざましかったものでしたが、囲碁界では趙治勲〔当時40歳〕・加藤正夫当時49歳・依田紀基当時30歳・王立誠当時38歳など比較的年齢が高い人たちが多かったのです。

もっと前には、年配の大山らの全盛時代らしい「将棋には人生経験が必要だ」という言葉が飛びかっていたものですが、中原~谷川のあと、羽生の登場で一変しました。人生経験とは関係がない、純粋な論理の世界になりました。必ずしも年配の人が有利ではない、と証明されたようです。

しかし20年前の当時、将棋界のことをよく知らない囲碁棋士の中には、将棋界が若手に占領されているのをみて将棋というものは、それほど簡単なゲームなんだ」と豪語する人が出て、馬鹿にされたものです。

現在、これが逆転したかに見える将棋界と囲碁界ですね。

つまり将棋界では年配になり始めた羽生らの依然としての独占状態と、囲碁界が若手に占領されているのをみて囲碁というものは、それほど簡単なゲームなんだ」などと、私は決して言わないのでした(笑)。

野球の世界でも見られるように

いろいろな分野で、なぜか特定の期間に優れた人たちが集中するもので、将棋や囲碁の世界も、きっと同じことが起ったのでしょう。

かつては世界をリードしていたけれども

今では徐々に声を聞かなくなってきた日本の分野としては、囲碁・卓球・体操・女子バレー・柔道などがありますね。

それぞれの世界ルールの問題もあるでしょうが、才能が地域によって開花する時期が異なることも否定できないようです。

世界をリードしていたとは言えない例として

世界順位で20位くらいだったはずの男子サッカーも、今では50位台をうろついています。 


最後に、日本では囲碁界と将棋界が各新聞社と、どう提携しているかをご紹介したいと思います。年度は設立の年です。 


囲碁棋戦 年度   主催紙 


棋聖戦  1976年 読売新聞社
名人戦  1974年 朝日新聞社
本因坊戦 1939年 毎日新聞社
王座戦  1952年 日本経済新聞社
天元戦  1975年 新聞三社連合
碁聖戦  1975年 新聞囲碁連盟
十段戦  1961年 産経新聞社  


将棋棋戦 年度   主催紙


竜王戦   1988年 読売新聞〔旧の十段戦〕
名人戦   1935年 朝日新聞社毎日新聞社
王位戦   1960年 新聞三社連合
王座戦   1953年 日本経済新聞社
棋王戦   1974年 共同通信社
王将戦   1951年 スポニチ社・毎日新聞社 
棋聖戦   1962年 産経新聞社 


これを見ていると、おもしろいことに気づきますね。

  • 将棋と囲碁では、それぞれ固有の棋戦名、囲碁では本因坊・天元・碁聖、将棋では竜王・王位・王将がありますが、同じ棋戦名、名人戦・棋聖・十段(将棋では竜王へ発展的解消)もあります。
  • 日経は、将棋と囲碁の両方で同じ「王座戦」を主催
  • 読売は、囲碁で「棋聖戦」、将棋で「十段戦(今の竜王戦)」ですが、産経は囲碁で「十段戦」、将棋で「棋聖戦」、を主催しています。ちょうど囲碁と将棋では、逆の名称ですね。
  • 朝日は囲碁将棋とも「名人戦」を主催〔将棋の名人戦は毎日と共催〕
  • 一番古いのは将棋が「名人戦」、囲碁が「本因坊戦」で、共に毎日が主催〔将棋名人戦は朝日との共催〕
時代が進むにつれて

棋戦の数が増えるのは結構なことですが、トップの棋士も限られており、タイトルをもっていると毎年挑戦者を迎えて多くの場合七番勝負をするのですから、7つくらいが体力の限界でしょう。
七番勝負ですから、毎週1回対局するとして、4連勝すれば7タイトルの場合4×7=28週(/1年52週)ですが、すべて最終7局にまでもつれた場合7×7=49(/1年52週)ですから、その他の順位戦やファンサービス行事などを考えると、若い頃でも7つ位が限界なのかも知れません。

それぞれ機能を分化し、参加する棋戦と参加しない棋戦という暗黙の了解あるいはそういう制度になれば、もっと増えて構わないでしょう。
ただし、収入と同時に別の尊重すべき魅力が付け加わるならば、20歳台でもっと多くのタイトルを手にする人が現われるかも知れません。

また昔の大山時代に、もしも7タイトルがあれば、きっと大山が独占して七冠王になっていただろう、と言う人も、いました。仮定の話ですから何とも言えませんが、それなりの発言価値はありそうです。

なお「序列」に関して
  • 日本ではそれほど儒教に毒されているとは言えませんが、中国・韓国では宗教以前の社会規範のようになってしまうほど儒教に毒されているようです。儒教では、改善を禁じ、今の身分に甘んじることを要求しており、支配者にとってはとても都合のいい制度ですね(笑)。もちろん逆に言えば、これが「社会の発展・改善」の障害となっており、差別を温存させております。
  • ただし棋戦には賞金金額というのがあり、この金額で「序列」を決めているようで、主催紙がこれをうまく使っているのか、それとも将棋連盟や日本棋院などが狡猾にこれを利用しているのかわかりません。
  • こちらを参考にして下さい。
  • 私の個人的な見方では、読売の突出が気になりますが・・・・・・。