『空箱職人はるきる展 Miracle Package Art』 そごう美術館

そごう美術館
『空箱職人はるきる展 Miracle Package Art』
2022/5/27~7/3



そごう美術館で開催中の『空箱職人はるきる展 Miracle Package Art』を見てきました。

お菓子や飲料の空き箱といったパッケージを用い、独自のキャラクターや乗り物、また建物に街などを制作するはるきるは、SNSにて作品を公開するだけでなく、企業とのコラボを行うなど多様に活動してきました。

そのはるきるの美術館として初の個展が『空箱職人はるきる展 Miracle Package Art』で、旧作から新作までのいわゆる空箱アートの作品、約60点が公開されていました。


『アルフォートの空飛ぶ船』

まずはるきるが最初にSNSへ発表したのが『アルフォートの空飛ぶ船』で、ブルボンのアルフォートミニチョコレートから立体的な飛行艇を作り上げていました。


『アルフォートの鯨と船』

そして隣には最近の新作で同じくアルフォートの空き箱を用いた『アルフォートの鯨と船』が並んでいて、新旧作を見比べることができました。


『ムーンライトの時計塔』

はるきるの制作の重要なポイントとして挙げられるのが、箱のイメージを大切にしつつ、箱の文字を活かし、また奥行きを生み出すように立体的に作ることで、例えば森永のムーンライトを用いた『ムーンライトの時計塔』においても月をテーマにした箱のイメージを巧みに活かしていました。


『スタイリッシュなガリガリ君』

『スタイリッシュなガリガリ君』では翼にソーダの文字をつけ、クールなキャラクターの個性を引き立てていて、パッケージに登場する丸刈りの子どものすがたとは異なったヒーローとして表現していました。


『リッツのライオン』

このようにはるきるは箱の本体や包紙といった箱そのものだけの素材を用い、設計図などは描かず、頭の中で想像しながらハサミやカッター、接着剤を使って作品を作り続けてきました。


『鬼ころしの鬼』

今回の個展でとりわけ目を引いたのが、暗室の中、赤いライトに浮かび上がる『鬼ころしの鬼』で、清洲桜醸造の鬼ころし2Lパックを用いた作品でした。


『鬼ころしの鬼』

そこには鬼滅の刃からインスピレーションを受けたというパッケージの鬼が立体的に表現されていて、箱の裏側の銀紙を使って表現した逆立つ髪なども細かに作られていました。


『どん兵衛の侍』

このほか、日清のどん兵衛を使った『どん兵衛の侍』や、明治のきのこの山から作り出した『きのこの山・たけのこの里の終わらない戦い』なども動きを感じさせる躍動的な作品といえるかもしれません。


『カップヌードル スーパー合体』

2種類のカップヌードルのパッケージを用い、4体の融合戦士を作った『カップヌードル スーパー合体』も迫力十分ではなかったでしょうか。そこにはカップヌードルと塩味や欧風チーズカレーとチリトマト、それにシーフードとカレーといったパッケージから異なったキャラクターが生み出されていて、まさに戦隊モノのような勇ましくスタイリッシュなすがたを見せていました。


『カップヌードル スーパー合体』から

またパワータイプの戦士やスナイパー、それに野生的で獣のような感じなど、個々のキャラクターに異なった性格もつけられていました。このように細かな箱の工作ではなく、箱とキャラクターの関係に意味を与えるようなアイデアもはるきるの制作の魅力かもしれません。


「はるきるルーム」

「はるきるルーム」と題し、はるきるが空箱工作を行う部屋を再現した展示も面白いかもしれません。また一部作品における制作時の映像も公開されていました。


SNSでも大人気!空箱職人・はるきるが生み出す空箱アートとは? | イロハニアート

会場内の撮影も可能です。7月3日まで開催されています。

『空箱職人はるきる展 Miracle Package Art』 そごう美術館@sogo_museum
会期:2022年5月27日(金)~7月3日(日) 
休館:会期中無休。
時間:10:00~20:00 *入館は閉館の30分前まで。
料金:大人1200(1000)円、大学・高校生800(600)円、中学生以下無料。
 *( )内は各種割引料金。
住所:横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店6階
交通:JR線横浜駅・京急線横浜駅東口より徒歩3分。東急線・みなとみらい線横浜駅より徒歩5分。相鉄線横浜駅より徒歩7分。横浜市営地下鉄ブルーライン横浜駅より徒歩10分。
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