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株式会社 ハウスショップ 東京都町田市

園児に教えられ今更ながら103歳を誇りに思う

2022年09月04日 | プライベート

9月1日は関東大震災が起こった日

って事で防災の日になっています。

そうは言っても関東大震災は私の母親も生まれる前の出来事ですから

危機感その物は随分薄れています。

まぁしかしこれではいけませんよね。

ですからこの防災の日は

あっちこっちで避難訓練も行われています。

さすがに当社のような零細企業では何もありませんが

今年は

私も駆り出されました

孫の通う幼稚園で防災訓練があり

その中で

保護者が幼稚園に徒歩で引き取りに来る

ってのも組み込まれています。

とは言っても平日ですから

息子は仕事

嫁は1年生になる上の孫の引き取りで小学校に行きますから

私に白羽の矢が立ったのです。

まぁしかし良い経験ですからね

喜んで仕事を抜けて

歩いて幼稚園まで行きました。

何も考えずに行ったのですが

着いた瞬間

しまった

って思いましたね。

向かえに来てる保護者がたくさんいましたが

ほとんど全員が私の息子世代のお母さんたちです。

そんな中

私一人だけお爺さん

まぁ浮いてしまいますよね。

しかも首に孫の名前を書いたカードをブラ下げられましたから

人によっては

認知症の年寄りが自分の連絡先を書いたカードを下げてる

そう勘違いするかも知れません。

恥ずかしさで逃げ出したくなりましたが

仕方がありませんね。

ですから

なるべく目立たないようにして

孫が中から出てくるのを待っていました。

少し時間がありましたから

待ってる間に自分の小学校の時の出来事を思い出しました。

私は母親が38歳の時に生まれました。

しかも母親は毎日沖縄で畑仕事をしていましたので

すっかり紫外線で肌は劣化して

私が小学校に上がる頃は外見はお婆さんになっていました。

同級生のお母さんたちは皆若かったですから

私は恥ずかしくて

授業参観の時には

なるべく同級生にバレないように

母親とは一切口を利きませんでした。

しかし

ある時に

私の母親が同級生全員にバレる

そんな事が起こりました。

それは当時母親が

婦人会長していたために

全校朝礼の時に

なぜか朝礼台に立って話を始めたのです

それを見て頭が混乱してしまいました。

何のために母親が来たのか

何の話をしたのか

もう全く覚えていませんが

ただただ思ってた事は

朝礼台で話してるお婆さんが

私の母親だと周りにバレないように

それだけでした。

ところが

バレたのです。

それは母親を知ってる

同級生の幼馴染が

皆に大きな声で

あの人は私の母親だと言ったのです。

まぁパニックになりましたね。

顔は真っ赤になり

もうその時に考えた事は

バラしたやつを絶対に許さない

それだけだったように思います。

それから55年位過ぎましたが

その時の事は今でも鮮明に覚えています。

それだけ衝撃的な出来事だったのです。

それを思い出して

今の目の前で起こってる事

これが怖くなりました。

若いお母さんたちが

たくさんいる中

私の孫は一人だけお爺さん

恥ずかしい思いをさせてしまうのでは無いか?

まぁしかし

孫を置いて帰る訳にも行きませんから

覚悟を決めて出てくるのを待っていました。

すると

しばらくしてゾロゾロ園児が出てきました。

で入り口玄関で立ち止まり

先生方が園児の名前を一人一人読み上げては

それに保護者が手を上げて返事をして

そうやって引き渡しが行われます

まぁ最悪のパターンですよね。

私は

孫の名前が呼ばれたら

なるべく小さな声で返事して

さっさと連れ帰る

そう決めて

呼ばれるのを待っていました。

程なく私の孫の番になりました

すると

先生

私の孫の名前を呼んだ後

○○君おじいちゃんがお迎えですよ

良かったね

って

まぁ余計な事を

って一瞬思いました

この出来事

私の情けない一面を思い知らせてくれる事になります。

若いお母さんたちが迎えにくる中

孫がどんなに恥ずかしい思いをするのか?

とビクビクしていましたが

出て来た孫

いきなり嬉しそうに私の手を握り

周りの友達に自慢したのです

ジージーだよ

って

その瞬間

私は

小学生の時に

朝礼台に立つ母親

これを恥ずかしいと思った自分

なんて情けない人間だったのか?

って思い知らされた訳です。

そして同時に考えました

今にして思えば

過酷な農作業をしながら

1800人もの生徒の前でスピーチをしてた母親

本当に凄かったんですよね。

恥ずかしいどころか

大いに自慢するべき

そんな存在だった訳です。

この歳で

園児に教えられ

103歳になった母親を

やっと自慢できるようになったのです。

これからは

まだ少し残る自分の器の狭さ

これを広げる

そんな生き方になります。

コメント
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