都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「寺島みどり - 見えていた風景『空』 - 」 ニュートロン東京
ニュートロン東京(港区南青山2-17-14)
「寺島みどり - 見えていた風景『空』 - 」
3/25-4/12
ニュートロンのホワイトキューブに大輪の『花』が咲き誇ります。寺島みどりの絵画新作個展を見てきました。
まず目に飛び込んでくるのはともかく鮮やかな色彩の渦です。抜けるように深い青をはじめ、仄かな光を纏うかのように灯る黄緑、そして雪のように輝く白や反面の闇を見せる黒の色面が、一見、表現主義絵画を思わせる様で荒々しくぶつかっています。太いストロークは殆ど乱雑に行き来し、塗り合わされた色はリヒターを思わせるような幾層の膜を作り上げていました。元々、寺島は抽象を描いていたというのにも納得出来るかもしれません。
とは言え、今作には抽象を超えた何らかの景色が確かに開けています。楕円形に結ばれたストロークはあたかも植物の葉のように群れ、また前景に押し出されて来るそれは花々が咲き乱れているイメージが浮かんできました。青を基調に作品など、必ずしも具体的な植物を模しているわけではありませんが、大きなキャンバスの前に立つと、あたかも熱帯のジャングルを目の前にしているような気持ちにさせられます。緑の花が地上のものとしたら、青のそれは空に瞬く星々のイメージなのでしょうか。景色は様々に姿を変えていました。
ところで今回のニュートロンは二本立てです。階上フロアでは空間を絵画で『浸食』する、斎藤周のインスタレーションが展開されています。軽やかな黄色は寺島の色彩とも対比的で美しく感じられましたが、こちらは同ギャラリーのような完成された場ではなく、例えば学校跡などのような『出来上がっていない空間』で見た方がより面白いような気もしました。
日曜日もオープンしています。12日までの開催です。
「寺島みどり - 見えていた風景『空』 - 」
3/25-4/12
ニュートロンのホワイトキューブに大輪の『花』が咲き誇ります。寺島みどりの絵画新作個展を見てきました。
まず目に飛び込んでくるのはともかく鮮やかな色彩の渦です。抜けるように深い青をはじめ、仄かな光を纏うかのように灯る黄緑、そして雪のように輝く白や反面の闇を見せる黒の色面が、一見、表現主義絵画を思わせる様で荒々しくぶつかっています。太いストロークは殆ど乱雑に行き来し、塗り合わされた色はリヒターを思わせるような幾層の膜を作り上げていました。元々、寺島は抽象を描いていたというのにも納得出来るかもしれません。
とは言え、今作には抽象を超えた何らかの景色が確かに開けています。楕円形に結ばれたストロークはあたかも植物の葉のように群れ、また前景に押し出されて来るそれは花々が咲き乱れているイメージが浮かんできました。青を基調に作品など、必ずしも具体的な植物を模しているわけではありませんが、大きなキャンバスの前に立つと、あたかも熱帯のジャングルを目の前にしているような気持ちにさせられます。緑の花が地上のものとしたら、青のそれは空に瞬く星々のイメージなのでしょうか。景色は様々に姿を変えていました。
ところで今回のニュートロンは二本立てです。階上フロアでは空間を絵画で『浸食』する、斎藤周のインスタレーションが展開されています。軽やかな黄色は寺島の色彩とも対比的で美しく感じられましたが、こちらは同ギャラリーのような完成された場ではなく、例えば学校跡などのような『出来上がっていない空間』で見た方がより面白いような気もしました。
日曜日もオープンしています。12日までの開催です。
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