嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

脱力する盗っ人たちのために。

2006年12月09日 05時35分41秒 | 駄文(詩とは呼べない)
僕たちは、他人の意識に対して、恐ろしいほど無力であると思う。
映画や絵画が人を感動させないのもそのひとつで、
どうしようもないほど無気力であるとき、人にはその声が届かない。

自殺という手段や名詞や言語や観念や目撃が崇高化され、
純化され、目的化されていくのもそのひとつで、
人は人が死ぬという意志に対してあまりにも無力だと思う。

あらゆる表現が、僕の中で紙くずになっていく日は近い。
あるゆる人たちの言語が、意味が、僕の中で崩壊してゆくだろう。
その時が来ても、きっと僕は涙を流さない。
だから今のうちに、まだ少しは体液の流れ出るいまのうちに、
精一杯物語に同情しておこう。

君たちの書いた偽の物語に、
どうしようもない孤珀の産物に、
うすく削られた野ネズミのシートに、
精一杯、なけなしの純愛に似せた毒を飾っておこう。

それが君たちへの、片道キップとなるだろう。
すべての言葉が届かないエリアに、僕だけが立つように
座り込んだ地球の上で、
虚しく宇宙を夢見よう。

「この世界に不可能はないよ」
そんなささやきで、そんな甘い囁きで、彼は厳しさを教えてくれた。
僕は信じない。そんなこと、信じない。
この世界にあるどんな不可能をも、この世界の法則に適合できる。
そのことを、僕はどうしようもないほど知っている。

決意だけが、心を心を心を堅く固く硬くむすぶ。
そのどうしようも形を記憶する限り、
僕には不可能しかない。
終わりだけが見えている世界で、僕は君たちから永遠を奪う。

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