都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「中西夏之 - 背・円」 SCAI
SCAI THE BATHHOUSE(台東区谷中6-1-23)
「中西夏之 - 背・円」
4/17-6/6
スカイでの個展は約5年ぶりになります。新旧作で構成された中西夏之の回顧展へ行ってきました。
やはり見るべきは奥のスペースで並べられている、計5枚の大作の絵画ではないでしょうか。銀色に近いくすんだグレーを背景に浮かぶのは、和を思わせる紫のドット、と言うよりもむしろ『滴』の連なりでした。それらが平面上で渦を巻くようにうごめき、時にアクセント風に配された黄色や白などの斑紋とも相まってか、まるで広がるお花畑を覗いているかのような雰囲気を演出しています。滴の形と配置は常に揺らぎ、それらが拡散し、収斂することで、絵画を超えた映像的なイメージすら呼び起こしていました。どことない心象風景をも連想させる面もあるかもしれません。
とは言え、横浜トリエンナーレで見た時ほどの感銘を受けることはありませんでした。実際の色味も上の図版とはかなり異なっています。もう一歩、何らかの新たな視覚イメージが欲しいところでした。
ところでGW中にSCAI(倉庫?)で火災があったと聞きましたが、その後私が出向いた際には何らの痕跡もなくいつもと変わりませんでした。谷中のアートのシンボルとも言える施設なので、今後も末永くその地位を維持していただきたいものです。
6月6日まで開催されています。
「中西夏之 - 背・円」
4/17-6/6
スカイでの個展は約5年ぶりになります。新旧作で構成された中西夏之の回顧展へ行ってきました。
やはり見るべきは奥のスペースで並べられている、計5枚の大作の絵画ではないでしょうか。銀色に近いくすんだグレーを背景に浮かぶのは、和を思わせる紫のドット、と言うよりもむしろ『滴』の連なりでした。それらが平面上で渦を巻くようにうごめき、時にアクセント風に配された黄色や白などの斑紋とも相まってか、まるで広がるお花畑を覗いているかのような雰囲気を演出しています。滴の形と配置は常に揺らぎ、それらが拡散し、収斂することで、絵画を超えた映像的なイメージすら呼び起こしていました。どことない心象風景をも連想させる面もあるかもしれません。
とは言え、横浜トリエンナーレで見た時ほどの感銘を受けることはありませんでした。実際の色味も上の図版とはかなり異なっています。もう一歩、何らかの新たな視覚イメージが欲しいところでした。
ところでGW中にSCAI(倉庫?)で火災があったと聞きましたが、その後私が出向いた際には何らの痕跡もなくいつもと変わりませんでした。谷中のアートのシンボルとも言える施設なので、今後も末永くその地位を維持していただきたいものです。
6月6日まで開催されています。
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