足立区立郷土博物館で「千住の琳派展」を開催

今年は酒井抱一のメモリアルイヤーということで、畠山記念館や出光美術館などで琳派関連の展覧会が続いていますが、今日より足立区の郷土博物館でも興味深い展示がはじまりました。

ちらしPDF

「千住の琳派 - 村越其栄・向栄父子の画業」 足立区立郷土博物館 4月9日~5月15日

博物館サイトによれば村越其栄と向栄の父子は、酒井抱一、鈴木其一一門の絵師で、幕末から明治にかけて、主に千住を拠点に活躍していました。

そこに掲載されている図版を見る限りでも、彼らが抱一を思わせるような花鳥画を描いていたことが伺い知れるのではないでしょうか。また「夏秋草図屏風」や「八橋図屏風」など、琳派ではお馴染みの主題の作品も手がけていました。

千住の琳派展出品リスト(PDF)

本展示は当初、3月19日より開催が予定されていましたが、震災の影響で延期され、ようやく今日からスタートすることになりました。なおスタート時は電力事情などを考慮し、公開を週末に限定していましたが、現在は通常通り平日も開館しています。

ところで琳派好きにとって見逃せないのは、酒井抱一の研究で名高い玉蟲敏子氏(武蔵野美術大学教授)の講演会が予定されていることです。

講演会:4月16日(土)14:00~ 申込不要
「琳派の受容と再生:夢の花園への憧れ」玉蟲敏子氏(武蔵野美術大学教授)
「清澄なる名残の花:村越其栄・向栄の画風について」江村知子氏(東京文化財研究所研究員)


「もっと知りたい酒井抱一/玉蟲敏子/東京美術」

玉蟲氏は東京美術の「もっと知りたい酒井抱一」など、抱一本もいくつか著されています。またこの16日は無料開館日です。私も出来れば講演にあわせて伺うつもりです。

最後にもう一つ注意したいのは会場の所在地です。「千住の琳派」と題されているので、博物館は北千住駅近辺にでもあるのかと想像してしまいますが、実際には常磐線亀有駅から北へ約2キロ程度離れた大谷田にあります。

郷土博物館にようこそ@足立区立郷土博物館(周辺地図、交通案内あり)

バス、もしくは車ではないと厳しいかもしれません。(駐車場あり)

出品数こそ少ないものの、知られざる琳派の絵師に着目したご当地ものの展覧会です。大いに注目したいと思います。

「千住の琳派 - 村越其栄・向栄父子の画業」
会期:4月9日~5月15日 月休。
時間:9:00~17:00
場所:足立区立郷土博物館 東京都足立区大谷田5-20-1
交通:JR亀有駅北口から東武バス八潮駅南口行、足立郷土博物館下車徒歩1分。もしくは東武バス六ツ木都住行、東渕江庭園下車徒歩4分。東京メトロ千代田線綾瀬駅西口から東武バス六ツ木都住行、東渕江庭園下車徒歩4分。駐車場有。
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