都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』 東京ステーションギャラリー
東京ステーションギャラリー
『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』
2024/7/13〜9/23
20世紀後半のベルギーのアーティスト、ジャン=ミッシェル・フォロンの展覧会が、東京ステーションギャラリーにて開かれています。
その『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』の見どころについて、Penオンラインに寄稿しました。
「空想旅行エージェンシー」と名乗ったアーティスト、ジャン=ミッシェル・フォロンとは? |Pen Online
今回のフォロン展の特徴は、自ら名刺に「空想旅行案内人」と名乗っていたフォロンの制作を、時系列やジャンルではなく、いくつかのストーリーによって紹介していることで、さまざまな角度からフォロンの作品の奥深さや魅力を味わうことができました。
そのうち作品に登場する「リトル ハット マン」とは、フォロン自身が「私に似たある誰か」であると同時に「誰でもない」という人物で、あたかも空想旅行を誘うかのようにあちこちに描かれていました。
また矢印もフォロンがよく表したモチーフの一つで、同じく作品に頻繁に登場しながら、時に見るものを惑わすかのごとく迷路のように曲がったりしていました。
フォロンの仕事で重要であるのは、環境問題や人権問題などを告発するようなメッセージ性を持った作品を多く手がけていることで、アムネスティ・インターナショナルより依頼された「世界人権宣言」の挿絵も制作しました。
私として特に惹かれたのは、主に後年に制作された地平線や水平線の登場する作品でした。南仏モナコにアトリエを構えたフォロンは、そこから望む景色をインスピレーションの源としていて、七色に染まるような空を鳥が飛ぶ光景などを幻想的に表していました。
出展は初期のドローイングから水彩画、版画、ポスター、そして晩年の立体作品などと約230点にも及んでいて、質量ともに不足ありませんでした。まさに回顧展の決定版といえる内容だったかもしれません。
9月23日まで開催されています。
『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』 東京ステーションギャラリー
会期:2024年7月13日(土) 〜9月23日(月)
休館:月曜日(ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)、7月16日(火)。
料金:一般1500円、高校・大学生1300円、中学生以下無料。
時間:10:00~18:00。
*金曜日は20時まで開館。
*入館は閉館の30分前まで。
住所:千代田区丸の内1-9-1
交通:JR線東京駅丸の内北口改札前。(東京駅丸の内駅舎内)
『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』
2024/7/13〜9/23
20世紀後半のベルギーのアーティスト、ジャン=ミッシェル・フォロンの展覧会が、東京ステーションギャラリーにて開かれています。
その『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』の見どころについて、Penオンラインに寄稿しました。
「空想旅行エージェンシー」と名乗ったアーティスト、ジャン=ミッシェル・フォロンとは? |Pen Online
今回のフォロン展の特徴は、自ら名刺に「空想旅行案内人」と名乗っていたフォロンの制作を、時系列やジャンルではなく、いくつかのストーリーによって紹介していることで、さまざまな角度からフォロンの作品の奥深さや魅力を味わうことができました。
そのうち作品に登場する「リトル ハット マン」とは、フォロン自身が「私に似たある誰か」であると同時に「誰でもない」という人物で、あたかも空想旅行を誘うかのようにあちこちに描かれていました。
また矢印もフォロンがよく表したモチーフの一つで、同じく作品に頻繁に登場しながら、時に見るものを惑わすかのごとく迷路のように曲がったりしていました。
「空想旅行エージェンシー」と名乗ったアーティスト、ジャン=ミッシェル・フォロンとは?▶︎https://t.co/mqQCKVy7FB30年ぶりとなる彼の大回顧展が東京ステーションギャラリーで開催中だ。幻想的で色彩豊かなスタイルは、爽やかにすら感じられる。社会問題をテーマとした作品も見過ごせない。 pic.twitter.com/hO7yyrXFu0
— Pen Magazine (@Pen_magazine) August 5, 2024
フォロンの仕事で重要であるのは、環境問題や人権問題などを告発するようなメッセージ性を持った作品を多く手がけていることで、アムネスティ・インターナショナルより依頼された「世界人権宣言」の挿絵も制作しました。
私として特に惹かれたのは、主に後年に制作された地平線や水平線の登場する作品でした。南仏モナコにアトリエを構えたフォロンは、そこから望む景色をインスピレーションの源としていて、七色に染まるような空を鳥が飛ぶ光景などを幻想的に表していました。
出展は初期のドローイングから水彩画、版画、ポスター、そして晩年の立体作品などと約230点にも及んでいて、質量ともに不足ありませんでした。まさに回顧展の決定版といえる内容だったかもしれません。
9月23日まで開催されています。
『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』 東京ステーションギャラリー
会期:2024年7月13日(土) 〜9月23日(月)
休館:月曜日(ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)、7月16日(火)。
料金:一般1500円、高校・大学生1300円、中学生以下無料。
時間:10:00~18:00。
*金曜日は20時まで開館。
*入館は閉館の30分前まで。
住所:千代田区丸の内1-9-1
交通:JR線東京駅丸の内北口改札前。(東京駅丸の内駅舎内)
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