駅前不動産屋今日も回りは敵だらけ

株式会社 ハウスショップ 東京都町田市

変人たちが世の中を変える

2022年05月12日 | 不動産業界

道路の掘削通行許可

前面道路が私道の場合

その所有者から

不動産業界では当たり前のようにそれを取得して売買する

そんな事になっていますが

昔は道路位置指定や開発道路の場合は

例えその所有者が個人や民間法人であっても

特にそれが必要条件ではありませんでした。

位置指定を受ければ建築確認を取るのに

道路所有者の同意は必要ありませんし

水道管が破裂すれば

その事業者は市町村ですから

そこが責任を持って修繕する

そう思っていましたから

特に売買の際に所有者から承諾を取る

なんて発想は無かったのです。

ではどうしてそうなったか?

って言うと

銀行が融資の際にそれを求めるようになったからです。

つまり融資基準が厳しくなった訳です。

ではどうして銀行は厳しくなったのか?

これは

道路位置指定を受けていながら

その所有者がその道路部分を占有して

他の人を通させない

そんなトラブルがマスコミで報じられたからです。

つまり

一人の変人の行為が銀行の態度を変えたのです。

一人のトラブルメーカーが銀行全体を動かす?

何とも不思議な話ですが

実はこの事件が

私道の法的位置づけの曖昧さ

これを晒す事になったのです。

つまり

変人の行為とは言っても

それを強制的に排除して

通行権を確保できるか?

について色々議論があった訳です。

結果は

道路位置指定であっても

それが自動的に通行地役権につながる

って事にはならない

って事になったのです。

であれば

銀行はバブル崩壊で

その杜撰さが世に晒されて

袋叩きに遭いましたから

融資に際しては

通行承諾や掘削承諾を求める

そんなところが出て来た訳です。

この銀行の態度の変化が

今の不動産業界の常識

って事になった訳です。

この話

全て私の記憶に基づき書いています

もしかしたら多少事実と違う

なんて事があるかも知れませんが

細部の間違いは許して下さい

なんせ随分時間が経過しましたから・・

ただ

言いたいことは

私達不動産の世界の常識は

時間をかけて作られたものであり

そのきっかけとなるのは

行政の対応の変化だったり

あるいは銀行の融資基準の変更だったり

って事ですが

その変化をもたらすのは

たった一人の個人が起こす事件や訴訟

これが良くあるって事です。

ですから

日々仕事の中で

トラブルは起こりますが

このトラブル

例え一人のトラブルメーカーが原因であっても

もしかしたら

不動産業界を大きく変えるかも知れない

そんな目で見れば

より違った世界が見える

って事です。

コメント
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