「棚田康司 生える少年」 ミヅマアートギャラリー

ミヅマアートギャラリー
「棚田康司 生える少年」
9/1-10/1



単独での個展としては2年ぶりだそうです。ミヅマアートギャラリーで開催中の棚田康司個展、「生える少年」へ行ってきました。

作家プロフィールなどについては同ギャラリーWEBサイトをご覧ください。

棚田康司/TANADA Koji@ミヅマアートギャラリー

2008年では三島のヴァンジ彫刻庭園美術館で個展がありました。

さて今回はお馴染みの一木造りによる人物像が計6点ほど展示されていましたが、作品の配置、ようは空間構成にも妙味があると言えるかもしれません。

両脇に頭に帽子をかぶった全裸の少年少女を従え、中央の壇上で大きく手を広げて上部を見やる人物は、さながら十字架の上に立ったキリストのイメージと重なりはしないでしょうか。

細くも長い手は、まさに見る者を抱擁するかのように大きく広がっています。棚田の少年少女像は表情がいずれも複雑で、例えば単純な哀しみを超えた「何か」を感じさせるものがありますが、この像も同様と言えるかもしれません。不安とも苦悩とも判別し難いその面持ちを眺めていると、それこそ世の中の全ての罪や災を引き受けて苦しんでいる者のようにも見えてきました。

天井高のあるミヅマの空間も効果的です。まさに空を仰ぐ像の上には光が満ちあふれていました。

なお棚田は、9月後半より青山のスパイラルガーデンでも個展を予定しています。



「棚田康司展 〇と一(らせんとえんてい)」@スパイラルガーデン 9/22~10/10

そちらも楽しみにしたいと思います。

「十一の少年、一の少女/棚田康司/NOHARA」

10月1日までの開催です。

「棚田康司展 生える少年」 ミヅマアートギャラリー
会期:9月1日(木)~10月1日(土)
休廊:日・月・祝
時間:11:00~19:00
住所:新宿区市谷田町3-13 神楽ビル2階
交通:東京メトロ有楽町線・南北線市ヶ谷駅出口5より徒歩5分。JR線飯田橋駅西口より徒歩8分。
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